2018/12/30

分析旅行

木曜の夜から、いつもどおり分析などの仕事をしながら、気になっているところを歩く旅に。

宿の2泊を除くと、丸3日間電車に揺られっぱなしだったので、移動距離も2000kmを超えたようだ。前回、鹿児島から山陰本線・中央本線を通って東京まで帰ってきたときでさえ1700kmくらいだったはずなので、今回はかなり長い。(ちなみに、交通費をケチっているわけではないが、毎回18きっぷなのは、ゆっくり電車に乗ること自体がひとつの目的)

海の見えない「ビーチ」駅

プログラムも組めたし、原稿も書いたし、本も読めたし、長距離移動も悪くない。

そして、色々な町を歩き、データで見て想像していたものとあっていることもあれば、間違っていることもあった。訪れたことのない土地だから客観的に見ていたつもりでも、「きっとこうに違いない」という主観が強いところもあった。実際に目で見て、その土地を感じると、新たな発見があった。セミナーなどの内容ももう少し改善できたかもしれない・・・。

まだまだだ。来年も努力(旅行!?)しよう・・・

2018/12/29

地味なグラフの裏側にある苦労、読み手には・・・どうでもいいか

CBnewsで初夏に書いた記事が有料会員でなくても読めるようになったようだ。

「夏枯れ」対策、天皇即位に伴う“10連休”にも留意を - 医療介護CBnews 「夏枯れ」対策、天皇即位に伴う“10連休”にも留意を - 医療介護CBnews

記事の内容はさておき、グラフ3を分析するのに、何日かかっただろうか。がん専門病院のデータを集め、シミュレーションモデルを作り、プログラムを組み、パラメータを調整し・・・。

結果は折れ線グラフ1本(グラフ3の黄色)に過ぎないので、苦労を表に出すことはなかなか難しい。このように業務の大半は地味な作業だ(これが楽しくて仕方ないので、まったく不満はない)。

2018/12/28

日揮協賛企画、MMオフィス工藤氏とのセミナー

2月23日、工藤氏とのセミナー企画が決まりました。

2025年に向けた病棟再編成とこれからの病院経営戦略  セミナー 2025年に向けた病棟再編成とこれからの病院経営戦略  セミナー

大変ありがたいことに、医療従事者は3000円で参加いただけます。

工藤氏との日経ヘルスケアのセミナーでは、時間もたっぷりある関係で、自分はケーススタディ中心で工藤氏に質問をぶつけておりましたが、今回は、内容を変えて、チャレンジしてみたいと思っております。

ご都合があえば、ぜひご参加ください。

2018/12/27

得意領域で書いた自信作・・・とまでは言えないが、時間は相当かかってる記事

医療需要の将来動向と直近のマクロな環境変化を結びつける弊社の得意領域で記事を書いた。

全麻患者の大病院への集約化が加速する需要減少地域 - CBnewsマネジメント 全麻患者の大病院への集約化が加速する需要減少地域 - CBnewsマネジメント

得意領域で書いたから素晴らしい出来です!!と言えればいいのだが、残念ながら、そんな容易なものではない。

記事の補足をすると、手術あり、全身麻酔あり、救急搬送あり、の患者で推移を見ているのは、「急性期度合い」を比較するためだ。急性期度合いの高い医療機能の動向は、全麻が一番反映されると考えている(化学療法や放射線治療もそうなのだが、入院・外来の機能分担の議論があるため、入院患者だけで捉えようとするのは限界がある)。

なお、このような複雑な意図を考えなくても、ただ記事をお読みいただければ、急性期病院の経営戦略を考える上で、どのようなポジションを目指すのか参考にいただけるように整理したつもりだ。今年9月、10月くらいから、中小病院の経営戦略などを述べてきた背景とも言えるデータなので、じっくり味わっていただけると幸いだ。

2018/12/25

医療と介護、どちらに人材が多く確保されているか

労働力調査(総務省統計局)の時系列データを見ていたら、医療(「医療業」に該当する従事者)と介護(「社会保険・社会福祉・介護事業」に該当する従事者)の従事者が逆転していた。

そこで2015年の国勢調査の結果から、年代別に医療と介護の従事者比率を都道府県ごとに見た。

数値が1を超えていれば、医療<介護(緑系)、
数値が1未満であれば、医療>介護(赤系)、とした。

国勢調査(2015年)を基に作成

なるほど・・・。

2018/12/21

トイレのリフォームをしたい・・・

高齢者の療養環境を考える・・・。

出所:平成25年住宅・土地統計調査結果(総務省統計局)を基に作成
※高齢者等のためのトイレ設備とは手すりがあるかどうかで判断

なぜ長野や島根、鳥取が高い割合なのか?
なぜ沖縄や青森が低い割合なのか?

そもそも、なぜトイレか?

