2020/12/28

大切な人材のPR動画

大切な人材。

 

 

 
 

2020/12/23

診療報酬上の「看護必要度」はあくまでも要件であって業務負担は反映していない

ということを言いたくて、CBnewsに記事を掲載いただいた。 

看護配置は看護必要度で左右されているか - CBnewsマネジメント

先日のMDVセミナーで話した内容。

原稿にしてみたら、文字数が大幅に超過してしまいそうだったので、グラフも内容も削りに削った。グラフだけでも、あと20近くあったのだが・・・。

2020/12/16

フィットネスクラブのデータ調査から見えてくること

売上の減少に対し、雇用はどうなったのか。経産省の特定サービス産業動態統計調査の2020年10月、2019年10月のデータから、フィットネスクラブの動向を見た。 

出所: 経済産業省 特定サービス産業動態統計調査(2020年10月、2019年10月)を基に作成

2020年2月までほぼ横ばいで推移していた売上高(折れ線グラフ、左軸)が、3月から激減。5月はほぼ0に落ち込んだ。6月から徐々に回復してきたものの、以前の水準まで戻っていない。

従業員数(面グラフ、右軸)、正社員は売上高と関係なくほぼ一定。パート・アルバイト等は3月から5月まで減り、その後は減ったまま増える気配がない。

正社員とパート・アルバイトの比率で正社員が少ない、パート・アルバイトの給与は稼働状況(≒売上高)に応じて変動する、という点を考えると、経営維持のための柔軟性を有しているとも言える。

そもそも、ここまでの売上高の大幅な変動を想定すべきだったかは分からないが。

なお、病院や介護施設同様、ハードの費用は売上関係なくのしかかる。特に従来型の総合フィットネスクラブは、24時間型やマシンジム型・パーソナルトレーニング型などに比べ、プールなどを持っていることが多く、設備が重い。売上に関係なく、重めの固定費がかかる点で厳しいだろう。

大学の講義のネタなので、定期的に調査している(統計データだけでなく、実地も)。またルネサンスやセントラルスポーツなど大手のフィットネスクラブのいくつかは上場しているので、財務データ等も見ることができる。どの切り口から見ても、かなり厳しいことは間違いないだろう。

セントラルスポーツの直近の第二四半期の決算説明資料(https://company.central.co.jp/pdf/investor/16050737341824770.pdf)を見ていて気になったのは、フィットネス会員の高齢化の進展状況。例年より速いペースで平均年齢がぐっと上がった。コロナ禍の影響は、高齢会員ほど減らなかったようだ。直近、70代以上は25.2%となっている。なぜだろう・・・。

2020/12/10

自分は中継ぎ?? いえいえ、違いました・・・

色々ご連絡等遅くなっている皆様、申し訳ございません。17日のセミナー等の準備で滞っておりました(言い訳です・・・)。

17日のセミナー、50ページ弱の資料のうち、途中3ページと最後6ページは、以前のCBニュースの記事から引用したものですが、あとは完全に新しく作ったものです。

こちらがタイトル。



いつもとまったく違うテーマで話をしなければならないので、時間がかかってしまいました。データ整理こそ、だいぶ前から済んでいましたが、資料作りは今日の締め切りまであまり進んでおらず・・・。

こちらが、話の内容です。 


さすがに準備に相当時間がかかっていますし、データもかなり整理をしているので、セミナーだけでなく、CBnewsの原稿などにも活用したいと考えております。その際は、ぜひお読みいただけると幸いです。

17日のMDVセミナー、先発のMMオフィス工藤氏、抑えのメディフローラ上村氏の間で、中継ぎとしてマウンドに上がるつもりでした。でも3人の資料が揃ったことで勘違いも甚だしかったことがはっきりしました。自分は、マウンドの上で球を投げるのではなく、7回表が終わったときに観客席でジェット風船を飛ばして、盛り上げるくらいの役目でした。

でも、ジェット風船を飛ばす役目をいただいた以上、精一杯、風船飛ばします!!

大都市部の患者確保戦略を再考すべき

CBnewsに新しい記事を掲載いただいた。6月頃からデータや考え方を整理していたものなので、セミナーなどでも、何度か話をさせていただいている内容だ。

見えてきた受療行動の変化に応じた戦略見直しの必要性 - CBnewsマネジメント


2年前のとあるセミナーで、データ分析結果を用いて、大都市部であれば通用する「一点突破」モデルという戦略の話をした。(2年前よりも、もっと前から、データ分析結果は示していたのだが、戦略として整理したのは2年前・・・のはず)

ただ、それがうまく機能しない可能性が見えてきた。機能しなくなったから、その戦略が間違っていたと考える必要はまったくない。見直す必要がある、というだけだ。

見直す方向性についても、今回の記事で述べた。(記事を読んでも、そんなこと書いてありました???と言われそうだが、日本語力の低い自分的には、述べたつもり)

データ分析やディスカッションに協力してくださった皆様に感謝。

2020/11/27

今日のセミナーの模様(イメージ画像)

本日の医用工学研究所様のセミナーにご出席いただいたみなさま、ありがとうございました。

セミナー冒頭、下記のような感じの衝撃的な逆さまの顔をお出ししてしまい、失礼いたしました。



カメラのセッティングがうまくいっていなかったようで、まさかこちらもびっくりの上下反転、さすがに焦りました。

柔軟性を高める、医療システム維持に

CBnewsに記事を掲載いただいた。

第3波を受け診療報酬の要件緩和を今すぐに - CBnewsマネジメント

今回、細かなデータ分析は載せていないが、代わりに、この半年のデータ分析などを通じて得た知見を模式的に整理したもの載せた(下の図)。


もちろん、病院により、診療科により、地域により、医療機能により、影響は異なる。このように簡略化することに違和感があるかもしれない。ただ、個々の要因をデータ分析で見ていくと、どれも無視できないインパクトがある、というのが実感だ。

記事では「要件緩和」をわかりやすい例として述べた。多くの患者が望んでいるのは、医療費を多少負担してでも、医療システムが維持されることではないだろうか。病院がクラウドファンディングで支援を求めるところに少なくない金額が集まる様子は、それを感じさせる。この瞬間の医療システムの維持のために阻害要因となるものを取り除く。そのひとつが人員配置などの診療報酬の要件である。

ちなみに、最近のセミナーなどでは上図の⑦の話をしている。この内容は年末年始の宿題にして年明けのCBの原稿にすべきか、次回の原稿にすべきか、今、迷い中・・・。

2020/11/17

資料整理メモ

土日に資料などを整理したので、その中から、気になった箇所を共有(社内共有のつもりだったが、公開しても問題ないと思ったので)。前後の文がないと、意味が伝わりにくいかもしれないが、そこは資料で直接確認を・・・。


Phase3、11月号

未来医療研究機構代表理事 長谷川氏のインタビュー記事から 

病院が医療職を丸抱えして、「母艦」のようなかたちで地域に医療職を送り出す形を取らざるを得ないのです。


平成医療福祉グループ代表 武久氏のインタビュー記事から

夜間の救急患者の受け入れ強化には力を入れました。医師に聞くと「自分の専門外は診られない」とのことだったので、内科医が当直の際は常勤外科医に、外科医が当直なら上院内科医にそれぞれ夜9時半までシフトに入っていただきました。


Phase3、12月号

相澤病院 相澤氏のインタビュー記事から

大型病院で専門分野に特化して働いてきた医師に再訓練の機会を提供し、それまで培ってきた知識と経験を活かしながら、新たな役割を果たしてもらえるようスムーズにシフトしていける体制こそ必要でしょう。


月刊保険診療、10月号

特集Ⅰ、鼎談から(引用した箇所は前後でつながっていない)

