2016/09/06

不妊治療をサポートする保険商品の設計は相当難しいはず

不妊治療をサポートする保険商品の話題がニュースになっていた。

日生、国内初の不妊治療保険  :日本経済新聞 (2016/11/22 下記ニュースのリンクがが切れていたため、日経の記事を引用)

「特定不妊治療」をサポート 日本生命、国内初の保険発売へ(フジテレビ系(FNN)) - Yahoo!ニュース


実際の中身については、ニッセイのプレスリリースを読んだ方が良いだろう。


まず気になったのは、次のこと。
  • 3大疾病保障がベースとなっているのに、50歳満期が上限(脳卒中や心筋梗塞、消化器系のがんなどは非常に確率が低いはず)
  • 出産は1年、不妊治療は2年の不担保期間が設定されている
支払い易く低く抑えられた保険料を設定できるかもしれないが、保障内容としては微妙かも?と思ったのだが、これらのことは大したことではなかった。

満期一時金が設定されていて、例えば、保障期間10年では次のようになっている。
【保障期間10年の場合】100万円+5,000円×給付金支払回数-給付金支払合計額
月1万円程度の保険料を払って、100万円の満期一時金があって、保障も付いてるから悪くない気もするが、出産や不妊治療に対する給付金は、満期一時金から差し引かれてしまうということだ。

つまり、満期まで解約しないことを前提とするならば、実質的には、自分で10年間積立貯金をして、がん保険の特約が付いていると理解した方が良いのかもしれない。

約款等を読んだわけではないので、あまり断定的なことは言えないが、プレスリリースを見た限りでは、保険商品としての設計に非常に苦労した感があり、何とか形にまとめた結果、保険会社も契約者も大損しない商品を作ったように思う。