今までと違ったことを考えていると、無駄とも言えるような時間が流れていく。プライベートなことだが、今年トイレの水を流す部分が壊れ、ゼムクリップで応急処置をしている。そろそろリフォームか・・・

2018/12/14

誤嚥性肺炎の分析の難しさ

誤嚥性肺炎の「退院」って何だろう?:日経メディカル 誤嚥性肺炎の「退院」って何だろう?:日経メディカル

誤嚥性肺炎のデータ分析は難しい。入院加療したら、すっきり治る、元気に退院できる、というものではない。それゆえ、病床高回転化を意識しなければならない環境下、どういう入院医療を目指すべきか、画一的・絶対的な正解はないと思っている。本当の正解を探そうとするならば、地域でどのように連携するか、医療・介護資源の供給体制や患者背景まで考えなければならない。

でも、国が目指している方向性を考えるときに、この記事の先生がいう
今後は嚥下評価や食事調整の役割が後方病院へと移っていく
このような方向性は強く同意だ。また、それぞれの医療機関が役割を発揮するという観点で、
誤嚥の原因疾患が隠れていないか、とことん追及すること 
といった、それぞれの医療機関が持っている特性に応じ、価値を発揮することこそが重要になるだろう。

あらためて、この記事を読んで、いままで漠然としていた部分が、すっきりした。

2018/12/09

プログラミングの原点

MSX2+ A1WSX
実家で眠っていたパソコンを持って帰ってきた。多分12歳あたりの年末年始に家にやってきたもので、プログラミングの原点とも言えるパソコン(本当の原点は借り物のCASIOのMSX PV-7だが)。

ちなみに動かないかと思ったが起動した。ただ、キーボードが利かないので、ちゃんと動かすには修理が必要(修理の材料は20年前に調達済み・・・)。

BASICの起動画面(家の液晶テレビに初めてピンケーブルをつないだかも)
懐かしい画面。この画面を見たら、色々思い出した。

2018/12/05

今年最高レベルの緊張でした ~CBnewsプレミアム交流会~

先週金曜日、CBnewsに企画いただいた交流会に。たくさんの方々に、また、遠方からもお越しいただき、本当に感謝です。参加者のグループディスカッションや鋭いご質問から、むしろこちらが学ばせていただくようなことも多く、申し訳ないくらいでした。

質問の中には、10月に書いた下記の看護職員の話題に関連する内容のものもありました。


いろいろな記事では書ききれなかった話を、なるべくさせていただきました。

自分のことを育てていただいたCBnewsには感謝してもしきれないくらいですが、感謝の気持ちをただ言葉で表してもあまり意味がないでしょうから、その気持ちは原稿で返すことが理想でしょうか・・・(なかなか難しいですが)。

ご参加くださった皆様、企画いただきましたCBnewsの皆様、本当にありがとうございました。

2018/12/04

ゲーム?? いや、かなり真面目な手術シミュレーター

安心・安全に何度でも失敗できる。病院によっては、教育用のシミュレーターを置いているところもあるが、精密にできたものはかなりの値段らしい。

その点、VRを利用した、比較的安価で手に感触がフィードバックされる手術シミュレーターは興味深い。


「外科医のフライトシミュレーター」というのが、この会社のキャッチコピーらしい。

FundamentalVR - the home of innovative Virtual Experiences and haptic solutions FundamentalVR - the home of innovative Virtual Experiences and haptic solutions

なお、動画はシミュレーターとは言え、生々しいので、苦手な方はお控えください。

2018/11/28

外部要因「転院先がない」が自院の経営悪化に

CBnewsに記事を掲載いただいた。

高齢の患者が多いほど在院日数は短くなる!? - CBnewsマネジメント 高齢の患者が多いほど在院日数は短くなる!? - CBnewsマネジメント

色々なデータを集めて分析している自分たちらしさ全開の内容。といっても、奥深さはあまりない(公開されている集計データを分析することの限界。おそらく生データを分析したら、異なる切り口も出てくると思う)。

ブログの表題にしたのは、今回の記事で取り上げた転院率に関連した経営課題の話。自院の努力の範囲を超えた要因で、病院経営を左右されることは、今後増えていくと思う。
転院率しかり、基礎疾患のコントロールしかり。開業医や周辺病院・介護施設など、地域全体で医療の水準を上げることが、病院経営にプラスになるはずである。

さらに将来を見据えれば、現状、診療報酬上で個別医療機関の枠を超えてPopulation Healthを重視・評価するような項目・点数はあまり無いが、今後、おそらく増えてくるのではないだろうか。

2018/11/26

セミナー資料の紹介

先週の講演資料のうち、配布しなかった資料の一部を紹介。
ガートナーが示しているテクノロジの流行り廃り、社会への浸透状況などを図示したものがハイプサイクルという下記のもの。


これを参考に、診療報酬にも一定の流れがあるのでは・・・と話したのが下記のもの。イメージなので、色々おかしいところもあるが、そこはお許しを。


普及期に入ってしまっているものの代表として、薬剤管理指導料を挙げた。これだけ算定していて、具体的に何に貢献できているか? 算定件数の多い地域と少ない地域でアウトカムは違うのか? このような疑問がすっきり解消するような新たなエビデンスを示すなどしない限り、指導することが当たり前になり、管理料は包括になってしまうかもしれない。(これ以降のグラフは、第3回NDBデータ、2017年都道府県別推計人口を基に作成したもの)


勃興期の例として挙げたのが、認知症ケア加算。まだまだこれから。


でも、地域によって、身体拘束ありの患者が多いところと少ないところがある。身体拘束しない方向に誘導するため、身体拘束ありの患者の点数を低くすることには一定の理解はできる。しかし、転倒・転落の防止や患者・家族の満足度向上などのアウトカムの観点も重要ではないだろうか。身体拘束なしにこだわるあまりにアウトカムが悪くなっていたら元も子もない。