松田氏 緊急事態であるにもかかわらず、現行の診療報酬制度で人員基準等で縛ってしまうのは間違っているのではないでしょうか。(中略) 柔軟な医療提供、医療行政ができる仕組みを予め決めておかないと今回のようなことが起こってしまいます。そういう柔軟性が日本の医療には足らない気がします。

松田氏 組織Aの人が組織Bで働いてもいい仕組みを考えていかないと地域医療は回らなくなるのではないかと思います。

神野氏 アライアンスについては、当法人では3つの小規模多機能を運営していますが、例えば「インフルエンザで職員が1人休んだ」というときに、グループでやっていれば「老健から回します」といったことができるわけですよ。




2020/11/13

2020/11/12

11/11に111回目

CBnews、新しい記事、掲載いただいた。今回はグラフ少なめ。

経営改善の訓練に最適な効率性係数向上への取り組み - CBnewsマネジメント

多くのステークホルダーとの調整をうまく行えるようになるためには、経験を積むことも重要。これを可視化するのは難しい(書籍で同じような内容を読むとしたら、多分、グラフよりは、素敵な挿絵が入るようなイメージ)。

余談だが、11/11に111回目。1並び。

2020/11/09

社内メモ

議事録、確認。後日、ディスカッション。

http://www.hospital.kasai.hyogo.jp/01hospital/17shinbyouin/index.html


話には聞いていたが・・・。

2020/11/01

DPC退出ルールの記事を書こうと思った背景

もう5日前に掲載いただいた話ですが、よろしければどうぞ。

今後問われるDPC退出ルール見直しの必要性 - CBnewsマネジメント 今後問われるDPC退出ルール見直しの必要性 - CBnewsマネジメント

病院にこもっていたため、ブログでお知らせする気力は起きず。

今回の記事の内容は・・・

DPC退出ルールを考えながら、地ケア病棟の包括制度や、慢性期DPCを一緒に考えていると、退出した結果、出来高に戻る道が適切なのか・・・という疑問が生じた。(医療資源投入量の少ない「急性期」の患者は、医療内容やADLから判断すると地ケアや慢性期に近い患者もいるし、前後の日の医療資源投入量まで見れば「急性期」にしかいない患者もいる)

そして、現状、出来高算定が認められる入院患者は・・・、と考えると、退出ルールは他の入院料も含めた大局的な整理をしておかないと、部分最適にしかならないのではと思った次第だ。

そのため、「退出」というネガティブなルールではなく、もっとポジティブなルールを考えるべきという結論に至り、そのポジティブなルールが必要となる背景と、そのルールを今回の記事に。

上に記したもやもやと頭の中で考えていた疑問や過程は、一切、記事にしなかった。記事は、最後のポジティブなルールの背景と中身だけ。もう少し、きちんとデータも含めて整理できたら、その辺りまでのことを書きたい。

2020/10/18

マリオカートで遊んで・・・

弊社のプログラム学習用ロボットたち
(左)新しく仲間入りしたマリオカート (右)Bluetooth接続できるようにしたタミヤのロボット 
(中央)ライントレースできるOzobot


 発売日にマリオカートが到着。どうしても遊びたくて・・・ではなく、プログラミングの勉強目的。

以前、プログラムで動くようにしたタミヤのロボット。すでに心臓部のコンピューターは、別のプログラムのために外してしまっているが、センサー類は超音波センサーしか付けておらず、大した処理ができなかった。カメラを付けて走らせるのは、クラウド上でしか試したことがなかった。

そこで、カメラモジュールを搭載したカート、しかも簡単に操作できそう、ということで、マリオカート!!! 購入!!

決して、遊びたかったわけではない。絶対にない。・・・きっとない。


ただ、Nitendo Switchは会社にないので、家族のを借りた。少し動かしてみた結果、色々参考になったので、これをプログラミングの技術向上などにつなげねば・・・。

2020/10/14

看護師の離職対策として「多様性」をテーマに書いていたはずなのに・・・

新しい記事、掲載いただいた。

有効な看護師離職対策はデータから示唆される(下) - CBnewsマネジメント 有効な看護師離職対策はデータから示唆される(下) - CBnewsマネジメント

先日のWAMのレポート(下記参照)でも報告されていたが、人材紹介手数料などが重荷となっているところが少なくない。これは、看護師確保が病院経営を左右することの裏返しでもある。



WAMの報告にある人材紹介会社経由の看護師はすぐ辞めてしまう課題感は、報告書の数値からも読み取れる。このWAMの数値(看護師の1年以内離職率20.3%)は、看護協会の報告数値(既卒採用者 17.7%)と大差なく、驚きはない。なお看護協会の数値は、紹介会社経由のみでなく、直接採用やハローワーク経由なども含まれる。

看護協会の報告には病床規模ごとの数値が示されている。中小病院ほど離職率は高く、大病院ほど離職率は低い。500床以上では既卒採用者(11.7%)と正規雇用(10.4%)の差異はほぼない。ただし99床以下は、既卒採用者(25.7%)と正規雇用(11.5%)で大きな開きがある。

このような病床規模による離職率の差異は、既卒採用者のみならず、新卒採用者でも見られたことから、中小病院の人材育成システム的な弱さが露呈している可能性が高い(前回CBnews記事のグラフ2を参照 有効な看護師離職対策はデータから示唆される(上) - CBnewsマネジメント)。

採用&離職対策は、感覚だけに頼らず、データも見て強化をしたいところである。にも関わらず、離職理由を分析しようものなら「本音」が見えず、対策を誤ってしまう可能性すらある・・・ということを、今回の記事の最後で触れている。本音を語っていないデータをいくら分析しても「真因」は見えない。

なので、ちょうど今月の看護管理の雑誌で、下記のような特集が組まれるのだろう・・・。


看護管理の特集に登場している本間氏はYahoo!の1on1の書籍をいくつか書かれているので、要点はこちらの方がわかりやすいかもしれない。

もともとは、多様性をテーマに、交代勤務制の選択が看護師確保に与える影響や、夜勤専従などの選択肢を増やすことの有用性などを述べるつもりでいたのだが、離職理由の分析を入れたら、最後、1on1になってしまった(CBnewsの記事では、1on1まで触れてしまうと、取り散らかってしまうので、離職理由の分析で終わりにしている)。

2020/10/01

地域医療体制確保加算、ウォークインの件数に応じ上乗せをすべきでは?

東京都の地域医療支援病院の業務報告(2018年度実績)から。
救急搬送患者数で報告した病院をプロットした。※救急医療圏(2次医療圏)人口における救急搬送患者数割合で報告した病院は含まれない
 

東京都 地域医療支援病院 業務報告を基に作成https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/iryo_hoken/chiiki/chiikiiryoushiengyoumuhoukoku.html

 2020年度診療報酬改定で、年2000件以上の救急搬送の受け入れにより、地域医療体制確保加算の届出、算定が可能となった。上のグラフの横軸を見れば、地域医療支援病院の多くがその要件を満たしていることが分かる。


問題は縦軸、救急搬送以外の救急患者数だ。ウォークインで救急外来を受診する患者が、都立墨東病院では年3万件を超えている。成育医療センターも2万5千件超。地域医療支援病院の多くで5千件を超えている。

ただでさえ、相当な負担となっていることが想定される。その上、新型コロナウイルス感染症の対応が求められれば、かなり疲弊していることは想像に難くない。実際、ウォークインを多く受け入れている施設において、医療従事者が感染したニュースなども見聞きしている。

2020年度診療報酬改定で新設された地域医療体制確保加算。ウォークインの件数に応じて、さらなる上乗せか、もしくは別立てで加算を算定できるようにすべきではないだろうか。

