聞かれても困る質問のひとつが、表題のもの。こちらが聞きたいくらいである。しかも、病院に勤めているわけでもないので、できることと言えば、ここ(平成28年度診療報酬改定について |厚生労働省)の事務連絡に載るのを待つくらいだ。
明日から4月というのに、これで良いのか?という疑問は、前回の改定でも感じたことだ。医療機関から質問が出ていて「追って、事務連絡等で明確にする」と答えていながら、その事務連絡が3月31日時点で出てこないのでは、明日からの算定がままならない。ましてや、4月1日以降に「3月31日付け」の事務連絡が来るなんてことはもってのほかだが、前回はそんな流れだったように記憶している。
ただ、いつ出てくるかわからないものをじっと待っていても仕方ない。例えば、CBnewsが下記のような記事で、説明会等でのやりとりをまとめてくれている。これは、非常に参考になる。
改定直前、モヤモヤ一挙解消! | 医療経営CBnewsマネジメント
当然ながら、この内容は事務連絡ではないので、絶対ではない。しかし、現時点で絶対的な情報が出ていない以上、こういった情報を参考に明日からの病院運営を考えるしかない。
余談だが、2型糖尿病のCCPマトリックスに関する記事を載せていただいた。
CCPマトリックスの2型糖尿病を検証 | 医療経営CBnewsマネジメント
CCPマトリックス、肺炎や脳梗塞はそれなりに意義があるように感じている。非常に手間が増えているのは間違いないのだが、重症度の概念を盛り込むには、有益な手段であると思う(ただ、個人的には処置2の人工呼吸器等の条件を細分化すれば十分なように感じる)。しかし、糖尿病に関していえば、あまり意味がないように感じたため、少し深堀りしてみた。
診療報酬の点数の多寡だけでみれば、解釈の仕方により、ちょっとした点数差も「大きい」と捉えることもできるし、「気にならない」と捉えることもできるだけに、全員が同じ印象を持つとは限らないが、2型糖尿病に関して言えば、個人的には、大した点数差がないだけに、CCPマトリックスの手間だけ増えたように思う。
DPC制度は、得する患者も損する患者も平均的に分布することを前提とした、包括請求の制度であり、出来高請求の点数を厳密に担保しようと思えば、出来高請求に近づいてしまう。出来高制度は、入院初日に算定できる加算や、入院から○○日目まで算定できる加算等を豊富にすることで、早期退院のインセンティブをつけることがすでに出来ている。それだけに、やりすぎなCCPマトリックスはDPC制度の矛盾を生じさせてしまうように思う・・・ということを言いたく記事にした。
CCPマトリックスに関する記事はさておき、改定直前、モヤモヤ一挙解消!はおススメだ。