2015/04/02

5年目のAffordable Care Act、再入院を減らし、予防可能な院内死亡が減少

Affordable Care Act
先週、オバマ大統領が、Affordable Care Actの5周年を記念してスピーチをした。

Remarks by the President Marking the Fifth Anniversary of the Affordable Care Act | The White House

Affordable Care Actのおかげで、再入院が減り、また、予防可能であった院内死亡が減少したと述べている。要は「医療の質が上がり、コストを抑えることもできた」と。


予防可能な院内死亡の5万人という数については、実数ではなく、あくまでも統計上の推定値だ、という指摘もなされているが、いずれにせよ、これまでオバマ大統領が主張してきた「病院での無駄死が減らせる」ということが証明できたであろう。

Barack Obama says health care law has led to 50,000 fewer preventable hospital deaths | PolitiFact

この「医療の質を上げ、コストを下げる」取り組み、まだまだ続く。下は昨日のニュース。

Affordable Care Act Drives Hand Washing Compliance In Healthcare - Commercial cleaning management and janitorial supply news
Starting this year, if a hospital falls into the bottom 25 percent of HAIs(Hospital Acquired Infections) on a national basis, it will lose one percent of its Medicare revenue. 
記事には、「今年から、院内感染発生の下位25%の病院は、メディケアの収入が1%削られる」(上の引用文)とあり、改めて、手洗い等の徹底でハンドソープの会社が病院へ、とのこと。

院内感染対策は古典的だが、医療の質の可視化が背景にあることは気に留めておくべきだろう。一方、日本では、DPCの機能評価係数Ⅱに「病院指標の公開」を含めるかどうかの議論がなされていたが、「公開」しただけでは質は上がらない。ましてや、ただ件数などを開示することなど、誰も望んでいない。Affordable Care Actの取り組み、参考にすべきだろう。