今週、日経テレコンを使っていて、何だか見覚えのある文字が並んでいるなぁ・・・と思ったのだが、やはり気になってしまい見てみたら、あのMDVだった。といってもあまり伝わりにくいだろうが、あのMDVである。
MDVからのプレスリリース
詳しくは、このプレスリリースを見ていただきたいが、要は、日本中の急性期病院から集めたデータを加工して、コンテンツとして販売しているのだ。病院からしたら、高いお金を払って、データを提供、そして分析してもらっているのだが、そのデータを使って、さらにお金を儲けているという批判をしたくなる気持ち、分からないでもない。
しかし、そのデータ収集、および、そのデータに対する加工に価値があるならば、話は変わってくるのではないだろうか。もしかしたら、データ・コンテンツの販売によって、病院の分析のフィーが下がるかもしれないし、販売の収入が大きくなれば、下手したら、データボリュームに応じてディスカウントなんてこともあるかもしれない(普通の分析だけなら、むしろ逆で、データボリュームに応じて、費用がかかる)。
このビジネス、国はまったく同じデータを持っているだけに「開示します」と言った瞬間に終わるに違いない。そこで大事になってくるのは、加工で付加価値を増すことだ。同日のMDV社のプレスリリースにて、MDV EBMデータベースを用いた研究が紹介されていた。こういった形で、価値ある活用を検討する力が問われるに違いない。
ちなみに、この話、もともとは患者の入院情報(外来情報)である。活用次第では、データは宝にも、ゴミにもなる。国は、このDPCデータに限らず、医療関係のデータを大量に保有している。活用の検討もなされているが、なかなか民間まで開示される予定は見えてこない。ぜひ、産業の活性化、および、医療費抑制の検討のために、積極的な開示を検討してもらいたいものだ。