2025/11/19

AIに完敗

ある新聞記事などをベースに、google geminiでレポートを作ってもらった。正直、たたき台としては十分。具体的な地名・病院名はマスキングしてある(geminiがすごいことを共有したいのであって、個別の病院についての主張などは不要なため)。

インタラクティブレポート自体は、以前紹介した(原稿からインタラクティブレポートを - 株式会社メディチュア Blog)が、今回は「未来シミュレーター」もある。

この「未来予測シミュレーター」、データ分析屋さんには要らないけど、新聞・雑誌などが好きそうなテイストで書いてくれる。


そして、そのシナリオが興味深い。下記はインフォグラフィックを作成したときのものだ。推奨案、現状維持、独自路線、最悪ケースの4シナリオ。


最悪ケースを選んだ場合、次のような予測・情景描写が(〇〇、□□は実際には具体的な地名が書かれている)。
市内在住の80歳のAさんは、深夜に突然の胸の痛みで倒れました。家族が慌てて119番通報しますが、オペレーターからの返答は決まって「一番近い病院は◯◯のB病院か、□□のC病院になります。搬送時間がかかることをご了承ください」。

救急車が現場に到着するのは早いものの、そこから◯◯市まで約40分、□□市まで約1時間。医療スタッフは懸命の応急処置を施しますが、決定的な治療を開始するまでに時間がかかりすぎます。

「もし、あの病院が残っていたら……」。市民の間には、助かる命が助からなかったかもしれないという、深い後悔と行政への不信感が渦巻いています。医療を理由にしたUターン希望者の問い合わせは激減し、子育て世代の転出が加速。地域社会の高齢化と孤立化が一層深刻化しています。スーパーマーケットの掲示板には、隣町まで連れて行ってくれる「通院タクシー」の広告が目立つようになりました。

これが5分ほどで出てくる。誰でも5分だ。(一応、バックグラウンドについて独自で現地調査もしてあって、ちょっとだけ具体的な指示を加えているとは言え、これに近いレポートは多分出てくると思う)

このクオリティのレポートを「本業」で出したら、AIで十分ですね、と皮肉を言われてしまうということだ。AIに負ける日はそう遠くない(いや、時間勝負ならもう確実に負けている)。