2023/03/27

社内ディスカッションメモ(下関)

下関医療圏地域医療構想調整会議 - 山口県ホームページ

令和4年度 第1回(第1回下関市医療対策協議会)
日時:令和5年3月2日(木曜日)19時00分~20時30分

資料6-2 下関医療圏公立・公的等4病院意見を踏まえた再編・統合の必要性と方向性等について (PDF:2.22MB) 142040.pdf

資料6-3 下関医療圏において4病院体制から3病院体制となる場合の病院の連携に対する下関市の考え方について(案) (PDF:45KB)142041.pdf

3病院は、下関医療圏の3病院による急性期医療体制を効率的に持続可能なものとするよう、各病院が過度な競合を回避する等のため、定期的な協議を行いながら役割分担・連携強化等の取り組みを行いつつ、その在り方を適宜見直す仕組みを構築したい。(資料6-3より引用)

 

2023/03/17

地ケア、心不全、起立性調節障害

CBnewsに掲載いただいた記事のご紹介(この1ヶ月弱、色々ばたばたしており、いまさらですが・・・)

今月頭に掲載いただいたのはこれ。

地ケアのポストアキュート機能を殺す転棟制限 - CBnewsマネジメント

地ケア病棟で大腿骨頸部骨折や脳梗塞のリハ患者を看ていることがある。別に珍しい話ではない。診療報酬改定で院内転棟の制限が課せられると、こういった患者の流れは厳しくなる。

回リハを持てばよいのでは? 回リハに転院させれればいいのでは?という主張は、大都市部ではごもっとも。ただ地方部では、疾患制限のある回リハを1病棟持つのは厳しかったりする。(実際、二次医療圏の人口規模が小さいところは回リハの病床が少なかったりする。もしくは人口当たりの病床数は極端に多くなったりすることも)

現状、地ケアの院内転棟制限は6割以上。逆に言えば、6割未満ならOKで、絶対ダメとは言われていない。まだ多少「さまざまな使い方」が許されている。どういった形が地域においてベストなのか、将来に向け前向きに議論できるのではないだろうか。


もうひとつは今週掲載いただいたもの。

長期的な視点で考える心不全パンデミックへの備え - CBnewsマネジメント

心不全患者の増加は、後方病床が詰まることによって深刻化すると考えている。その課題感をデータで見た。このような分析は、かなり前から、あるクライアントで継続的に議論させていただいてきた。患者調査等のデータで、急性期病床における需要と後方病床の需要をいかに切り分けるかが難しく、推計の独自ノウハウであったりもする。ただ、その当たりの試行錯誤はほぼ端折って、単純に今後の課題感を共有することを第一義に記事をまとめた。

先日、NHKで特集が組まれていたから、そのデータを引っ張り出してきただけ? いやいや、そんなことはない。最新データで試算しなおした。


あと、今週、高校の同級生がNHKのきょうの健康に登場した。

誤解しないで!この病気 「起立性調節障害」 - きょうの健康 - NHK

きょうの健康を10年以上録画し見続けているので漏れはないつもりだが、同級生の登場は初ではないだろうか。

2023/02/26

データは不完全なので、あくまでご参考ですが・・・

地域包括ケア病棟入院料2(総病床数200床以上)の院内転棟割合分布(ただし集計結果は届出受理医療機関名簿上、数値が載っている施設のみを対象)。40%以上から60%未満に病棟が集中。


当然だが、院内転棟割合は正規分布にならない。コントロールできる数値であることに加え、診療報酬制度による制約が加わったことにより、このような分布に。

つまり「経営上の努力」が現れてくると考えてもよいだろう。患者が困らないために、病院が困らないために、財源が困らないために。何がベストだろうか・・・。

2023/02/25

社内ディスカッションメモ(匝瑳市の事例)

平成29年11月2日 基本構想・基本計画(案)の答申 | 匝瑳市公式ホームページ

平成29年11月2日、国保匝瑳市民病院新改革プラン及び建替整備検討委員会から答申書が提出されましたが、病院の経営状況が悪化していることから、建て替え整備に関する検討は一時保留することになりました。

