2015/10/19

不妊治療の公的補助強化に必要な情報の透明化

ちょうど3年ほど前、不妊治療に対する医療保険の話題を書いた。

「不妊治療に民間医療保険、解禁へ」のニュースを読んで - 医療、福祉に貢献するために

当時は、保険業法を改正し、病気とみなされない不妊治療に対し保険が適用されることを議論していたのだが、昨年の保険業法改正にその内容は盛り込まれなかった。

不妊治療の負担は金銭面のみならず、精神面や肉体面でも非常に大きい(弊社レポート参照→Our Reports | 株式会社メディチュア)。ただ、せめて金銭面だけでも解消されれば・・・という思いが少なからずあり、保険の貢献余地は大きいと思っていただけに、法改正が行われなかったことは残念だ。

ただ、3年前の記事でも書いたが、保険が認められるのであれば、情報の透明化が不可欠だ。先週金曜の日経の下記記事でも不妊治療に触れていたが、公的補助を拡大する議論をするのであれば、情報の透明化も議論されるべきだろう。

育児支援で企業に追加負担 政府方針、最大1000億円規模  :日本経済新聞

情報の透明化がなければ、助成制度や補助制度が非効率な形で利用されてしまう可能性がある(妊娠しにくい人ほど手厚い保障が必要とは言え、極めて妊娠しにくい人に多くの保障をすれば、相対的に子どもはあまり増えない。また、制度を悪用する可能性も否めない)。

なお、この流れは、安倍内閣が打ち出している「ニッポン一億総活躍プラン」に沿っているようだ。(以下、安倍総理の記者会見メッセージから引用)
「子どもが欲しい」と願い、不妊治療を受ける。そうした皆さんも是非支援したい。「結婚したい」と願う若者の、背中を押すような政策も、打っていきたい。誰もが、結婚や出産の希望を叶えることができる社会を、創り上げていかなければなりません。
そうすれば、今1.4程度に落ち込んでいる出生率を、1.8まで回復できる。そして、家族を持つことの素晴らしさが、「実感」として広がっていけば、子どもを望む人たちがもっと増えることで、人口が安定する「出生率2.08」も十分視野に入ってくる。少子化の流れに「終止符」を打つことができる、と考えています。 
出所: 安倍晋三総裁記者会見(両院議員総会後) | 総裁記者会見 | 記者会見 | ニュース | 自由民主党