「公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する・・・」と規定されている憲法の解釈は、自分の理解のおよぶところではないが、医師の偏在は解消できないと思っている。
近頃の開業制限などの議論も、開設の許認可なのか、保険診療の要件なのか、など、今後の進展が気になる。
とはいえ、目先の病院経営を考えるならば、先日のCBnewsで書いたように(特定集中治療室管理料1から4の宿日直医師NGの影響は - CBnewsマネジメント)医師確保の重要性が高まっていることは確実だ。「将来、医師が余るかどうか」ではなく、「今、足りない」をまず何とかしなければならない。
そこで、初期研修医のマッチング動向を分析してみた・・・というのが、今回の記事。
臨床研修マッチング結果を見て、医局整備の助成金に期待 - CBnewsマネジメント
これまでセミナーなどでは、高齢化率とマッチング率の都道府県分布を示し、高齢化の進んだ地域の厳しさを述べてきた。臨床研修の場として、どこを選ぶのか。どういった病院を選ぶのか。なぜ高齢化の進んだ地域が避けれられるのか。そういった観点でデータを整理した。
そして、表題にした「医局整備」はあくまでも例として挙げたものだ。結論は、縛り付けることが無理ならば、来てもらうための取り組み・今いるひとを大事にする取り組みを最大限支援してはどうか、ということである。(とはいえ、「医局整備」も一応データ分析結果と個別のヒアリングから導き出しているので、自分の思いつきではない)
マッチング結果は、どこどこ病院が人気だ~、なになに病院は人気がない~、などと話題になる。しかし、それをいち早く紹介したところで、弊社の価値ではなく、目指すところでもないので、医師偏在解消を考えてみた。何か参考になる点があれば幸いだ。