イギリス、スタフォード病院のスキャンダル(詳しくはこちら⇒
wikipedia)は衝撃的だったが、その後、病院自体を縮小するような計画があり、地元で反対デモが起きていたりしていたようだ。
昨日あたりのニュースで、下のようなもの(下記インディペンデント紙のリンクを参照)が流れていた。イギリスの患者死亡率の高い14病院について調査した結果、低質なケア、不適切なスタッフィング・病院マネジメントが見られた、との報告がなされたようだ。
スタフォード病院に限らず、不適切な病院運営によって、医療の質が低下し、亡くならなくても良い人が命を落としている可能性があるとのことだ。これは日本ではあまり議論にならないが、調査をしたら同じような結果が出てくるかもしれない。
ニュースの最後に8つのNHSの野望が書かれていた。(適当な和訳ですいません)
Reduce avoidable deaths with early warning systems for deteriorating patients and introduce more accurate statistical measurement of mortality rates.(避けられる死を減らすための早期アラートシステムと正確な計測システムを整備する)
Expertise and data on how to deliver high quality care to be more effectively shared between NHS trusts.(質の高いケアを提供するための専門的知識・技術とデータをNHS trustsと共有する)
Patients, carers and the public should be more involved, and should be able to give real-time feedback.(患者と医療者、そして市民を巻き込み、リアルタイムのフィードバックを可能にする)
Patients should have more confidence in the regulator the Care Quality Commission, with wider participation of patients, nurses, and junior doctors on review teams.(患者、看護師、若手医師なども広く参加するレビューチームとともにCQCを患者が信頼する)
Hospitals in remote areas should not be left isolated, with staff from better-performing hospitals used to train and inspect others.(離れた地域の病院は、第三者から評価された良いパフォーマンスの病院で経験を積んだスタッフにより、孤立させない)
Nurse staffing levels and mix of skills should be appropriate to the patients being cared for on any given ward.(看護師のレベルとスキルミックスはケアを提供する病棟の患者たちにとって適切でなければならない)
Medical directors should “tap into the latent energy of junior doctors” and include them in review panels.(病院幹部は若手医師の隠れたエネルギーを鼓舞すべき
NHS employers should make efforts to ensure staff are “happy and engaged”.(NHSは職員を”幸せに従事させる”努力をしなければならない)
皆保険制度を維持していく上で、こういった病院・医療の質を評価・向上させるための仕組みは重要ではないだろうか。現状の外部機関による病院評価の内容は、患者視点では足らないように思うだけに、イギリスの事例は参考にできるかもしれない。
余談だが、引用した動画はイギリスの国会なのだろうか。ヤジはどこの国も似たようなものだ。