2019/09/30

忙しさにかまけて、すべきことをさぼっている10年弱

データから良い病院を見つけ出し、後押しする。データ分析における弊社の大きなテーマなのだが、忙しいことを言い訳に、日々違うデータ分析をしている。

バス停で見かけたLeapfrogのSAFETY SCOREでA評価を受けたことを示す広告。
バス停にあったAdventist Health White Memorial の広告
バス停の広告にこのA評価のことを掲げるくらいだから、この評価を相当誇りに思っているようだ。この病院のウェブサイトでもこのことを詳しく記載している(下記リンク参照)。

Leapfrog Award | California Hospitals Leapfrog Award | California Hospitals

10年近くLeapfrogのSAFETY SCOREのようなことをしたいと言ってはいるものの、何もできていないことを反省。

HOSPITAL SAFETY SCOREとJCI - 株式会社メディチュア Blog HOSPITAL SAFETY SCOREとJCI - 株式会社メディチュア Blog

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2019/09/24

経営戦略コラム、6回目を配信いただきました

先週、「データ分析の切り口から2020年度診療報酬改定を読む」と題したコラムを、株式会社医用工学研究所様から配信いただきました。

第6回配信コラムのタイトル

今回のコラムは、CBnewsに先週掲載いただいた「なぜ看護必要度「基準1のみ・2のみ」が出てきたのか」の内容が若干マニアックだと感じた方にもわかりやすいように、資料の読み方などに対する自分の見解を述べさせていただいております。

ご興味をお持ちいただけましたら、どうぞ遠慮なく医用工学研究所様にお問い合わせください。



2019/09/20

基準②のみへのアラートが出まくり?

昨日の入院医療等の調査・評価分科会https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000183658_00015.html、また看護必要度など詳細なデータが示されたようだ。

例えば、これ。
2019年9月19日開催 入院医療等の調査・評価分科会 資料より引用

基準②のみに該当する患者の医療資源投入状況だ。

一昨日、下記のブログに書いたが、直近のCBnewsの記事はまさに基準②のみの医療資源投入量について分析結果から考察を述べたものだ。

医療資源投入量と看護必要度の関係性から、現行制度の課題を探る - 株式会社メディチュア Blog 医療資源投入量と看護必要度の関係性から、現行制度の課題を探る - 株式会社メディチュア Blog

分科会資料では医療資源投入量がゼロの割合で、自分は平均医療資源投入量で、それぞれ示しているが、意図は同じだろう。

考えていることが同じで良かったのだが、個人的には、ほっとしたというのが一番の感想だ。分科会の前にこの記事がオープンになっていて良かった。逆なら、後追い感が強くなってしまう。

2019/09/18

医療資源投入量と看護必要度の関係性から、現行制度の課題を探る

CBnewsに記事を掲載いただいた。

なぜ看護必要度「基準1のみ・2のみ」が出てきたのか - CBnewsマネジメント なぜ看護必要度「基準1のみ・2のみ」が出てきたのか - CBnewsマネジメント

分析結果から、医療資源投入量と看護必要度の関係性について述べた。改定に向けた議論の活発化の参考にいただけると幸いだ。

ちなみにCBnews、今週、来週とセミナーが目白押しだ。CBnewsのセミナーは講師との距離感が近いので、質問などもしやすいので、スケジュールが合う方はぜひご検討を!(満席になってしまったら、ごめんなさい)

9月20日(金)開催
20年度改定で問われる「急性期病院の中味」 20年度改定で問われる「急性期病院の中味」
9月26日(木)開催
データとエビデンスに基づく病院経営 -日本初のヘルスデータサイエンス専門(*)の大学院専任教員が教える!- データとエビデンスに基づく病院経営 -日本初のヘルスデータサイエンス専門(*)の大学院専任教員が教える!-

9月27日(金)開催
20年度報酬改定、急性期だけ見ていると読み誤る-入院が実は必要な人、見逃してませんか 20年度報酬改定、急性期だけ見ていると読み誤る-入院が実は必要な人、見逃してませんか

2019/09/16

看護必要度のB項目をアソシエーション分析で可視化

9月5日の中医協、入院医療等の調査・評価分科会。看護必要度のB項目について、各項目間の相関係数を見て、下のように書かれていた。
急性期一般入院料1においてB項目間の相関をみると、
・特に「口腔清潔」が「寝返り」「食事摂取」「衣服の着脱」と高い相関があった。

ですよね。下は2018年1月のブログ。ほぼ同じことを書いている。(よかった・・・。間違ってなさそう)

看護必要度のデータ分析(冬休みの宿題) - 株式会社メディチュア Blog 看護必要度のデータ分析(冬休みの宿題) - 株式会社メディチュア Blog

この記事では、診療行為にまで広げるつもりでアソシエーション分析をしている。でも看護必要度の項目だけなら相関係数で十分でしょう(ただ、2年前の冬休み中に分析したかっただけなのです・・・)。

2019/09/15

自販機で薬を買ってみた

CVS Pharmacyでは、自販機で薬を売っている。
CVS Pharmacy Thinks Outside the Box with Introduction of Health and Wellness Vending Machines | CVS Health CVS Pharmacy Thinks Outside the Box with Introduction of Health and Wellness Vending Machines | CVS Health

ということは知っていたものの、見たことはなかったのだが、昨日たまたま見かけた。


そしたら、何か買わずにはいられない。せっかくなので試してみた。
おまけに下手くそだが動画も撮ってみた。(テレビとかYoutuberとか、プロの人はすごい!)

