2012/10/16

医療に関する教育の重要性と、医療側の歩み寄り


今月のEBMのPrespectiveに、患者側の医療リテラシーの問題が非常に簡潔に書かれている。

Evid Based Med 17:135-136 doi:10.1136/ebmed-2012-100712Patient health literacy and the practice of evidence-based medicine

医療・健康のリテラシーが低いとアウトカムが悪くなってしまう、と。(時間があるときに、上記リンクから原文を読んでいただけるとうれしい)
医療者側は、リテラシーが低い人もいることを理解し、簡潔な説明を心がけなければならない。説明には、専門用語を平易な言葉に置き換える、絵や動画を用いる等の努力も必要かもしれない、と。
これを読んで、改めて思ったが、医療を受ける側も、ある程度、医療者の話すことを理解する必要がある。日本において、識字率はほとんど問題にならないが、医療の知識はどうだろうか。今思い出すと、義務教育でも、高等学校以降の高等教育でも、病気のことは、ほとんど教わっていないように思う。どういう教育が必要なのか、考えるべきなのかもしれない。
より良い医療を受けるためには、患者側も無知のままではいられない時代が来たのかもしれない。