2012/07/29

書評: ガンに打ち勝つ患者学

末期がんと聞けば、ほとんどの人は死ぬはずだ、と思い込み、
余命を気にしたり、治療を放棄したりするほどである。
だから、末期がんから生還した人の経験は貴重である、という理論も成り立つ訳だが、この本は、そんな人を多く見てきた医師がまとめた8つの戦略と、50のステップは、興味深い点もあった。


ガンから回復する8つの戦略とは


  1. 医学的な治療を受け入れる
  2. しっかりとした信念と姿勢を持ち続ける
  3. 楽しみながら運動をする
  4. 目的と楽しさのバランスをとる
  5. 社会に関係しようとする目的意識を持つ
  6. 食事計画と栄養学をよく考える
  7. 創造的に考える
  8. 精神的な変化を成し遂げる
50のステップとも関係するが、戦略の1番目、治療を受け入れるには、しっかりとした知識と、医師や家族との信頼関係が不可欠である。そういった姿勢が「生還した」患者の共通点だという見方は、納得感が高い。

50のステップの中には、いくつか、本当だろうか?と思う点(セレンが乳がんや腸のがんを防ぐ等の記述や、サプリメントの記載など)もあるため、すべてを鵜呑みにして取り組むのではなく、参考にする程度の気持ちで読むのであれば、がんをきっかけに自分が成長するきっかけにすらなるのだという言葉は、非常に重みのある良い内容だと思う。



ガンに打ち勝つ患者学―末期ガンから生還した1万5000人の経験に学ぶガンに打ち勝つ患者学―末期ガンから生還した1万5000人の経験に学ぶ
グレッグ アンダーソン 帯津 良一

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