2019/09/07

ほぼほぼ想定通りのデータが出てきたか

入院医療等の評価・調査分科会(https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000183658_00014.html)の資料を確認。この1年半、言い続けてきたことが文章になっていた。
基準②のみに該当している患者の該当項目をみると、A1点は「心電図モニター」が多く
ここで言う「基準②」とは、重症度、医療・看護必要度における認知症・せん妄の状態等により診療・療養上の指示が通じず、A項目1点以上かつB項目3点以上を満たす該当要件のこと。この該当要件については、セミナー等で「乱暴に言えば、認知症患者でモニターつけていれば該当する」と申し上げていたことだ。このような病態の患者は、急性期病棟のみならず、地域包括ケア病棟や、慢性期病棟でも多く見られることから、急性期の要件として適切か?と疑問を投げかけてきた。現場の負担を評価することと、急性期としての適切性を保つことを両立するのは難しい。しかし、あまりにも前者に重きをおいた評価指標を作ってしまったのではないだろうか。

また、基準②については、以下のようにもまとめられている。
基準②のみに該当する患者は、他の基準に比べて年齢が高い傾向にあった。 
そりゃそうだ。年齢が高い病院ほど看護必要度が高くなっている傾向・・・までは示していなかったように思うが、このようなデータが色々出てくるのは、今後の議論の方向性として、評価項目の見直しの議論が活発化するということだろう。

個人的には、疾患特性や診療内容が大きく影響しているこれらの評価指標は、該当割合の「平均値」で見てしまうと、特定の機能に特化した病院に対する影響が極端に大きくなってしまう。がんに強い病院、小児に強い病院、皮膚科・眼科に強い病院。様々な病院に対し、十分な配慮をすることが難しいことはわかっている。しかし、最低限の配慮として疾患特性なども見るべきだろう。