地域貢献測るマーケットシェア手法を活用 | 医療経営CBnewsマネジメント
医療関係のデータ分析を手がけて17年(途中、空白期間が8年ほどあるのだが、誇大に主張したいので、細かいことは気にしない)、直近の4、5年はマーケット分析を行うことが多くなってきた。地域医療構想等の盛り上がりも相まって、マーケットシェアを経営戦略の参考にしてくれるところも増えてきた。
3年ほど前から、様々な病院で分析を行ってきたこともあり、考え方を一旦整理する意味も込め、CBnewsに原稿を書いた。
簡単にまとめたポイントが下の表なのだが、よく目にするDPCデータを使ったマーケットシェアは、自分が呼ぶところの「競争型」のマーケットシェア。自分の病院が200例、他の病院が100例。うちは頑張っている!みたいな分析。しかし、東京のような遠方からいくらでも患者が来てしまうエリアでは、200例という数自体が適正かどうか判断できない。
そこで、「共創型」マーケットシェアという分析手法で、地域貢献を計っている。
医療におけるマーケットシェアの2つの考え方 出所:弊社作成 |
「共創型」は「競争型」と対比する意味が一番なのだが、一般的に使われる「ウォレットシェア」では医療の世界ではピンと来ないので、勝手に共創型と呼んでいる。
この概念自体は、以前にCBnewsでMMオフィスの工藤氏に記事を書いていただいている。(工藤氏に分析データを提供)
急性期医療は二次医療圏ごとでは完結しない | 医療経営CBnewsマネジメント
前回は二次医療圏内の患者流出入に重きを置いていたため、北海道の地図が並んでいる(そんな分析、資料を作った記憶が確かにある)。そのような原稿の流れから、マーケットシェアにはあまり触れていない。もしよろしければ、ふたつ一緒に読んでいただけると、背景的な部分も含め、理解いただけて、良いかもしれない。