今後は経営の健全化に最優先で取り組み、一定の改善が見られた段階で検討を再開することになります。(国保匝瑳市民病院建替整備基本構想・基本計画(案)に対するパブリックコメントの実施結果について | 匝瑳市公式ホームページ) 

令和5年2月9日 「国保匝瑳市民病院建替整備基本構想・基本計画(案)」に対するご意見をお寄せください | 匝瑳市公式ホームページ


2023/02/24

社内ディスカッションメモ(オンライン診療)

網羅型


専門特化型


プラットフォーム型

その他・海外



2023/02/16

医療と介護の接点を、データで読み解く

データ分析を専門としている弊社。医療データの分析は、学生時代の研究から今まで、さまざまな失敗や紆余曲折も含め、多くの経験を積んできた。一方、介護は弱い。この2年ほど、クライアントの協力を得ながら、ほぼ水面下でノウハウを積んできた。とはいえまだまだ胸を張れるレベルではないことは重々承知で、今後、データ分析の結果を小出しにしていこうと考えている。

今回のCBnewsの記事は、その第一弾(一弾で終わりそう・・・)。介護施設のデータの可視化を通じて、病院の連携強化を図るにはどうしたらよいか考えたもの。

医療介護同時改定に向けた連携データの可視化 - CBnewsマネジメント

介護施設(今回の記事であれば老健)の特徴を把握することで、

・連携の余地を探る

・同時改定の議論をより深く理解するため有益な情報を得る

この2つを実現できないか考えてみた。介護領域の知識と経験の不足を露呈しているだけで、有益なものは何もない、と厳しい声が聞こえてきそうだが、めげずに色々なデータを出していくのでどうか温かい目で見守っていただきたい。

2023/02/03

FAXの活躍ぶりに嫉妬する

今週掲載いただいたCBnewsの記事。

非効率な診療所CT利用状況から見える未来 - CBnewsマネジメント

現状の1台当りの患者数を見ると、診療所は病院に比べ明らかに少ない。高額な機器が十分利用されていないゆえに、設備投資・維持費用に対する収入が少ないことが想定される。診療報酬点数の決め方を考えるなら、医療経済実態調査などを通じ、診療所のCT・MRIが「収益性が悪い」となれば、その点数が上がることを期待する。ただ、そうはならないだろう。

第8次医療計画や次期地域医療構想、外来機能報告などにより、CT・MRI等の高額医療機器の共同利用を推進するはず。にもかかわらず、診療所の点数を上げることは考えにくい。

それゆえ、診療所が競争力確保を主目的に、CTやMRIを持つのは早晩厳しくなるだろう。これは診療特性によりCT・MRIが必要不可欠なところが持つことを否定するわけではない。(例えば、緊急性が求められる救急領域を担うところや、撮像件数が多い診療領域を担うところなど)

このような将来を見据え、地域で限られた医療資源を有効に活用することに対し、もっと積極的になるべきというのが今回の記事の主旨。

ただ、様々な地域で、高額医療機器の共同利用の業務フローを見ていると、電話・FAXの登場頻度が高い。特にFAX。文書のやりとりをするためFAXが便利、高齢の開業医でもFAXは使えるなど、様々な理由でFAX最強。

あまりのFAXの活躍ぶりに、これは近々デジタル大臣の視察もありえるな、なんてことまで勝手に想像している。

もちろん、下記のようなシステムなどを利用し、ウェブ対応しているところもあるのだが、これはこれで、診療所の登録が進まない、困ったら結局電話が・・・みたいな話も聞く。

地域医療連携サービス C@RNA Connect | 富士フイルム [日本]

国立病院で初となるLINEを活用した予約システムの導入をサポート 九州医療センターLINE公式アカウントで初診・画像検査の予約機能の提供を開始 | LINE Fukuoka Corporation

