2014/03/10

コンタミネーションの恐れがあります

コンタミネーション。ピンと来る人はいいが、まだまだ馴染んでいる言葉とは言いにくい。

サンドイッチショップのSUBWAYで見かけた掲示
コンタミネーションとは「汚染」を意味する言葉で、食物アレルギー関連では、原材料ではないものの製造ラインなどの都合で混じってしまう可能性のあるものを表記するときに用いられる言葉だ。(英語のcontaminationの意味はこちら

飲食店ではうどん屋で「そばも一緒にゆでてます」と表示があったり、お菓子に「本製品の製造ラインでは落花生を使用した製品も製造しています」と書かれていたりする。そばアレルギーの人はうどんだからと言って安心してはいけないし、落花生が製品に含まれていなくても落花生アレルギーの人はそのお菓子に気をつけるべきだ。

コンタミネーションという言葉自体、ここ数年でだいぶ広まってきたように思うが、日本語と違い、その音だけではなかなか理解することは困難だ。ただ「混入」という言葉ではコンタミネーションを正確に表現しきれていない(「意図しない混入」というべきだろうか)。こういった新しい言葉、認知度をあげることが課題のひとつだろう。上記のサブウェイの店頭での掲示はかなり目立つ。これは普及にも役立っているはずだ。

余談だが、しらすに混じる「かに」はコンタミネーションらしい。甲殻類は食物アレルギーの中でも比較的ポピュラーなものだ(リンク先、図10-2参照 食物アレルギー診療ガイドライン2012ダイジェスト版 http://www.jspaci.jp/jpgfa2012/chap10.html)。

なので、行政の食品表示に関するQA資料には、しらすについて、以下のような注意文が書かれている。子どものころ、しらすの中からカニや種類の違う魚を探していたが、今思えば、コンタミネーションのチェックだったのか・・・。

○原材料の採取方法によるコンタミネーション
・ 「本製品で使用しているしらすは、かに(特定原材料等の名称)が混ざる漁法で採取しています」

しらす・ちりめんじゃこ類や形態により消化管の除去が困難な魚を原材料とする一部のすり身類等については、厚生労働省において実施した混入検査により、特定原材料であるえび、かにを含む甲殻類が混入している食品も確認されています。