2020/09/30

看護師離職率を「採用後1年以内と全体」「病床規模差」「地域差」の切り口で考えてみた

日本看護協会の病院看護実態調査のデータから、離職率のデータをどのように見たらよいか、考えてみた。

有効な看護師離職対策はデータから示唆される(上) - CBnewsマネジメント 有効な看護師離職対策はデータから示唆される(上) - CBnewsマネジメント

対策の話は後半に。もったいぶってしまい申し訳ない。文字数が大幅に超えてしまいそうだったので、区切りのよいところでまとめてしまった。

肝心の後半はイメージこそあるものの、次回の原稿はまだ出来上がっていない。今週末あたりにしっかりまとめようと思う。

2020/09/17

働き方改革の推進で参考になる記事・動画

Twitterでの昨日のつぶやきについて。

日経ヘルスケア2019年4月号の特集『見えてきた「医師の働き方改革」』では、対策3で「総合医が院内の診療体制を効率化」を紹介している。ご存知の方もいるかもしれないが、この記事に関連した話題を色々な病院でしているのだが、たまたま調べ物をしていたら、下記のセミナーとその動画を見つけた。非常に参考になったので、思わず、つぶやいた。



Twitterはニュースを探したり、プログラムのバグ取り中などの愚痴をつぶやいたり、自分の執筆記事を紹介したりするくらいだが、たまには役立ちそうななものを紹介してみた。

2020/09/16

損益分岐点の絵くらい入れればよかったか・・・。ま、いっか

 CBnewsに新しい記事を掲載いただいた。

今を見直しのチャンスと捉え改善を果たした病院事例 - CBnewsマネジメント 今を見直しのチャンスと捉え改善を果たした病院事例 - CBnewsマネジメント

新型コロナに直接関係する分析は、クライアント向け以外には行っていない。公開データから示唆を得ることが難しいなどの理由であり、またクライアントのデータ分析から得られた示唆を記事にすることなどもしていない。
(Twitterのつぶやき分析や、オンライン診療の対象医療機関の分析など、若干毛色の違う分析はあったが・・・)

今回の記事ではまず医療費の動向データを分析した。

都道府県別の医療費の変動と人口密度の関係を見て考えた。言いたいことは地域差があるということ(え、それだけ?? はい、それだけです)。中医協の議論でコロナの影響をどう考えるかが話題に挙がっていた。地域差なども含め、完璧に公平に影響を考慮することは不可能だろう。(なので、違う切り口での対応も考えるべきというのが持論。過去のブログをどうぞ⇒ 異常危険準備金。参考にしてもいいのでは


記事後半では、管理会計上の損益分岐点を下げる取り組みについて述べた。

稼働が下がったときだからこそ、損益分岐点を下げることに注力すべきである。損益分岐点を下げるには、記事で触れた方法以外にも、人件費(医療機関における固定費の多くを占める要素)を下げる方法もある。医療機関で働くスタッフの多くが、スキルや経験をあまり必要とせず、人材が流動的で雇用が容易であれば、一時的に給与を下げるのもアリだ。しかし、スキルや経験を必要とする職種が多く、辞めてしまえばすぐ他に行ってしまう。それゆえ、人件費を下げれば、その先に待っているのは・・・。 というわけで、改めて、損益分岐点を下げる取り組みについて、記事を読んでいただければ幸いだ。

2020/09/14

日経ヘルスケアに寄稿したレポート、日経メディカルonlineでも読めます

(9/16追記 地ケア・回復期の記事へのリンクを追加)
 よろしければどうぞ。


【急性期入院】「救急」「手術」により重きを:日経メディカル 


【回復期入院】入院料のランクダウンも視野に:日経メディカル

編集の力で、自分で書いた原稿とは思えないほど、うまくまとまっている。グラフもきれいになっているし。

日経ヘルスケアやCBnewsで掲載いただくレポートを見るたび、編集者のすごさと、自分のダメさを痛感する。世の中には、ほとんど直されない人がいることを知っているだけに、反省しているのだが・・・。

2020/09/11

タスクシフティング推進の障壁を壊せるか

医師事務作業補助者の加算点数の伸びは、人件費を十分まかなえるようになっていることから、給与に反映できるところはよりよい人材確保に、反映できないところは確保が難しくなるということを、先月のCBnewsの記事で述べた。

医師事務作業補助者の確保、競争激化への転換点が到来 - CBnewsマネジメント

2020年度改定では、麻酔管理料(II)に次の文が加わった。
担当医師が実施する一部の行為を、麻酔中の患者の看護に係る適切な研修を修了した常勤看護師が実施しても差し支えないものとする。

医師事務作業補助者などをはじめとした他の職種への、医師からタスクシフティングはますます重要になる。そのとき、看護師や薬剤師といった専門性の高い、スキルの高いスタッフは、様々な領域でタスクを受けられるだろう。この麻酔管理料は、その象徴的な改定である。

麻酔専門の看護師はアメリカなどで活躍している。麻酔専門の看護師になるには2年以上かかるのが一般的なようだ(下記はその一例)。
The Master of Science in Nurse Anesthesia Program is for RNs who hold a bachelor's degree and wish to become certified registered nurse anesthetists (CRNAs). It is a 27-month, full-time, front-loaded program that includes a clinical anesthesia residency. Masters in Nurse Anesthesia | Columbia School of Nursingから引用

フルタイムで2年以上かけて学ぶには、金銭的な負担に加え、強い意思・高いモチベーションが必要だと思うが、その先には、高いスキルを医療現場で発揮できることに加え、それ相応の報酬があるのも事実のようだ。

下のグラフは、アメリカの看護師の年俸分布だ。麻酔看護師の中央値は1800万円程度(1ドル106円で計算)。正看護師(中央値750万円程度)の倍以上だ。同様にナースプラクティショナーもかなり高い。日本もすぐにでも同じにすべき・・・とは思わないが、なかなか大きな違いである。
 


同じく薬剤師の年俸分布。薬剤師は人数の比率も見て欲しい。薬剤師31万人に対し、テクニシャンが42万人いる。薬剤師とテクニシャンで業務分担しているから、薬剤師は年俸が高く、テクニシャンは低い。


病棟で対患者業務を中心にしている日本の薬剤師は、(そもそもの給与水準が違うから単純比較はできないとはいえ)1300万円くらいもらって然るべきなのでは?と思ってしまう。

なのに、病棟薬剤業務実施加算の届出は制度上難しい病院がある、その加算の点数が低いなど、薬剤師の報酬につながる原資となる診療報酬が少ない・・・といったことは、8月上旬のCBnewsに書いた。


財源がいくらでもあれば、「点数をあげれば、タスクシフティングが進められる」かもしれない。当然、財源には限りがある。では、どうしたらよいか。診療報酬制度の改定を待つのではなく、今できることを考えると、制約があるものの色々アイデアが浮かんでくる・・・。

2020/09/08

社内ディスカッションメモ その2

前回に続き、社内ディスカッションのメモ。下記リンク2つがディスカッションネタ。

公立小学校・中学校の適正規模・適正配置等に関する手引の策定について(通知)(平成27年1月):文部科学省 

学校規模の適正化及び少子化に対応した学校教育の充実策に関する実態調査の結果について(送付)(平成29年3月31日):文部科学省


上のリンクの通知にある手引の6章(3)統合困難な小規模校への支援の充実、から一部抜粋。

複数校間で教員を併任させることにより免許外指導を解消するといった取組や、加配を活用して力量のある教員が小規模校間を巡回して若手教員とティームティーチングを行うことにより、教育活動の充実と若手教員の資質能力の向上を両立させるシステムを導入するといった取組も考えられます


これと同じようなことを、病院でも始めているところがある。色々参考になる。

2020/09/06

社内ディスカッションメモ

テレビ会議で実施した社内ディスカッション。
これはそのネタ。

神戸新聞NEXT|東播|本社移転、背景に人材とバス網 「業務スーパー」の神戸物産、加古川へ 神戸新聞NEXT|東播|本社移転、背景に人材とバス網 「業務スーパー」の神戸物産、加古川へ

