2013/10/14

セルフメディケーションが進まない理由(Part.2)

前回、アセトアミノフェンが海外では激安であることを紹介した。今回は「ドリエル」などで有名な塩酸ジフェンヒドラミンだ。

ドリエル製品紹介|睡眠改善薬 ドリエル 【エスエス製薬】
アメリカのドラッグストアでは、塩酸ジフェンヒドラミン50mgのソフトジェルタイプ64カプセルが8ドル19セントだった。
targetで売られていた塩酸ジフェンヒドラミン64錠
日本では、同じ成分量のドリエルEX6カプセルで1,904円だった。アメリカは1カプセル13円弱。日本は317円。その差、25倍。

ドリエルEX 6カプセル 【ケンコーコム】
ここまで違うと笑うしか無い。薬をネットで売るべきかどうかの議論が盛んになされているが、こんなに価格が違っていることは、日本が平和ボケした皆保険の国だからなのかもしれない。

セルフメディケーションが進むには、価格の議論もなされるべきだろう。例えば、エパデールがOTCにスイッチされているが、薬局でOTC薬を買うには、それなりの価格差による誘導が必要と思われるものの、現実はクリニックで処方されても自己負担は変わらないとのことだ。

エパデールT|大正製薬
余談だが、抗アレルギー薬のレスタミンコーワはドリエルと同じ成分の塩酸ジフェンヒドラミンが含まれている。1錠10mgなので、一回に5錠飲めば一緒だ。

レスタミンコーワ 糖衣錠 120錠 【ケンコーコム】
120錠で800円。1回33円。アメリカの1回分との差は3倍弱まで縮まった。レスタミンコーワには注意書きで「眠くなります」って書いてあるし。何だか疑問だらけだ。何も知らずにドリエルを買う人は・・・・

セルフメディケーションが進むにはまだまだ乗り越えなければいけない壁が高そうだ。

Part.3(http://meditur.blogspot.jp/2013/10/part3.html)へ続く