勃興期から普及期に求められるのは、現場の負担を適切に評価しつつ、エビデンスを積み上げていくことだと思っている。

このようなハイプサイクルとして眺めると、落ち穂拾いに固執し、視野を狭くしていると本質を見失う可能性がある。落ち穂拾いをしつつ、本質とは何か考えることが大事なのではないだろうか。

2018/11/14

地域包括ケア病床はワイングラス型から砲弾型への緩やかな移行に貢献している

CBnewsに、地域包括ケア病床について、病床機能報告のデータと厚生局の届出データを分析した内容で記事を掲載いただいた。

地域包括ケア病床は、ワイングラス型から砲弾型への緩やかな移行に、大きく貢献しているのでは、というのが、今回の記事の趣旨。

院内転棟型の地域包括ケア病床のはしご外しは時期尚早 - CBnewsマネジメント 院内転棟型の地域包括ケア病床のはしご外しは時期尚早 - CBnewsマネジメント

当初は、違うタイトルでまったく別の内容について書いていたのだが、あまりにまとまりが悪く、論点がぶれぶれだった。そのため、期限直前に方針転換。この内容になった。

病床機能報告は、病棟ごとの利用率、院内転棟割合、人員配置などを見ることができる。経営を考える上で、他病院を参考にする、周辺病院の状況を理解する、という意味で、とても有用なデータである。

2018/11/08

どこまで精緻にみるか

医療需要予測は、いったいどこまで精緻にみるべきか。答えは「目的次第」だ。しかし、技術的にどこまで妥当性のある予測が可能か、把握しておかなければ、目的にあったものを提示することができない。

下記は滋賀県で分析した事例。上が急性期、下が回復期・慢性期、左は従来の市町村単位、右はより細かく試算した町丁単位のものだ。


基となるデータが異なっているので、左右で整合性が完璧に取れているわけではない点は課題だが、細かいエリアごとの需要推移を見ることも十分可能と考えている。

小学校区、中学校区の範囲で地域包括ケアシステムを充実させていくことになれば、その単位で計画を立てる必要性があるのかもしれない。そういったことを見据え、引き続きデータ分析の技術向上を図っていきたい。

2018/11/06

自分は「体重は毎日測るけど記録しない」派(やせてたときは毎日記録してたのに・・・)

内閣府の高齢者の健康に関する調査の結果が出ていた。

平成29年 高齢者の健康に関する調査結果(概要版)PDF形式 - 内閣府 平成29年 高齢者の健康に関する調査結果(概要版)PDF形式 - 内閣府

中身は多岐にわたっている。医療情報についてインターネットを使うか、といった質問の結果も興味深く、医療機関のマーケティングを考える上で参考になるデータではないだろうか。

また、下記の設問も興味深い。
Q19 あなたは、ご自分の健康情報(歩数や血圧、体重など)を測定したり管理したりしていますか。この 中から主なものを1つだけお答えください。(○は1つだけ)(n=1,998)
  1. スマートフォンを使って測定・管理している 
  2. パソコンやタブレットを使って測定・管理している 
  3. 記録装置つき測定器(歩数計、活動量計、脈拍計)などを使って測定・管理している 
  4. 上記以外の方法で測定・管理している 
  5. 測定・管理していない

公表された結果のデータを基にグラフ化した。

『記録装置つき測定器(歩数計、活動量計、脈拍計)などを使って測定・管理』が全年齢層・男女ともに最も割合が高い。ご年配者で活動量計を使っているのはあまり見かけないが、歩数計はかなり見かける。

個人的には、「測定している」と「管理している」に意欲の大きな隔たりがあると思っている。体重計に毎日乗って、「今日はちょっと重いかな」と思っているのと、毎日記録し、傾向を把握しているのとでは、だいぶ違う。また、体重・歩数・血圧が一括りになってしまっているので、集計結果の理解が難しい。これは、限られた設問でいかに効率的に必要な情報を収集するかゆえの課題で、「自分の興味」にマッチさせてくれているわけではないので、当然、仕方ない。

なお、自分のような集計結果をグラフにしただけの薄っぺらいものと異なり、下記リンク先の「第3章 調査結果の解説」に専門家による分析・考察が載っている。その中でも「ネットを介したヘルスリサーチを行う高齢者の実際の健康行動」はとても興味深かった。

平成29年 高齢者の健康に関する調査結果(全体版)PDF形式 - 内閣府

2018/11/04

地域フォーミュラリのニュース

以前、このレポート(特権乱用!)で読ませていただいた内容が始動したニュース。一読の価値あり。

地域医療連携推進法人「日本海ヘルスケアネット」 地域フォーミュラリを開始 PPIとα-GIから | 国内ニュース | ニュース | ミクスOnline 地域医療連携推進法人「日本海ヘルスケアネット」 地域フォーミュラリを開始 PPIとα-GIから | 国内ニュース | ニュース | ミクスOnline

このニュースが流れた金曜、午前・午後で、それぞれ会った人たちに、ニュースのことを話した。検証などが進めば、今後、大きな注目を集めるに違いない取り組みだ。

2018/11/02

セミナー一段落で、新しいプログラムを・・・

今週は、月曜・火曜、青森で、水曜は東京で、それぞれ話をさせていただく貴重な機会をいただいた。自分の話したことはさておき、一緒に話をされた先生方の話や、出席者や主催者の方々の話を聞くことができて、大変勉強になった。