会社、行政、市民。それぞれの視点で同じ記事を読む。

以前、同じような考えで見たのはこれ。
両備ホールディングス 地方バス路線網維持・発展に向けた特設情報サイト |


個人的事情もあり、経過を見ているのは、下記の件。

済生会加須病院建設情報 | 済生会栗橋病院 済生会加須病院建設情報 | 済生会栗橋病院 
新聞記事などで経緯をたどれる。

Google Mapでみたら、ストリートビューでも工事が始まっている様子がわかる。
県道38号 - Google マップ 県道38号 - Google マップ

難しい。市民の目線でも、移転してくる加須市民と、移転されてしまう久喜市民で、見え方が異なる。しかも、久喜市民でも、合併前の栗橋町民とそれ以外ではまた違う。

正解はない。

2020/09/03

認知症ケア加算3は「撒き餌」点数として条件を緩めるべき

認知症ケア加算の記事。

ケアの必要な病院ほど届出が難しい「認知症ケア加算」 - CBnewsマネジメント ケアの必要な病院ほど届出が難しい「認知症ケア加算」 - CBnewsマネジメント

もう、診療報酬の施設基準と届出状況を見ていると、中小病院には厳しいことだらけ。医療機能の集約化を期待しているから、仕方ない?と勘ぐりたくなる。

記事では、新しく設けられた中間の「加算2」は良かった、届出してるけど加算1を目指すのは厳しいところでも、2までは目指すべきか。

そして、加算3は、届出する施設をどんどん増やす・間口を広げる点数と捉えるならば、もっと条件を緩和して良いのでは?という持論を展開した。ただ緩和するのは難しいと思ったので、取り組みを対外的に公表することを加え、患者家族などにも認知症の理解を促すことを条件にしてみては、と思っている。

2020/09/01

多くの地域が参考にするモデルケースになるのでは

重点支援区域として選定されていた仙南区域。

地域医療構想の実現に向けた重点支援区域の1回目の選定について 

<重点支援区域(1回目選定)>
宮城県
・仙南区域(公立刈田綜合病院、みやぎ県南中核病院)


 地元の広報誌で、機能再編案と住民説明会のアナウンスがあり、

広報しろいし2020年07月号を掲載しました - 白石市ホームページ

公立刈田綜合病院を守り続けていくために(4-5P) [PDFファイル/1.04MB] https://www.city.shiroishi.miyagi.jp/uploaded/attachment/14796.pdf


昨日の地域医療構想調整会議(調整会議の案内 https://www.pref.miyagi.jp/uploaded/attachment/809301.pdf)でも異論が出なかったようだ。河北新報の記事から、一部、引用する。

刈田、県南中核の医療連携プラン異論出ず 宮城県医療調整会議 | 河北新報オンラインニュース 刈田、県南中核の医療連携プラン異論出ず 宮城県医療調整会議 | 河北新報オンラインニュース
2019年度300床の刈田総合の病床は21年度に199床に。常勤医は25人から18人、看護師は177人から118人、医療技術者は82人から75人に減らす。
稼働状況次第だが、199床化はかなり合理的な判断だろう。役割分担で回復期メインにするとのことで、看護師配置なども大きく見直すことになりそうだ。今後、多くの地域が参考にする取り組みになるのではないだろうか。

2020/08/31

診療所レセプトQ&A、いただきました

こちらもいただきものです。自分の勉強不足・知識不足に対する師からの戒めです、きっと。

Dr.のための「知ってトクする」診療所レセプトQ&A122【電子版付】
日本医事新報社


診療所向けですが、改定内容で把握できていないものがないかチェックしてみたら、当たり前のように理解していないものが見つかりました。ただ反省していても仕方がないので、勉強します。(というより、自分もウォームハーツ所属なので、ご迷惑をかけないようにしなければ・・・)

2020/08/30

上村氏の看護必要度の書籍(同業者は読まないで)

上村さんから看護必要度の本をいただきました。

深掘り!重症度、医療・看護必要度 データ分析の活用・改善
日総研601910

 全編、看護必要度のことなのですが、内容が盛りだくさんです(関連した話題として入退院支援などもありますが)。色々な雑誌で看護必要度の特集が組まれてきましたが、それらとは比較にならないくらい圧倒的なボリュームと質です。

ただし、あくまでも「データ分析の活用」を考えている人が対象です。この本を勉強しても、看護必要度の理解度テストは受からないです、多分。また、看護師以外でもマネジメントレベルはとても有益だと思います。データ分析の同業者は・・・読まないでほしい(分析の切り口とか、もうほぼすべて紹介しちゃってます)。

2020/08/27

ガソリンスタンドの減少率と関係のある指標は何か?

ガソリンスタンドが減っている。 

経済産業省 資源エネルギー庁
揮発油販売業者数及び給油所数の推移(登録ベース)平成
307
を基に作成

資源エネルギー庁では、過疎地対策の検討をしている。



ハンドブックの分析内容を引用する。(黄色の色付けは弊社)
○販売量別の事業継続意思、経営状況を分析すると、月間燃料油販売量が50kLを下回るSSは、廃業予定や赤字経営の割合が大きい
○過疎地SSの中でも販売量に大きなばらつきがある。販売量の小さいセグメント(月販50kL以下)では全体平均値と比較して経営者年齢、従業員数、経営状況、事業継続意向に顕著な差が見られ、厳しい経営状況。 
○過疎地SS全体を平均すると、燃料油販売量や経営状況に全国平均と大きな差異 は見られない。 
○他方、燃料販売量の少ないSSは、Lあたり人件費及び物流費など、元々高コストとならざるを得ない構造を抱えている。 

興味深い。過疎地だから経営が厳しいのではなく、販売量が少ないからだ、と言っている。

販売量が少ないところは、自動車の省燃費性向上や、人口減少・高齢化の影響が大きいと思われる。


地域での人口減少・高齢化などは、医療・介護も同じである。医療・介護で「省燃費性向上」に該当するのは「健康維持」が適切?かどうかは分からない。が、いずれにせよ、人口減少などの影響を受ければ、医療機能の提供必要量は減る。


ただし、この25年近くのガソリンスタンドの減少、細かく見ると色々情報が見えてくる。

都道府県別の比率(1994年度末を100%とした場合の2017年度の比率)を見た。横軸は人口密度にした。


沖縄は例外だが、人口密度の高い都道府県ほど、減少したことがわかる。もともと東京に多すぎた、といったこともあるだろう。多くても経営が成り立っていたとも受け取れる。一方、北海道は相対的に減っていない(十分減っているのだが、減り具合が他に比べて穏やか)。


北海道のガソリンスタンドの経営状況について、話を聞いたことがある。ガソリンスタンドは絶対に0にできない。人が住んでいなくても、道路があり、そこを通る車がある限り、絶対に必要である、と。最後1つ残ったところはよい。ただしその直前、競争状態にあるときは、お互いにきつい。


医療はどうなるのか。直近10年程度の診療所数の推移を見た。

厚生労働省 医療施設動態調査を基に作成

増え続けている。ここから先は自分の頭の体操だ。都道府県別で見たらどうなるだろう。その変化は何が鍵になっているのだろうか。将来どうなるのだろうか。


もともと、この診療所数のグラフは4月、5月の変化に新型コロナウイルス感染症の影響が生じていないか確認するために整理していたデータだ。新型コロナの影響はさておき、全然違うガソリンスタンドの話に飛んでしまった。何かの参考に、そして原稿のネタにできれば・・・(難しいか)。

2020/08/26

Fitbitの新製品、SpO2センサーなどが

Fitbitの新製品。SpO2や皮膚温のセンサーが搭載されるらしい。

Fitbit Debuts Sense, Its Most Advanced Health Smartwatch; World’s First With EDA Sensor for Stress Management,1 Plus ECG App,2 SpO2 and Skin Temperature Sensors | Business Wire


SpO2や皮膚温センサーが搭載されている別製品を使ったことがあるのだが、いまいち、信頼性に欠ける気がしていたので、ちょっと期待。


Fitbitは先週ブログで発表していた内容(下記)も興味深い。

 Early Findings from Fitbit COVID-19 Study Suggest Fitbit Devices Can Identify Signs of Disease at Its Earliest Stages - Fitbit Blog


最初にFitbit製品(Ultra)を買ったのはもう8年前らしい。もう惰性みたいなものか・・・(健康管理はどうした!?)。

2020/08/20

音声認識入力ツールの利用が劇的に進みはじめている?

