2017/08/03

ソフトランディングできる制度を求めている

人員調整を回避するにも地域包括ケア病棟は有効 - CBnewsマネジメント 人員調整を回避するにも地域包括ケア病棟は有効 - CBnewsマネジメント
昨日、CBnewsに地域包括ケア病棟に関する記事を掲載いただいた。

診療報酬は、大きなビジョンに基づき改定されることを考えるならば、ワイングラス型から砲弾型への転換を強く意識したものとなることはごく自然の流れである。そして地域医療構想との関係性を考えるならば、病床機能報告上の「回復期」への機能転換を推し進める策が練られるはずである。

この方向性において、地域包括ケア病棟が果たす役割は非常に大きい。疾患や病態を細かに制限することなく、ポストアキュート・サブアキュートの患者の受け皿として、ある程度の診療報酬を得ることができる【経営的な安定】。そして、7対1・10対1から機能転換すれば、13対1(加算込みで10対1)の配置になることで、若干の人員確保に余裕が生まれる。これは7対1から10対1への病院全体のダウングレードなどに比べれば、極めてマイルドな人員調整である【人員配置の適正化】。

この経営的な安定と人員配置の適正化の2つのソフトランディングを目指すことこそが、日本の医療制度の持続可能性と地域の医療の持続可能性を高めるものだと考えている。

・・・といったことを考えた場合、現状の地域包括ケア病棟の診療報酬制度は、中小規模の病院に不利ではないだろうか? 解決策もあるのでは?ということを述べさせていただいた。よろしければCBnewsをご覧いただきたい。

余談だが、自分は病床機能分化の図において「ワイングラス型」と「砲弾型」と表現している。砲弾型を「ヤクルト型」と呼ぶ人もいるようだが、ヤクルトは固有名詞。お役所的な文書には使えない表現らしい。以前、ヤクルトに代表されるような乳酸菌飲料の話題をブログに書いた。ちなみに中身は地域包括ケア病棟とはまったく関係ない。