ちなみに、水曜は、MMオフィス工藤氏に質問をぶつける形のセミナーを担当させてもらった。取り上げた3つの医療機関は、クライアントでも何でもないのだが、個人的な思い入れが強いところで、相当努力していると思われる3病院だ。1病院は経年的な人員数の変化なども見ながら、改善・向上の努力をしている様子を共有できれば・・・などと考えて資料を準備していた。

改定の動向など工藤氏が話してくださった内容をうけて、今後、病棟再編成などはどう考えていったらよいか、なるべく具体的な質問を投げさせてもらったつもりだ。工藤氏に質問する内容は、多少事前に相談しているとは言え、自分からのかなりの無茶振りにも的確に答えていただけるので、こちらとしても非常に楽しく、勉強になるセミナーだった。

なお、昨日もそうだが、最近のセミナーで「2016年度は弊社のスタッフが32都道府県のウェブサイトをぴこぴこクリックして病床機能報告のデータを収集している・・・」と話していたのだが、事実と違う!と怒られてしまった。実際には、マクロやプログラムを組んで収集していたそうだ。

11月最初の今日は、10月自宅に帰れないことが多く、進捗が止まっていた作業に再着手。9月くらいから取り組んでいる新しいプログラムが動き出した(あっという間に時間が過ぎてしまうのが痛い)

2018/11/01

一応、8年くらい温めてたネタです・・・

今回のCBnewsの記事は、最後のグラフに全力を注いでいる。最後のグラフ6は全国計の値だが、各都道府県、二次医療圏、市区町村、病院単位で作ることができる。結果として、どのような情報が見えてくるか想像いただければ、使いみちも出てくるのでは?と考えている。

病床機能報告のデータから作っているので、どなたでも同じものができる。興味があれば、ぜひトライいただきたい。

2018/10/24

ご案内 医用工学研究所様で病院経営戦略のコラムをメール配信しております

8月から医用工学研究所様のメール配信で、病院経営戦略に関するコラムを隔月くらいのペースで書かせていただいております。

医用工学研究所のウェブサイトのお問い合わせ(お問い合わせ | 株式会社医用工学研究所)から、読みたいと伝えていただければ、お読みいただけるとのことです。もしご興味がありましたら、ぜひ、アクセスください。

これまでのコラムタイトル
第1回 院内会議の資料は活かしきれているか?(8月)
第2回 部門システムの分析ツールの制約とAI時代を見据えたデータ蓄積の重要性(10月)

株式会社医用工学研究所 – 医療用データウェアハウスCLISTA! – 株式会社医用工学研究所 – 医療用データウェアハウスCLISTA! –

2018/10/18

看護職員の需給バランスの話題、タイムリーですよね・・・

CBnewsの連載、MMオフィス工藤氏からバトンタッチさせていただいた最初の回(データに基づく病院経営判断の重要性 - CBnewsマネジメント)で、必要看護師数の将来推計について、独自の分析結果を示して、データに基づいた経営判断を行うことの重要性について説明した。

その上記の内容と基本的には同じだが、もう少し細かく、神奈川と秋田という具体的な地域を挙げ、分析結果を示したものを、今回の下記のCBnewsの記事にまとめた。

病院経営課題は看護職員の「確保」から「マッチ」へ - CBnewsマネジメント 病院経営課題は看護職員の「確保」から「マッチ」へ - CBnewsマネジメント

医療需要の変化に応じて、提供体制を変化させることが求められていて、そこにミスマッチが生じた場合に、解消する手段を持ち合わせていないと経営リスクになる・・・ということを考えていた。

以下、小さな文字は、個人的な趣味


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その背景には、10年以上前に別業種で管理会計業務を行っていた経験がある。具体的には、リスク管理、ALM、デュレーションマッチング・・・といったワードが出てくる業務で、ちょっとかじったくらいの知識しかないものの、戦略を考える上では参考になる。資産側は、新卒採用は40年国債の購入、中途はその分だけ短くなった債券、外国人看護師は外債(こじつけ度合いがひどいか?)、離職率は債券の売却、定年延長は満期の期間延長のオプションか、などなど。負債側で考えれば、医療提供エリアの拡大は、デュレーションの多様化か、などなど。共通点を探したり、金融側のアクションは、医療側で何にあるのか考えたり、色々おもしろいのでは・・・と勝手に考えていた。
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趣味の世界は、ここまで。

ちょうど、今日の中医協の入院医療等の調査・評価分科会で、看護職員の退職見込み、採用予定数の把握をすることを決めたらしい。

看護職員の「退職見込み・採用予定数」を把握へ - 医療介護CBnews 看護職員の「退職見込み・採用予定数」を把握へ - 医療介護CBnews

あまりに偶然のタイミングでびっくり。タイムリーなことに自己満足!