 昨日のブログで触れた音声入力。導入が進んでいる。ツールを販売している代表的な会社であるアドバンスト・メディア社の決算説明会資料を見てみると、前前期・前期と大幅に導入施設数が増えた。

株式会社アドバンスト・メディアの音声入力導入医療施設数推移(薬局を含む)
同社の決算説明会資料を基に作成
(横軸、年しか表示してないから間隔がおかしい。どの点も◯◯年3月時点、のタイミングなので、なんとなく察してください・・・。雑ですいません)


個人的には、同社は、CTIでの導入で業界をリードしているイメージだった(10数年前、そういった調査をしていた)ので、医療業界での導入施設数の多さを知ったときに、正直、驚いた(知ったのは、もうだいぶ前だが)。

ちなみに、導入=ゴール、ではなく、そこから、試行錯誤となるのが一般的である。試行錯誤は、先行している医療機関の取り組みを参考にするのがよい。

「医療勤務環境改善マネジメントシステムに基づく医療機関の取組に対する支援の充実を図るための調査・研究報告書」(リンク先のPDFファイルは36MBと巨大なので注意を https://iryou-kinmukankyou.mhlw.go.jp/outline/download/pdf/292627163bd513b3d2e76ed153e121126d38cfcd.pdf)に具体的に書かれている。

そこから、HITO病院の内容を抜粋する。PC+マイクでは浸透せず、iPhoneで入力するようにしたとのこと。なるほど。

据え置き端末が少なく、かつ多職種(医師、看護師、薬剤師等)が共同で利用するため、速やかなカルテ記載に支障が出ていたことが一因である。先行して PC+マイクによる音声入力システムは導入済みであったが、PC が必要な限り医療スタッフには浸透しない。そのため、iPhone に移行するタイミングにあわせて iPhone からの入力システムに切り替えるべく、メーカーと調整することとなった。

この取り組みは、以前、日経メディカルでも記事になっていた。

「1人1台のiPhone」から始める働き方改革:日経メディカル


上述の報告書から、同じくHITO病院の記載。

キーボード入力と異なり、音声で入力する場合には、入力内容の全体像を予め頭の中で整理してから話し始めないと代行入力者が上手く入力できない。また、代行入力者に間違いを指摘されるのを恥ずかしく思う職員もいたため、最初は音声入力がなかなか浸透しなかった。音声入力のデモを行いスタッフ間で使用方法について協議したり、音声入力に時間を要している場合には適宜個別指導を実施する等により、全ての日常診療について音声入力を徹底することができた。

音声入力は恥ずかしい・・・ですよね。こういったハードルをクリアした病院の話を参考にしない手はない。


なので、結論は、医師事務作業補助者の活躍の場はもっと広がる、ということ。そのためにも、下記の記事、読んでいただけるとうれしい(記事へのこじつけ感と、くどさが・・・)

医師事務作業補助者の確保、競争激化への転換点が到来 - CBnewsマネジメント

2020/08/19

医師事務作業補助者の確保競争の先は・・・

医師事務作業補助者の確保、競争激化への転換点が到来 - CBnewsマネジメント 医師事務作業補助者の確保、競争激化への転換点が到来 - CBnewsマネジメント

CBnewsに新しい記事を掲載いただいた。

医師事務作業補助者の分析。

医師事務作業補助者の診療報酬点数は、人件費をまかなえるくらいの良い点数になった。ということは、何が起きるか・・・をまとめているので、よろしければ記事をどうぞ。

ちなみに、記事で書いたさらに未来まで考えると、カルテ入力などのパンチャー的な業務は、音声入力などに置き換えられるだろう(そう遠くない未来・・・どころか、もう現実的になっている)。診断書の作成などの定型業務の多くは、機械学習などを応用したプログラムへ置き換えられる。そのため、医師事務作業補助者は高度な判断を必要とする業務に特化することになるだろう。結果的に、システム化が進んだ病院ほど、医師事務作業補助者の人数は少なくても良いとなれば、「配置人数の多さ」=「高い診療報酬」という時代は、いずれ終わりを迎える。やがて初診料・再診料や入院基本料に含まれてしまう。診療報酬の支えなしに、高度な判断ができる医師事務作業補助者を確保できないところ(育成できていなかったところ)は、医師の働きやすさなどの観点で魅力低下⇒医師確保力の低下⇒経営悪化、という負のスパイラルに陥るだろう。

つまり、点数の高い今そこ、医師事務作業補助者を確保し、育て、未来に備えるべき絶好のチャンス到来!と考えている。(CBnewsの記事では、だいぶ説明をシンプルにしてしまったなぁ・・・)

以下、余談。今回の記事、新しいデータソースを利用している(2ページ目のグラフ5以降に)。グラフは地味だが、このためにプログラムを何本か新しく組んだ。5月下旬にブログ(ボツにした賃金データ - 株式会社メディチュア Blog)で触れたときは看護師のデータだったが、今回は医師事務作業補助者のデータを使ってみた。またこのデータを使えるときが来ることを期待したい。

2020/08/14

セミナーのご案内

セミナーのご案内(8月、9月) | 株式会社メディチュア

8月21日、医用工学研究所主催セミナー(分析初心者向け)

9月27日、日経ヘルスケア主催セミナー (MMオフィス工藤氏と一緒に講師を務めさせていただきます)

どちらもオンラインでの開催です。ご都合があえば、ぜひご検討ください。

2020/08/11

「急性期病院、理学療法士少なく」も必読

昨日の日経新聞朝刊。新型コロナウイルス感染症患者への早期リハ介入の話題。

コロナ患者 早期リハビリ ICUで実施、合併症や後遺症を予防・軽減 医療従事者の感染対策課題 :日本経済新聞

Webの記事では、ここまでなのだが、紙面では下記の内容に続いている。

急性期病院 理学療法士少なく  :日本経済新聞

記事中で、日本理学療法士協会の副会長が言及されているように、公立病院は理学療法士が少ない。


以前、CBnewsに記事を書いている。上下で分かれていて、上は無料会員でも読めるようなのでぜひ。なお、下では、提供単位数の推計を行っていて、セラピストの少ない国公立・公的病院では「広く薄く」になっている可能性を示した。「広く薄く」は、リハ提供の効率性の低下や、リハを必要とする患者に十分な量のリハを提供できない懸念がある。しかし、人員配置の制約を考えると、急に人員増を図るのは難しい。そこで、最後の提案として、急性期リハに特化するため、セラピストの充実した後方病床への連携早期化を推進すべきとした。

セラピストに限らず、自院内での人員体制と必要な医療サービスとのミスマッチは少なからず存在している。このミスマッチを自院内だけの問題とせず、地域での課題と捉えミスマッチを解消しようとすることが重要なのではないだろうか。

というわけで、よろしければ、下の記事、どうぞ。

リハビリセラピストが足りない国公立・公的病院(上) - 医療介護CBnews リハビリセラピストが足りない国公立・公的病院(上) - 医療介護CBnews
リハビリセラピストが足りない国公立・公的病院(下) - CBnewsマネジメント リハビリセラピストが足りない国公立・公的病院(下) - CBnewsマネジメント