 

動画の中で買った薬(ではなく実際には「のど飴」)のレシートは、下のメールが届いた。

Dear Customer,
Thank you for shopping at a ZoomShop. We appreciate your purchase.
Your receipt is below.
This is an automated message; please do not reply to this message,
your message will not be received.
CVS Automated Retail
Automated Retail Store operated by Swyft, Inc
Swyft Store ID: CVUS0057
Date: Fri 09/13/2019 22:59:10
Item Amount
--------------------------------------------
266403
CVS CDRP HNY LMN 1 @ $1.99
--------------------------------------------
Subtotal: $1.99
Sales Tax (7.75%): $0.15
Total (1 item(s)) $2.14
--------------------------------------------
TxID: 6** Auth Code: ******
Visa XXXX XXXX XXXX ****
--------------------------------------------
Retain this receipt as proof of purchase. This
store is operated by Swyft, Inc. on behalf of CVS
Returns Information http://www.cvs.com/returnpolicy
For payment and transaction support call Swyft at
1-844-44-SWYFT
For product support call CVS Customer Care at
1-888-607-4287
THANK YOU!


同じようなものは日本でも可能性があるだろうか・・・。いくら日本が自販機大国だとは言え、コンビニ大国でもあるので、ここまでリッチな自販機のニーズは微妙な気がした。

2019/09/13

初診料の算定回数が多いのはなぜ? 疾病管理の良し悪し??

初診料(外来+入院)と再診料の合計算定回数のうち、初診料の占める割合を47都道府県・年齢階級別に比較した。※外来診療料は含まない

高齢ほど初診料の割合が減る。これは47都道府県共通。ただ、1本だけ線の位置がずれている(赤線)。

第4回NDBオープンデータを基に分析


赤線は沖縄県。「やっぱり」という感想しか出てこない。ただ、こういった「ずれ」の裏側に何があるか考えたり、教えてもらったりするのが楽しい。疾病管理の良し悪しを反映している(「良い」のか「悪い」のかは不明)かもしれないし、査定対策のようなテクニカルなことかもしれない。可視化によって、考えるきっかけが生まれる。

昨日、今日、プライマリーケアの話をたくさん聞いていたので、ちょっと変わった分析をしてみた。

2019/09/07

ほぼほぼ想定通りのデータが出てきたか

入院医療等の評価・調査分科会(https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000183658_00014.html)の資料を確認。この1年半、言い続けてきたことが文章になっていた。
基準②のみに該当している患者の該当項目をみると、A1点は「心電図モニター」が多く
ここで言う「基準②」とは、重症度、医療・看護必要度における認知症・せん妄の状態等により診療・療養上の指示が通じず、A項目1点以上かつB項目3点以上を満たす該当要件のこと。この該当要件については、セミナー等で「乱暴に言えば、認知症患者でモニターつけていれば該当する」と申し上げていたことだ。このような病態の患者は、急性期病棟のみならず、地域包括ケア病棟や、慢性期病棟でも多く見られることから、急性期の要件として適切か?と疑問を投げかけてきた。現場の負担を評価することと、急性期としての適切性を保つことを両立するのは難しい。しかし、あまりにも前者に重きをおいた評価指標を作ってしまったのではないだろうか。

また、基準②については、以下のようにもまとめられている。
基準②のみに該当する患者は、他の基準に比べて年齢が高い傾向にあった。 
そりゃそうだ。年齢が高い病院ほど看護必要度が高くなっている傾向・・・までは示していなかったように思うが、このようなデータが色々出てくるのは、今後の議論の方向性として、評価項目の見直しの議論が活発化するということだろう。

個人的には、疾患特性や診療内容が大きく影響しているこれらの評価指標は、該当割合の「平均値」で見てしまうと、特定の機能に特化した病院に対する影響が極端に大きくなってしまう。がんに強い病院、小児に強い病院、皮膚科・眼科に強い病院。様々な病院に対し、十分な配慮をすることが難しいことはわかっている。しかし、最低限の配慮として疾患特性なども見るべきだろう。

2019/09/04

公立病院の構造的課題を考えると、改善の難しさが垣間見える

CBnewsに記事を掲載いただいた。今回は公立病院の構造的課題がテーマ。

公立病院の構造的課題を解決するには - CBnewsマネジメント 公立病院の構造的課題を解決するには - CBnewsマネジメント

その地域地域で求められる役割を果たすことが公立病院の使命だとするならば、場合によっては経営上非常に苦しい状態に陥ってしまう。どのような課題が絡み合っているのか、地方公営企業年鑑のデータから紐解いてみた。

記事には載せていないが、例えばこんなグラフ。

地方公営企業年鑑(2017年度)を基に作成
指定管理者制度の病院やデータが欠けている病院は含めていない
職員1人あたりの医業収益が非常に低い病院は、当然、医業収支比率が低い。稼げない病院の理由は記事でも述べたが、人員確保における制約も一因だと考えている。このような要因をデータで示してみたので、記事をお読みいただけると幸いだ。