2023/03/31

DPC公開データの2021年度実績を使った記事、書きました!!

先日の話題(都道府県の循環器病対策推進基本計画から地域性を考える - 株式会社メディチュア Blog)の続き、と言われれば、そのとおり。また、循環器病対策。

急性期病院の病床高回転化は、正直、場合によってはデメリットが生じていることもあるくらい、急速に進んだ。アメリカのように、あまりの医療費の高さゆえ早々に退院する国と比較しても仕方ないことも重々承知している。保険制度が違えば、受ける医療内容が違うのは当然のことだ。

で、その高回転化の推進において、矛盾を感じるポイントを挙げるならば、

  • 周産期(赤ちゃんを母体になるべく長くとどめておきたい)
  • 終末期(患者・患者家族が高度な医療を望むケースや、QOL向上に医療資源投入が必要なケースなど)

などは、診療報酬の制度に改善の余地があるのではないかと考えている。DPCの効率性係数のようにインセンティブをつけることに対し納得感を高めるためにも、医療従事者のモチベーションを下げないためにも、患者が受ける医療の質を向上させるためにも、である。

その終末期に関して、心不全患者はどこで看るべきか。現状、急性期病棟で看ているケースが少なくなく、在院日数が長いケースも珍しくない・・・・という話をするために書いたのが下記のCBnewsの記事。

急性期病院での病床高回転化のポイント - CBnewsマネジメント

課題解決には、院内の取り組みの範疇を超え、地域を巻き込むしかない。そう思っている。それを示唆する分析結果も示したので、参考にいただけると幸いだ。


と、ここまで偉そうなことを書いたが、ただDPC公開データの2021年度実績(https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000196043_00006.html)をいち早く使いたかっただけというのは、半分本当で、半分うそ。

2023/03/29

都道府県の循環器病対策推進基本計画から地域性を考える

今年1月から3月にかけて、循環器病対策推進計画に関連する分析作業をしていた。それに関連した資料へのリンク、メモ書き。


厚生労働省


各都道府県の計画(気になったところをピックアップ)


その他、ヒートショック対策の重要性など


CBnews執筆記事

2023/03/27

社内ディスカッションメモ(下関)

下関医療圏地域医療構想調整会議 - 山口県ホームページ

令和4年度 第1回(第1回下関市医療対策協議会)
日時:令和5年3月2日(木曜日)19時00分~20時30分

資料6-2 下関医療圏公立・公的等4病院意見を踏まえた再編・統合の必要性と方向性等について (PDF:2.22MB) 142040.pdf

資料6-3 下関医療圏において4病院体制から3病院体制となる場合の病院の連携に対する下関市の考え方について(案) (PDF:45KB)142041.pdf

3病院は、下関医療圏の3病院による急性期医療体制を効率的に持続可能なものとするよう、各病院が過度な競合を回避する等のため、定期的な協議を行いながら役割分担・連携強化等の取り組みを行いつつ、その在り方を適宜見直す仕組みを構築したい。(資料6-3より引用)

 

2023/03/17

地ケア、心不全、起立性調節障害

CBnewsに掲載いただいた記事のご紹介(この1ヶ月弱、色々ばたばたしており、いまさらですが・・・)

今月頭に掲載いただいたのはこれ。

地ケアのポストアキュート機能を殺す転棟制限 - CBnewsマネジメント

地ケア病棟で大腿骨頸部骨折や脳梗塞のリハ患者を看ていることがある。別に珍しい話ではない。診療報酬改定で院内転棟の制限が課せられると、こういった患者の流れは厳しくなる。

回リハを持てばよいのでは? 回リハに転院させれればいいのでは?という主張は、大都市部ではごもっとも。ただ地方部では、疾患制限のある回リハを1病棟持つのは厳しかったりする。(実際、二次医療圏の人口規模が小さいところは回リハの病床が少なかったりする。もしくは人口当たりの病床数は極端に多くなったりすることも)

現状、地ケアの院内転棟制限は6割以上。逆に言えば、6割未満ならOKで、絶対ダメとは言われていない。まだ多少「さまざまな使い方」が許されている。どういった形が地域においてベストなのか、将来に向け前向きに議論できるのではないだろうか。


もうひとつは今週掲載いただいたもの。

長期的な視点で考える心不全パンデミックへの備え - CBnewsマネジメント

心不全患者の増加は、後方病床が詰まることによって深刻化すると考えている。その課題感をデータで見た。このような分析は、かなり前から、あるクライアントで継続的に議論させていただいてきた。患者調査等のデータで、急性期病床における需要と後方病床の需要をいかに切り分けるかが難しく、推計の独自ノウハウであったりもする。ただ、その当たりの試行錯誤はほぼ端折って、単純に今後の課題感を共有することを第一義に記事をまとめた。

先日、NHKで特集が組まれていたから、そのデータを引っ張り出してきただけ? いやいや、そんなことはない。最新データで試算しなおした。


あと、今週、高校の同級生がNHKのきょうの健康に登場した。

誤解しないで!この病気 「起立性調節障害」 - きょうの健康 - NHK

きょうの健康を10年以上録画し見続けているので漏れはないつもりだが、同級生の登場は初ではないだろうか。