2020/08/05

ドラマを見ていて、病院薬剤師の記事を書こう!と思った・・・わけではないです

医療ドラマを見ると、内容そっちのけで、ロケ地あてクイズをしてしまう・・・という職業病が出る。

近頃放送している病院薬剤師のドラマも、ロケ地あてクイズに見事正解し、家族から白い目で見られた。

ということはさておき、病院薬剤師の分析記事をCBnewsに掲載いただいた。

病棟に薬剤師はいるのに加算が取れない矛盾 - CBnewsマネジメント 病棟に薬剤師はいるのに加算が取れない矛盾 - CBnewsマネジメント

データ分析結果から矛盾点が見えてきた。施設基準や要件を見直すことで、医療の質が上がるのではないか、ということを提言してみた。

全国の病院における病棟薬剤師の配置状況を把握することもできるかと思うので、よろしければ記事をお読みいただきたい。

2020/07/24

「稼ぎ頭」に協力してもらえると最強になる

CBnewsに看護必要度の分析記事を掲載いただいた。
改定の影響について、整形外科病棟を深堀りしてみた。看護必要度の観点から「稼ぎ頭」という表現を使っているが、あるべき姿を考えれば、さらなる協力をしてもらうことが重要なるのでは、というのが主旨。

4年以上前の下記記事でも、大腿骨頸部骨折を取り上げ、同じような分析をさせていただいている。(MMオフィス工藤氏の裏側でデータ分析を担当させていただいていた)

当時の工藤氏の記事中に「ブックメーカー的に予測し、それが当たったとしても・・・」とあるが、制度・点数がどうなろうと関係なく、どうあるべきかを考えるという教えが、今回のCBnewsの記事にも流れているつもり。

よろしければ、今回の記事とあわせて、前の記事もどうぞ。

2020/07/14

データ分析の本を読む前に、ここを見るべきかも

すごい。

eラーニング教材・講義動画配信 | 数理・データサイエンス教育強化拠点コンソーシアム eラーニング教材・講義動画配信 | 数理・データサイエンス教育強化拠点コンソーシアム

書籍でも刊行予定のようだが、充実ぶりがすごい(まだ大半の中身は見ていないが)。

タイトルを見る限り、大学や社会人で学んできたことが揃っている。

大学がオンライン講義になっている現状を考えると、もはや、大学でデータサイエンスを学ぶのであれば、これで大半の学生は十分でないか?とすら思ってしまう。しかも、学生でなくても、誰でも学べてしまう。

自分の優位性が危うい。誇れるのは中途半端にとった歳くらいか??

と、技術的・知識的に強い危機感はあるものの、弊社の優位性は、人的ネットワークである。良いクライアントと仲間に恵まれている。この環境に甘んじることなく、努力しなければ。

余談だが、自分の学生時代の研究は、自己相関関数を用いた信号処理、時系列解析がベース。こういう体系的な整理を見ると、色々つながっていたな、もう少し真面目に勉強すればよかったな、と今さらながらに反省。

2020/07/12

色々とメンテナンス

サーバーをメンテナンス。暇なときに、お金に余裕があるときに、と後回しにしていたOSの更新、ネットワーク環境の改善、グラフィックボードの強化をした。

以前から、お金に余裕があるとき・・・と考えていたものの、しょぼいサーバーゆえに、全部あわせても数万円で収まった。早いこと対応しておくべきだった。

ネットワークの改善は、バッチ処理が不安定になる原因だったので、早急に対処したかった。

グラフィックボードは、機械学習などで処理時間が大幅に短縮できる。とは言え、そんなに重い処理は回していないので、気にしてなかった(待てばいいだけ)。ところが、今期は大学の講義がオンラインか動画配信になり、動画を編集しはじめたら不満が。というわけで、急遽強化してみた。試しに以前組んだ機械学習のプログラムを回したら、5倍か6倍くらい速くなった。

OSはWindows8.1だったので、まだサポートが切れるようなタイミングではないけど、Windows10に。サーバー以外はすでにWindows10になっていたので、むしろ、なぜサーバーだけ更新をしなかったのかが不思議なくらい(安定したら更新しよう・・と思って、見送ってたせいかな、きっと)。そして、なぜかWindows10のライセンスが1つ余っている。よく分からない・・・。

今月はデータ整備用のノートPCが壊れたり(正確にはバッテリーが充電できなくなっただけで、電源をつないでおけば使える)、8年使っているプリンター(5500円)に限界が来たり、色々不調続き。多少の出費は覚悟すべきか。

2020/07/08

仮説は大外れだったけど、記事にしちゃいました

CBnewsに記事を掲載いただいた。

高齢化と効率性係数の関係、筆者の予想は大外れ - CBnewsマネジメント 高齢化と効率性係数の関係、筆者の予想は大外れ - CBnewsマネジメント

仮説を立て、分析し、記事にまとめる。いつも、大体、この流れ。

仮説通りの結果が出ないと、記事自体の主張がブレブレになるので、当たり前だが、ボツにする。正直、分析結果は微妙なことも多い(毎回、毎回、完璧な結果が出てくるわけがない)。

今回は「院内の高齢化の進展は、効率性係数にはネガティブな影響をおよぼす」と仮説を立てて分析を始めたものの、想定通りの結果は得られなかった。

いつもなら、原稿をボツにして、違うネタで書き直す。だが、今回は、想定通りの結果ではなかったものの、興味深い結果だったので、そのまま原稿を書いてみた。(決して、やり直すのをサボったわけではない)

このような経緯で「筆者の予想は大外れ」というタイトルにして、主張内容を明確にしてみた。

効率性係数がなかなか上がらない病院において、高齢化をどう捉えればよいか、参考にしていただける内容になったと信じている。

2020/07/05

PDFデータは分析に向かない

PDFデータで公開されている資料を分析することがある。
たまに・・・という頻度ではなく、かなりの頻度で。

最近書いた記事の例では、オンライン診療について触れた下記がそうだ。
オンライン診療の未来は読めない? - 株式会社メディチュア Blog

4月10日の通知で対応している医療機関のリストを分析したものだが、なかなか厄介なPDFだった。

うちでは、PDFの表データをCSVやエクセルのデータにするのは、次の3つの方法で対応している。

1.コピペ
ちょっとしたものは、コピペで。区切り位置などの調整は、テキストエディタなどで行う。表1つだけであれば、この方法で何とかしてしまうのが早い。

2.AdobeのAcrobatでEXCELデータに変換
量があるときは、次にこれを試す。オフィシャルなツールなので、ある程度信頼できる。有料サービスだが、時間短縮を思えば、十分価値がある。表だけでなく、WORDへの変換などもできるので、便利だ。

3.pythonで処理する
1、2でうまく処理できれば良いのだが、そういうわけにはいかない資料がある。そこでプログラムを組む。PyPDF2、tabula-pyなどを使っている。比較的きれいな表であれば、前者でさくっと処理できる。後者はパラメータを調整すれば、汚い表であっても強引に処理できる。

これら3つの方法をうまく使い分け、データ分析をしている。
ただ、これらの作業には難点がある。結局、どの方法で処理したとしても、数値があっているか検証しなければならない。少しの量なら、それほど時間はかからないが、膨大になると・・・、検証もすごいことになる。

PDFは印刷して配布する目的にはベストな手段であるが、データ分析には向かない。できれば、色々な資料はエクセルやCSVでデータを配布して欲しい。
(国も、そういってるし・・・ オープンデータをはじめよう 〜 地⽅公共団体のための最初の⼿引書 (案)〜 内閣官房 情報通信技術(IT)総合戦略室 siryou2-4.pdf