2018/10/17

患者動線の難しさ

おくすりカウンター、先月末に破産したらしい。

この件、DI onlineの熊谷氏のコラムが、非常に参考になった。
「おくすりカウンター」経営破綻を耳にして:DI Online 「おくすりカウンター」経営破綻を耳にして:DI Online

上記のとおりの動線などに起因した運営の難しさで、店舗の移転等をした結果、経営的に厳しくなってしまったのでは・・・と思った。

下記は、今年の夏に、移転したあとの神田店の前を通りかかったときの様子。

ふらふら散歩の続き ~おくすりカウンター~ - 株式会社メディチュア Blog

2018/10/14

これらも医療情報のマッピングか

アメリカの州ごとに、Google Trendsで最も調べられた症状を一覧化したものが興味深い。
Most Googled Medical Symptoms - Medicare Health Plans

もともとは、下記の記事を読んで、知ったのだが、眠らない街ニューヨーク州は「睡眠不足」が最も調べられたものだ、とか、サウスカロライナ州とウィスコンシン州は便の色だ、とか。これを深刻に捉える・・・というよりは、(信用できるかどうかもよくわからないが)雑学的な知識としては面白い。

Most Googled Health Concerns in Each US State Most Googled Health Concerns in Each US State

この手のグラフでは、州ごとの雇用人数の最も多い事業者をマッピングしたもの(The largest employers in each US state - Business Insider)の印象が強い。州によっては、医療者が最大の事業者になっていたりする(ミネソタ州のメイヨークリニック、ユタ州のインターマウンテンヘルスケア、ペンシルベニア州のUPMCなど)。

マッピングはそれなりに手間はかかるが、強い印象を与える点で効果的な場合もある。

2018/10/11

准看護師数の多さは何に依存しているか

火曜、ある病院長から貴重な話を伺い、強い刺激をいただいた。常に先を見ている方の話は面白い。

先月末、CBnewsの記事にもなっていた(都道府県の看護需給推計、18年度末にも集約 - CBnewsマネジメント)が、看護師の需給を考える上でも、色々と参考になった。

看護師の需給については、そのCBnewsの記事で触れている検討会の資料を見るのが理解に役立つように思う。
第3回看護職員需給分科会 看護職員需給推計関係資料(https://www.mhlw.go.jp/content/10801000/000360602.pdf)

これらを踏まえ、さらに何か見えてこないか、診療報酬改定などの影響は需給に影響を与えないか・・、といった視点で、データ収集・整理、分析をしていた。下のグラフはその一例。准看護師が多い地域は働いている看護師の平均年齢が高いわけだが、その地域性は療養病床の多さに関係するという結果を示してみた。


もちろん、准看護師の比率がそれだけで決まるわけではないので、単純な結果にはならないが、感覚的にうなづける結果が得られた。

2018/10/10

注目を集めるには「事実を著しく歪めている」情報でも構わないという姿勢は非難されるべき

2018年9月12日公表「がん診療連携拠点病院等院内がん登録2008-2009年5年生存率」に関する一部報道について|国立がん研究センター 2018年9月12日公表「がん診療連携拠点病院等院内がん登録2008-2009年5年生存率」に関する一部報道について|国立がん研究センター
従って、今回の施設別の5年生存率の数値だけをもって各施設の治療成績を単純に比較できないことはもとより、さらに、特定の病院に対して、がんが「治る病院」や「治らない病院」と名指しすることは、事実を著しく歪めていると言わざるを得ず、国民の皆様に大きな誤解を生じかねないものと考えております。(上記リンク先の文書から一部引用。文字の色付けは当方で行ったもの)

当たり前だ。怒るべきだ。

でも、このような間違った情報を鵜呑みにしないためには、怪しいソースに近づかないことに加え、自分のリテラシーを向上させるしかないと思うと、なかなか難しさを感じる。

2018/10/03

ダウンサイジングが評価される時代に備えよ

CBnewsに記事が掲載された。若干あおり気味のタイトルだが、中身は、いつもの違う切り口で、この先の診療報酬制度を見据えているので、お時間があれば、ぜひお読みいただけるとありがたい。

ダウンサイジングが評価される時代に備えよ - CBnewsマネジメント ダウンサイジングが評価される時代に備えよ - CBnewsマネジメント

精神病床に関する分析をしているので、CBnewsの記事の最後に載せた日本地図のグラフについては、下記の検討会の参考資料(https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12201000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu-Kikakuka/0000046405.pdf)などを合わせてご覧いただくと理解が深まるのではないだろうか。

第1回長期入院精神障害者の地域移行に向けた具体的方策に係る検討会資料

また、この検討会の参考資料に関連したOECDのレポートもある。
Mental Health Systems in OECD Countries - OECD Mental Health Systems in OECD Countries - OECD
かなりのボリュームなので、正直自分も3章までの気になるところしか読んでいないが、日本向けのプレスノートを読むだけでも、上記検討会の参考資料冒頭数ページのグラフの理解は進むだろう。
日本はこの脱施設化の傾向が遅れており、精神病床数はいまだに OECD 諸国で最も多く、OECD 平均は 10 万人当たり 68 床であるところ、日本は 269 床である。これらの日本の病床の一部は、他の OECD 諸国では精神病床に含まれない「長期入院病床」であることに留意する必要がある。しかしながら、長期入院患者が自宅や地域に戻って、効果的な治療を受けることは出来るはずである。https://www.oecd.org/els/health-systems/MMHC-Country-Press-Note-Japan-in-Japanese.pdf より引用
自分の理解が十分でない点もあり、精神病床について分析結果から色々述べるのはあまり自信がない。認識が異なっている点などがあれば、ぜひ教えていただけると幸いだ。

2018/10/02

副産物でも、参考になれば・・・

2017年度の病床機能報告の報告結果(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/open_data_00002.html)を用いて、データ整理中。具体的には、データが正しいか。データが揃っているか、確認作業をしている。

