2013/08/30

価値ある情報の収集に投資する病院・企業

先日、とある集まりで、これから病院がどういった情報を集めるべきか、アルコール燃料が投下されたホットな状況で話した。

これは以前、弊社レポートのmeditur insight vol.2の「調剤薬局の課題と未来」(資料はこちら→http://www.meditur.jp/our-reports/)の中でも取り上げた。

以下に、その一部引用する。
Chapter.3 提言、未来予測 
■生き残る調剤薬局 
      強力な分析機能、顧客への情報還元 
現在、薬局では、顧客の薬歴(薬剤の処方歴)を管理しているものの、それらを積極的に活用する動きは、それほど活発ではない。しかし、これらの薬局が持つ情報は、非常に有益である可能性を秘めている。これまで、薬の副作用というのは、1種類の薬剤に関するデータはある程度蓄積されている。それは発売までに必要な情報として蓄積されているものと、発売後も蓄積されるものがあるためである。しかし、実際には、1種類の薬だけを飲む患者以外にも、他の薬と一緒に飲む患者もいるだろうし、副作用が起きるのは、何も薬だけに限った話ではなく、食べ物や飲み物との相性もある。そういった膨大な情報を集めることができる立場、患者とのコミュニケーションが取れる最前面にいるのが、調剤薬局の薬剤師であると考えられる。そして、これらの集めた情報を分析し何らかの形で顧客に還元することができれば、明らかな差別化が図れる。

どのようなデータを蓄積するか、というテーマについて、目的意識を高めていくと、おそらくコミュニケーション内容すべてを対象にしたくなるに違いない。それはテキストなのか音声なのか映像なのか、レベルの違いはあれど、コミュニケーション内容が蓄積されてくると、今まで無理だと思っていたことができるようになるかもしれない。

まずは目的ありきだ。ただ闇雲にデータを蓄積しても仕方がない。

ただ、目的を思いつくのが5年後だとしたら、今から5年間のコミュニケーションデータはみすみす失うことになる。これを先行投資だと判断し、蓄積する病院・企業と、無駄な投資だと判断し、蓄積しない病院・企業と、もしかしたら将来大きな差が生まれるかもしれない。

ちなみに、アルコール燃料が投下されていたこともあって、その「目的」を語ったところ、ポジティブな反応だった(と思う・・・)。

ただ、先行投資できる病院・企業とできない病院・企業の格差が広まることは致し方ないと思うが、医療は社会インフラであるため、その格差が地域医療の存続などに影響を与えないようにしなければならない。

先行投資したい病院・企業があれば、「目的」を語りに行くので、弊社ホームページから問い合わせ、もしくはメールか電話で連絡ください。