でも色々なPDFがあるおかげで、プログラムで処理するスキルは向上している。どんなデータが来ても、怖気づかなくなったという点は良かった??のかもしれない。

2020/06/24

今回は簡単な分析です、主旨は重いですが

CBnewsに記事を掲載いただいた。

高齢化のスピードの速さが戦略見直しのきっかけに - CBnewsマネジメント 高齢化のスピードの速さが戦略見直しのきっかけに - CBnewsマネジメント

2020年度改定で急性期病棟でサブアキュート・ポストアキュート患者を看ることは難しくなった。

「他は対策しているけど、うちはまだ大丈夫」と思っているところもあるかもしれない。でも大丈夫なのは、今だけで、そう遠くない将来に、対策が必要になるのではないだろうか。

ということを述べるために、ある地域のデータを整理した。極端に高齢化が進んでいる地域ではないし、首都圏のようなところでもない。県庁所在地に、大学病院・県立病院・市立病院・公的病院が揃っている点も、考察する上で大事なポイントだと考え、地域を選定した。

基幹病院みなが、高度急性期・急性期、総合入院体制加算を届出するような方向に突き進むのは厳しいかもしれない。データ分析を通じて、すでにその予兆が出始めていることを感じた次第だ。

自分の地域に当てはめて分析することも容易なので、参考にいただけると幸いだ。

2020/06/22

月刊医療経営士に記事を掲載いただきました

月刊医療経営士2020年7月号。

「新型コロナが病院経営にもたらす影響をデータから読み解く」と題して、スキルアップ講座を書かせていただいた。


診療報酬制度などへの提言をいくつかさせていただいた。文末の提言は、先日のブログで触れた内容だ ⇒ 異常危険準備金。参考にしてもいいのでは

貴重な機会を頂戴し、感謝。

2020/06/18

機能評価係数Ⅱの解説・・・

解説など、いまさら不要かと思っていたのだが、ある方から「この記事読んで」と言われ、機能評価係数Ⅱについてひどい説明をしている記事を読まされ、ショックを受けた。

2018年9月号の日経ヘルスケアのレポートをお読みいただけると、正しい理解が得られますよ・・・と自分のレポートを宣伝。
日経ヘルスケアに記事を掲載いただきました | 株式会社メディチュア

と思ったのだが、それだけでも何なので、2018年度改定に向け取り組んでいた分析レポートを紹介。3年半前のレポートなので、重症度係数とか後発医薬品係数とか、懐かしい係数もたくさんあるが、もしよろしければ。このレポートをベースに、上記の日経ヘルスケアの原稿を書いているので、雰囲気くらいは伝わるかと・・・。


2020/06/17

最新医療経営 PHASE3の新連載に上村氏が

PHASE3(https://www.jmp.co.jp/phase3/)、7月号から新連載。


行動を変える、組織を変える力が素晴らしい。データをいくら見たところで、行動が変わらなければ、組織が変わらなければ、意味がない。弊社の足りないところを学ばせてくれる師のひとり。今後の連載も楽しみだ。

2020/06/16

異常危険準備金。参考にしてもいいのでは

ある雑誌の原稿で、蛇足的に持論を述べた。まだ、発行されていないので、最終的にボツになってしまうかもしれないが。

新型コロナウイルス感染症が病院経営に与える影響は甚大であり、短期的な損出だけでなく、医療システムの維持にすら影響がおよぶのではないだろうか。このような事態を引き起こした原因が、医療従事者や患者にあれば、その責任を問えばよい。しかし、誰も悪いどころか、みなベストを尽くしている。

これは大規模自然災害のようなものだ。新型コロナは全世界規模で影響がおよんでいる。でも、次は、ある地域だけが被害を受けるかもしれない。自然災害と同じように。

損害保険会社では、保険業法により異常危険準備金の積み立てが義務付けられている。これはいざというときのための「備え」である。ポイントは、限度額までは積み立てが損金算入できる点である。医療機関が社会的インフラであることを考えれば、税法上の優遇をしてでも、このような「余力」を持たせることが良いのではないだろうか。そうなれば、異常危険準備金の積み立てを前提とした診療報酬を設定し、平時に患者がその費用を薄く負担することになる(患者の自己負担割合を考えると、保険料や税金でも負担することに)。

突拍子もないこのアイデアは、15年ほど前、業務で異常危険準備金(だけではないが)の洗替シミュレーションをしていた経験を無理やり活かしたい・・・というわけではない。真に有益だと思って提案している。

2020/06/12

院内トリアージが「院内」にとどまらない未来

興味深い記事。下記はツイートしたものなので、文章も自動で引用されているのだが、確かに、Rethinking、だな、と感じることがたくさんあった。

ツイートの文章を意訳すると「待合室に入れないため、病院に着く前にリモートでトリアージし受付する病院が増えている」といったところだろうか。(今の保健所に連絡・・・はある種のトリアージか??)

この記事、文自体も興味深いし、途中、絵を交えて説明している箇所も興味深い。救急部門、ロボット活用、入院部門、病室、退院部門の5領域について、具体的な例を挙げて説明している。

遠隔診療・オンライン診療というと、患者の自宅と病院・診療所をつなぐイメージだ。もしくは、病院と病院をつなぐイメージだろうか。でも、感染対策として、院内と院内、病院前のテントと院内、といった余地は、相当アリなのではないだろうか。

2020/06/11

地域医療構想調整会議での合意があれば・・・

日経ヘルスケア(2020年6月号)に寄稿した一文を引用。
地域の医療提供体制と医療需要に応じて地域医療構想調整会議等での合意があれば、病床規模によらず地域包括ケア病棟を設置・運営できるようにする方が望ましいと考えている。特に、働き方改革で医療従事者の確保が難しい地域では今後、病院間の再編・統合等が活発化する可能性もあるので、病床規模で制限することには疑問が残る。

さっそく、そうなった。

地ケア病棟、再編・統合で4百床以上の病院は届出可能 - CBnewsマネジメント

さらに、今すでに400床以上で地ケアを持っているところについても、丁寧な議論を期待したい。

介護医療院の開設状況を細かく見ました

CBnewsに記事を掲載いただいた。
今回の記事執筆にあたり、介護系の療養床数について、データを細かく見た。色々見たものの、まとめるのに苦労した。「文化」のような要素が絡んでしまっていて、きれいな数値で示せる内容が乏しい。予想がことごとく外れる。自分が文化?と思ってしまったことも、おそらく自分の理解不足を露呈しているだけかもしれない・・・。やっとのことでまとめたのは介護医療院だった、という流れだ。

個人的には消化不良で、まだまだデータの精査が必要だ。

2020/06/08

日経ヘルスケアに記事を載せていただきました

改定の影響と今後について、書かせていただきました。

日経ヘルスケア2020年6月号

2020/06/07

医療政策に関係ない人も読むべき教科書

これはすごい。

自分がいかに断片的な知識しか持っていなかったかを痛切に思う本。膨大な領域が非常にコンパクトにまとめられていて、しかも最新の知見まで触れられている。こんな内容を市販の本で読めることに感謝。2020年はまだ半年も経っていないが、今年最高の一冊に決定!