下のグラフは副産物。


回リハ1ほど病床利用率が高く、脳血管リハが中心の病棟は在院日数(正確には在棟日数)が長い。間違っていないようだ。なお回リハ3の病棟はあまり多くないので参考程度に。それと、脳血管と運動器ではない疾患別リハが多くなっている病棟は除外している(それほど数は多くない)。

2018/09/29

今月2度目の神奈川県総合医療会館

一昨日、神奈川県病院協会主催のセミナー(平成30年度第1回医業経営セミナーの開催について(ご案内) | 神奈川県病院協会)。前半がウォームハーツの長面川氏。後半が自分。

①「経営側からみた在宅医療・外来と入院の連携」    株式会社ウォームハーツ 代表取締役 長面川さより氏

②「データに基づく診療報酬改定時代へ2018年度改定と地域医療需要を踏まえた病院経営戦略」   野村ヘルスケアサポート&アドバイザリー株式会社シニアコンサルタント 株式会社メディチュア 代表取締役 渡辺優氏

写真は、開始直前に撮ったもの。自分はウォームハーツの一員としてもデータ分析を担当させてもらっているので、個人的な思いとしては、前半も後半もウォームハーツ一色に。

自分のパートは、直近の改定後の医療機関の状況などを交えた内容で話をさせてもらった。参加くださった方々にとって、何かしら参考になるところがあれば幸いだ。

2018/09/26

5年生存率のランキングは害が多い

5年生存率の公表データをランキングで使うことに強い違和感がある。嫌悪感とも言う。
全国251病院別「がん5年生存率ランキング100」│NEWSポストセブン

今日、追加の記事で、適切な理解の仕方を促す内容が掲載されているが、どこまで多くの人が真面目に読んでくれるものか・・・。
がん「病院別・5年生存率データ」の役立つ読み解き方│NEWSポストセブン

正直、ランキングは、興味をひきやすい。週刊誌のネタとして適していることも理解できる。だが、冒頭のランキングはさすがにどうなの?という話だ。

そこで、がん診療連携拠点病院等院内がん登録生存率集計:[国立がん研究センター がん登録・統計] のデータを用いて、胃がんの5年生存率と年齢などの関係を見てみた。

5年生存率の単純比較はまったく意味がないということを考えてみたい。まず、各施設の胃がん患者のうち何割がⅠ期かということと5年生存率の関係を見た。Ⅰ期の割合が高ければ5年生存率は圧倒的に良い。
胃がん 施設別の5年生存率とⅠ期患者割合の関係

そして、年齢が高ければ5年生存率は悪い。ただし、年齢が高いほどステージが進んでいるということも言えるので、上のグラフと下のグラフは完全に独立の事象を見ているわけではない。
胃がん 施設別の5年生存率と平均年齢

純粋に年齢の影響を見るため、Ⅰ期での5年生存率と平均年齢の関係を見た。やはり年齢が高ければ5年生存率は低い。
胃がん Ⅰ期の患者における施設別の5年生存率と平均年齢

ここまで見れば、単純比較はまったく意味がないということも分かっていただけるのでは・・・と思うが、こんな面倒な話を週刊誌の記事の冒頭に書いてしまったら、興味が薄れてしまうに違いない。(ゆえに、細かい説明は省略して、ランキングにばかりクローズアップしていると思われる)

なお、週刊誌でランキングを見た一般市民が、わざわざ上位の病院に行ったとする。わざわざ行くくらいなので、多少の移動は苦にならない比較的年齢が若く、ステージも早期の患者がたくさん集まる。すると、その病院は、若く早期の患者を診るから、また5年生存率が良くなる・・・という生存率上昇ループに入る。一方、他病院はそうでない患者を診るので、生存率が下がる。

週刊誌が格差を引き起こすとまでは言わないが、決して正しいことをしているとは考えられない。結局、読み手にもランキングを適切に理解できる力が求められているということだろうか。



2018/09/25

9/30のCBnewsのセミナー、ご都合があえば、ぜひ

三連休は出張先からの移動から始まり、30年近く前の「データ」を眺め自分の「小ささ」を再認識していた。古いデータは面白い。

また、三連休直前の病院では、色々強い刺激をもらい、こちらもとても勉強になった。ありがたい。

今週末(今度の日曜)、CBnewsのセミナーで話をさせていただく予定だ(下記リンクからどうぞ)。この三連休もこの準備をしていた。このあとも、ご期待にそえるよう準備を進めたい。もしご都合があえば、ぜひ。

データで読み解く自院のポジション-地域のこれからを数字から見通す データで読み解く自院のポジション-地域のこれからを数字から見通す

2018/09/20

透明性を高めることが、報酬・制度の妥当性を高める

中医協、入院医療等の調査・評価分科会の議事録の読み直し。⇒平成29年度第9回入院医療等の調査・評価分科会・議事録(2017年10月5日)

この日のCBnewsの記事はこちら ⇒ 救急医療管理加算の算定要件の是正を - CBnewsマネジメント

総合入院体制加算の実績要件について、「1,000件」などの数値の根拠を問う尾形委員。
○尾形委員  (前略)そもそも総合入院体制加算の要件の中で、実績要件というのは手術件数を一定以上としているわけです。恐らくこの考え方というのは量が多いということがアウトカムにつながっているということなのではないかと思います。しかし、ここで1,000件にしたということについては、1,000件がカットオフ値として適切だという議論がかつてあったということなのでしょうか。 
それに対する事務局の返答。
 ○事務局  まず、先ほどの1,000件に要件を変更したということの議論なのですけれども、一応実際の調査結果で何件くらいやっているかという分布を見させていただいて、要件としては少し厳し過ぎるのではないかといったような議論があって、この数に見直しているということでございます。 (中略) こちらの総合入院体制加算は経緯から申しますと、特定機能病院は一般病棟入院基本料と別に特定機能病院入院基本料というのがあって、かなりベースがアップされている、それは当然、特定機能病院としてのいろんな機能を持っているからということなのですけれども、この総合入院体制加算は特殊機能病院はとれないことになっていまして、逆に特定機能病院ではないけれども、そのぐらいの総合力があるところを評価をするという趣旨で、一般病棟と特定機能病院の入院基本料のベースの差を一定程度埋めるような趣旨でつくられたものというのが経緯でございますので、この総合力に関する要件が入っているということでございます。
化学療法4,000件は厳しすぎたから、分布を見ながら1,000件に見直したとのことだが、さじ加減を見ながら落とし所を探したようにしか思えない。質問の本質である数値の根拠には触れてない。

化学療法の件数について、特定機能病院の分布と一般病院の分布がそれぞれ手元にあり、「特定機能病院並みとは、このあたりのことです」と図示されれば、多くの人は納得できるだろう。高めのハードルにして「目指して欲しい」というようなインセンティブ色を強めたり、低めのハードルにして「一定レベル以上に診療報酬を」というような足切り型にするにしても、いずれにしても納得できるだろう。例えば、DPCの特定病院群の要件はそうなっている(大学病院本院の最低値・・・といった形ゆえに、基準値が動いてしまう点については賛否両論あるだろうが)。

しかし、厳しかったから緩めました、では理解しがたい(緩めているから文句は出ないが、逆だったら、相当批判されているはずだ)。徐々にデータに基づく診療報酬改定の時代に変わってきている。この評価の継続を期待する意味でも、透明性のある基準にしてもらいたい。

なお総合入院体制加算について地域性などを見た先日のCBnewsの記事はこちら ⇒中小病院のチーム医療推進をもっと評価すべき - CBnewsマネジメント

2018/09/19

チーム医療を推進するには・・・

CBnewsに記事を掲載いただいた。

中小病院のチーム医療推進をもっと評価すべき - CBnewsマネジメント 中小病院のチーム医療推進をもっと評価すべき - CBnewsマネジメント

もともと考えていたテーマは、残念ながら分析結果がすっきりせず、論点がブレブレだったので却下し、急ごしらえの分析結果に。前半は総合入院体制加算の分析、後半はチーム医療関連の加算の分析。病床規模が与える影響を推測し、加算の評価方法について、課題を述べてみた。点数にならなくても一生懸命取り組んでいる病院。点数にならないから取り組んでいない病院。どちらが患者にとって良い病院かは言うまでもないだけに、適切な評価とは・・・といったことを考えてみた。

ちなみに、もともとのテーマもさきほど改めて整理したら、すっきりしたので、いずれ原稿にしたい。

2018/09/18

限られた医療資源を有効利用する手段として有用な遠隔診療支援

昨日の日経朝刊。

重症患者 遠隔で診療支援 厚労省、質高め医療費抑制 中核病院から助言 :日本経済新聞 重症患者 遠隔で診療支援 厚労省、質高め医療費抑制 中核病院から助言 :日本経済新聞

病院に対するモニタリング・コンサルテーションの仕組みは、今後、急速に拡大しそうだ。これまでの取り組み状況や、海外の状況を知ることは参考になるだろう。

昭和大学附属病院で、わが国初のeICUの導入実証研究を実施 | 昭和大学

集中治療医が遠隔から重症患者診療をサポートする tele-ICU導入の試み 医学書院/週刊医学界新聞(第3122号 2015年04月20日)

ヴァーチャルケアセンターはニュース映像でより具体的な内容を把握できるかも - 株式会社メディチュア Blog

また、診療報酬で後押しすべきか否かは「エビデンスが・・・」となるし、追加の予算はなかなか厳しいと思うが、ICUの要件緩和などはあってもいいように思う。また、すでに民間でサービスを提供しているところがあるので、診療報酬の後押し如何にかかわらず、進展の余地を考える意味で参考になる。

集中治療室の処置を助言 T―ICUが遠隔サービス  :日本経済新聞

東京新聞:ICUでの判断 より早く的確に 柏の病院と企業「遠隔集中治療支援」:千葉(TOKYO Web)

2018/09/16

月刊保険診療、自分の顔は見苦しいですが、地元の病院の記事は素晴らしいです

顔が険しいのは「真剣さ」です!!
月刊保険診療、2018年9月号で対談をさせていただいた。貴重な機会で、とても勉強になるとともに、強い刺激をもらった。

今月の月刊保険診療に出身地の病院の記事が。記事は極めて簡潔にまとまっているが、地元向けの講演会では、もっと色々具体的な数値の変化などを示しながら、取組状況を説明くださっていたので(色々興味深いポイントもあった)、おそらく来月の記事で、色々述べてくださるのでは・・・と期待している。