2020/05/29

データから在宅医療のあり方を考える教科書

松田先生の本(https://amzn.to/3erNbZY)。

医学書院の「病院」で読んでいたり、講演を聞いたりしているものの、とても勉強になる。
個人的には、下記の急性期後、慢性期についてまとまっているのがとても良く、教科書的に使えると思っている。


2020/05/28

ボツにした賃金データ

昨日のブログで触れた、データ処理はしたものの記事にはできなかったもの。

賃金構造統計調査のデータを調査対象者の年齢で補正し、全国平均との差額を求めたもの。緑ほど給与が高く、赤ほど給与が低いことを表している。ちなみに補正用のデータは17年分。グラフ用のデータは直近3年分。
看護師 都道府県別給与(全国平均との差異)
出所: 賃金構造基本統計調査(平成14年~30年)を基に年齢補正給与を算出、全国平均との差異を計算

上のデータは、毎年6月の賃金を7月に調査し、年明けの2月・3月に公表される。過去からの変化などを捉えることには優れているものの、リアルタイム性にかける。

そこでハローワークの求人票を調べてみた。正社員の月給提示額の下限を抽出し、都道府県別の平均値を求めた。緑ほど給与が高く、赤ほど給与が低い、というのは上のグラフと同じ(ただし、上は年額、下は月額なので、絶対額は異なる)。

看護師 月給(求人票の最低提示額の平均)
出所: ハローワーク 求人情報(5/25から1週間以内)


色が似ているので、ハローワークのデータもそれなりに適切な値が取得できたようだ。

下に散布図を書いてみた。まぁ悪くない。

賃金構造基本統計調査とハローワーク求人票の金額比較

データは揃った。あとは原稿なり、クライアントへの提言なり、仕事につなげたい・・・・。

でも、残念!! しばらく、お蔵入り。

2020/05/27

賃金データ分析をしていたのに、届出状況の記事になった

新しい記事をCBnewsに掲載していただいた。当初は、賃金データを分析していたのだが、残念ながら、うまくまとめることができなかった(まだ諦めていないが)。期限のこともあり、結局、手元にある届出データで記事をまとめた。

コロナ禍で届出漏れはないか? 確認にあらゆる手段を - CBnewsマネジメント コロナ禍で届出漏れはないか? 確認にあらゆる手段を - CBnewsマネジメント

認知症ケア加算と地域医療体制確保加算について、細かく見ている。また、記事には、改定後に届出があった件数上位50項目のリストも載せていただいた。チェックする上での参考にいただけると幸いだ。

以下、技術的な話。今回の分析は、以前組んだプログラム(下記ブログ参照)を使っている。
データ収集は省力化を図っているものの、データの微調整で手作業が残っていたり、正直、洗練されているとは言い難い。技術力の向上は永遠の課題だ。

2020/05/13

オンライン診療の未来は読めない?

原稿は隔週で書いている。だけど、GWの影響で、今回の掲載は2週連続に。前回がツイート分析。今回はオンライン診療。

オンライン初診拡大で都道府県・診療科に格差は? - CBnewsマネジメント オンライン初診拡大で都道府県・診療科に格差は? - CBnewsマネジメント

前回のイレギュラーな分析に比べれば、今回は届出データの分析なので得意領域に戻ってきた。とはいえ、オンライン初診がOKになった時限的な医療機関リストの分析なので、データ処理はそれなりに面倒だった。

ちなみに、日々、厚労省のサイトの一覧がアップデートされている。それゆえ、状況が若干変化していることはお許しを。

記事では、オンライン診療料の届出状況、オンライン初診の対応状況から、見えてくることについて述べた。もしよろしければお読みいただけると幸いだ。

2020/05/07

不要不急の分析記事

先日から、ブログで言及していたTwitterのつぶやき分析の記事をCBnewsに掲載いただいた。
ツイートからリアルタイムに捉えた病院経営の厳しさは - CBnewsマネジメント ツイートからリアルタイムに捉えた病院経営の厳しさは - CBnewsマネジメント

参考にいただけると幸いだ。

2020/05/06

頭の中が、そのまま文章に

ある原稿を書くためCBnewsの昔の自分の記事を読んでいたら、CBnewsのトップに自分の以前の記事が。

看護職員が余るか考えたら人事制度の課題に行き着いた - 医療介護CBnews 看護職員が余るか考えたら人事制度の課題に行き着いた - 医療介護CBnews

連休中、以前の有料記事から1つピックアップし、無料版に再掲くださったものだ。

そういえば、こんな分析をしてたなぁ・・・。読み返しながら、書いた当時のことを思い出した。

まず背景に、次の2点があった。
・看護師の需給推計が分科会から出てきた
・ある県の公立病院の経営課題を分析していた

そこで、背景の2点目を考えるため、地方公営企業年鑑のデータ分析をしていた。
その結果、グラフ3(看護師の平均年齢と病床数の関係)が何となく見えてきた。
ちなみに、グラフ2は以前別の原稿でまとめていた内容。
平均年齢に違いがあれば、給与も違うだろう・・・ということから、グラフ4、5(基本給、時間外手当などの比較)につながり、グラフ6(看護師の人件費率)に落とし込んだ。余談だが、背景の公立病院の経営課題は、ここまでの分析結果を用い、個別データを落とし込み、ほぼほぼまとまった。

ここから先は、CBnewsの原稿をどうしようかなという話。確か、グラフ6までの分析で書いたものの、需給推計と公営企業年鑑の分析がつなげられないか考えていたように記憶している。

グラフ1(将来需給推計)とグラフ3などをつなげるために、衛生行政報告例で年齢を見て、グラフ8(需給推計と平均年齢の相関関係)に。グラフ8を見て、グラフ9の離職率につなげた。

・・・という流れなのだが、読者には関係ない話だ。なので、読みやすく・分かりやすくを意識して構成しているつもりだが、自分の頭の中がそのまま記事に出てきてしまっている。

今、読み返すと恥ずかしい。小学生の自由研究なら、こういう流れで書いても良いかもしれない。でも、読ませる文章を書ける人なら、こういう流れでは書かないはずだ。でも残念ながら、自分には無理だ。

2020/05/05

EHRデータから見えてくる検診の実施動向

アメリカの話。

Delayed Cancer Screenings – Epic Health Research Network
EHR data show a recent abrupt drop – between 86% and 94% – in preventive cancer screenings performed across the United States, presumably due to access disruptions caused by COVID-19. This study compares the number of screenings for cervical, colon, and breast cancer completed each week in 2020 to the average number of screenings completed during equivalent weeks from 2017–2019. The data set includes 2.7 million patient records from 39 organizations that represent 190 hospitals spanning 23 states.

190病院(39組織、23州) のEHRデータから、COVID-19でのがん検診の件数変化を見たとのこと。86~94%の落ち込みだったらしい。このような傾向が続けば、がんの診断ができなかったり、進行してから診断されたりするような影響が出てくる可能性が指摘されている。

短期的な病院経営のインパクトに加え、患者の健康・医療の質にも影響が出かねない。厳しい状況だ。

2020/05/03

感情分析は使えるか? ⇒ 使い方による

次回掲載いただく予定のCBnewsの記事を書いてから1週間過ぎてしまったので、最新情報でアップデートしてみた。記事では、ツイート内容の感情分析(ポジティブな内容か、ネガティブな内容か判断するもの)を用いて、環境変化を調べてみている。

「マスク」について、1月下旬くらいからネガティブなツイートが増えていた・・・というのが記事で述べている内容なのだが、4月最終週はわずかではあるが、ネガティブよりポジティブが多くなった。感情分析はあくまでも機械的な判断なので、100%正解(1件1件、すべてで正しい判定)を導き出せているわけではない。しかし、大まかな推移を見る程度であれば、下のグラフで1月下旬の変化をはっきり捉えられていることからも、それなりに使えると考えて良いだろう。

「マスク」の文言を含むツイート内容の感情分析
ポジティブ件数比率とネガティブ件数比率の差分の週次推移
(プラスはポジティブの方が多い。マイナスはネガティブの方が多い)
オレンジ線は5週移動平均線

ゆえに少し状況が変わってきた可能性がある。記事ではもう少し細かく説明している。ボツにならずに掲載していただけることを祈る。

2020/04/30

ツイート件数の推移から、改定の関心度は見えるか?

隔週水曜で掲載いただいているCBnews。昨日は祝日だったので、次回は来月らしい。

次回は、先日のブログ(「マスク」で検証)と関連する内容で原稿を書いた。

原稿に載せなかったグラフをいくつか。改定関連の用語で、ツイッターのつぶやき件数を見たもの。診療報酬改定、疑義解釈、看護必要度、それぞれの用語で特徴がある。




次回原稿では、ツイート分析するプログラムを直して、ツイート内容の感情分析もしてみた。何かしら参考にいただけると幸いだ。