2018/09/14

Google Dataset Search、β版だけど見る価値はあるかも

昨日、Google Dataset Searchの話を聞いた。

Dataset Search Dataset Search

少し触った感じだとKaggleのデータなどが見つかるようなので、Kaggleを使えばいいという話もあるが、知らなかったデータセットが見つかるという意味では興味深い。

へぇー、と思っていたら、ちょうどこんな記事もあった ⇒ データをググる感覚で利用できる「Google Dataset Search」--その中身や展望は - ZDNet Japan

国内の政府系データはe-Statで見れる(e-Stat 政府統計の総合窓口)。困っていることと言えば、自治体のデータが、各自治体のウェブサイトを見に行かなければならず、しかもフォーマットが揃っていないことだ。住民基本台帳の人口データなどは、同じフォーマットで公開してくれると助かるのだが・・・。

個人的には、このe-Statと国立国会図書館 リサーチ・ナビを組み合わせると、実質、Google Dataset Searchに近いような気もする・・・、そんなことない?

2018/09/13

都道府県別の比較から見えてくる情報

効率性係数の分布を都道府県ごとに比較してみた。この順序だけで、何か言えるほど単純ではない(こじつけはできるかもしれないが・・・)。
効率性係数(2018年度)箱ひげ図
都道府県は中央値順
(画像をクリックすると拡大します)

一方、地域医療係数(DPC標準病院群)。何か言える。両サイドを見てみる。左端に岩手・島根・滋賀。右端に広島・岡山。
DPC標準病院群 地域医療係数(2018年度)箱ひげ図
都道府県は中央値順
(画像をクリックすると拡大します)
インセンティブとしての妥当性に疑問を感じる。

2018/09/12

機能評価係数Ⅱの各項目の理解を深めていただけたら・・・・

日経ヘルスケア2018年9月号に「ますます重要になる機能評価係数Ⅱ」というタイトルの記事を掲載いただいた。係数の中身を理解することで、対策検討の参考にし、医療の質向上、経営改善の一助になれば幸いだ。


最近、1985年に書かれた「医療ビジネス―新時代の病院経営」という本を読んでいて、おそらく日経ヘルスケアのことなんだろうな・・・という下の文章を見つけた。
医師向けの専門誌としては最大の発行部数を誇る「日経メディカル」も、別冊の形で季刊の病院経営誌を検討中という。病院経営の実際から周辺企業の動向まで幅広い視点から足でかせいだ情報を盛り込んでいくようだ。 出所: 医療ビジネス―新時代の病院経営 | 日経産業新聞 |本 | 通販 | Amazon P.201
日経ヘルスケアの創刊が1989年らしいので、その4年くらい前の本だが、この当時、病院経営に対する興味・関心の高まりは相当な勢いがあったのだろう。

ちなみに「医療ビジネス」という本は、この一節だけでなく、山一證券の取り組みであったり、色々興味深い内容だった。

2018/09/11

Bulk Prescription™ 社内メモ

メモ。制度が異なれば、医療機関の目指す方向性も異なる。下記は気になった取り組み。

Home - Rx.Health Home - Rx.Health

最近資金調達した目的にあったBulk Prescription™が気になった。
The bulk prescription service is designed to reach patients in a health system meeting certain criteria, such as individuals with chronic diseases that do not have their symptoms under control. The service would enable these patients to quickly receive access to digital therapeutics, remote monitoring, and educational information specifically for their conditions.   Source: Start-Up Offers Digital Health Prescriptions, Raises $1.8M | Science and Enterprise

これは、その事業に関する極短時間でとても分かりやすいプレゼン。


こっちも参考になる。


かかりつけ医やかかりつけ薬剤師の制度がどうなっていくか、病院はどう関与するか、テクノロジーがどのように貢献できるか。考えるきっかけとして、良いのでは。

2018/09/08

7対1の病院ばかりの地域もあれば、そうでない地域もある(データ提出病院における比較)

昨日、都内で講演させていただいたときに紹介した分析内容。
データ提出している病院について、7対1かそれ以外か見たもの。病院数の割合について、病床規模の比較、都内の23の特別行政区と23区以外の比較を紹介した。



23区で見ても、大きな違いがある。これの意味しているところは何か? とある地域の課題を表しているのではと考えている。

2018/09/07

回リハ1と地域包括ケア1、どちらも届出ている病院はあるか?

直近の届出情報から、地域包括ケア病棟入院料(入院管理料も含む)と回復期リハビリテーション病棟入院料の組み合わせ状況を見た。

地域包括ケアと回リハ、両方届出ている病院の組み合わせ割合
(画像をクリックすると拡大します)

回リハ1と地域包括ケア2の組み合わせが最大勢力。ついで、回リハ3と地域包括ケア2、回リハ2と地域包括ケア2、の順だ。

回リハ1と地域包括ケア1の組み合わせは、上のグラフでは左下に位置するが、あまり多くない(全体の1割程度)。

地域の医療提供体制などを踏まえ、最適な入院料が選択されるべきであるため、どちらも最上位を目指すのが良いというわけではない。ただ、どちらも最上位を取得した病院の話を聞けば、結果的にそうなったのではなく、そうなるための仕組み、仕掛けを、改定よりもはるか前から仕込んでいたとのことで、さすがとしか言いようがない。

ちなみに、基となっている情報の話は先日のブログに⇒ 改定後の届出状況のアップデート