しかし、病院側が「電話・FAXだけ」というのはそろそろ時代遅れになるだろう。ゆえに冒頭の記事を書いた。お読みいただけると幸いだ。

2023/01/20

大変なのは、家計も病院経営も

今日発表された消費者物価指数(統計局ホームページ/消費者物価指数(CPI) 全国(最新の月次結果の概要))は、41年ぶりの上昇率だそうだ。

41年ぶりのことを報じた日経の記事

消費者物価22年12月4.0%、41年ぶり上昇率 通年は2.3%: 日本経済新聞


今回のCBnewsの記事は、その消費者物価指数も含め、この1年の病院経営に対する急速な環境変化について、まとめたもの。

納得度の高い燃油サーチャージの制度 - CBnewsマネジメント

有料部分では人件費についても触れているので、お読みいただけると幸いだ。

2023/01/14

社内ディスカッションメモ(MBS 医のココロ 「地域医療の未来」など)

今週のディスカッションネタ。(後者は、ディスカッションというより、雑談に近いか)


地域医療の未来 | 医のココロ presented by 沢井製薬 | MBS 毎日放送

すでにTVerで見ることもできたが、ノーカット版が10日から上記サイトで公開されている。


アステラス製薬・エーザイ・第一三共・武田薬品、環境負荷低減へ医薬品包装分野で連携: 日本経済新聞

上記は11日の日経産業新聞の記事。昨年10月の日経に、PTPシートの記事が載った際にも、社内で話題になった。 ちなみにPTPシートに薬が残っていると回収できないらしい。⇒ 薬の包装シートをリサイクル 第一三共系、横浜で実験: 日本経済新聞

これも関連ニュース ⇒ 薬の包装シート、アルミとプラに分別して再生 名古屋市立大が実証実験へ:中日新聞Web


2023/01/07

「何でも屋」は便利だが、診療報酬制度を考えると業務整理を検討すべきでは

中小病院で急速に進む医師事務作業補助者の充実 - CBnewsマネジメント

新年最初の記事を掲載いただいた。医師事務作業補助者の充実は中小病院も例外でない。

中小病院では、「うちの規模で医師事務作業補助者がいるところなんて、まだまだ少ないでしょ?」、「医師事務作業補助者にしてもらう業務なんて、うちにはあまりないよ」、などと言われることが珍しくない。

ただ、やるところはしっかりやっている、ということを言いたくて、今回の記事に。

中小病院で、加算の届出をしているところは、「医師事務作業補助者を増やす」ことに長けているのではなく、「医師事務作業補助者がすべき業務」の整理に長けている印象が強い。看護師、薬剤師、医事課職員などが行っている業務が、実は医師の事務作業だった・・・ということが珍しくない。そうであれば、新たに医師事務作業補助者を採用せずとも、業務整理をすることで、診療報酬の要件を満たすことができる。

つまり、中小病院でありがちな「何でも屋」が気を利かせている状態(決して悪いわけではないのだが、診療報酬上のメリットがなく、属人的な業務が増えることでリスクの高い状態)を見直し、業務整理することで、医師をはじめとした資格職の生産性向上、医療の質向上につながるのでは、と考えている。

今回、記事の無料部分で、関連する内容に言及している社保審の取りまとめ資料を引用した。引用したのは直近の社保審の資料なので、よろしければ、そこだけでもどうぞ。

いまこそ身につけたいデータ分析のスキル

■新年に何か新しいことを始めるならば「データ分析」に挑戦を

第39回2022年新語・流行語大賞(https://www.jiyu.co.jp/singo/)で「リスキリング」がノミネートされた。自分の業務関連でこの用語を使うことがなかったため、流行している実感はあまりなかったものの、さまざまな媒体で見かけた。無理に流行り言葉を使う必要はないが、『リスキリングしなければ、企業内で「価値を生み続ける」人材として生き残れない』という主張などには同意である。 
※経済産業省 第2回デジタル時代の人材政策に関する検討会 石原委員プレゼンテーション資料 第2回 デジタル時代の人材政策に関する検討会(METI/経済産業省)

週刊東洋経済 2022年10月22日号(https://www.amazon.co.jp/dp/B0BC15Q3XT)の特集「学び直し全ガイド 50代からの稼ぎが変わる」では、デジタル人材を目指したい人のターゲットとして「データ分析」「Webマーケティング」「情報セキュリティ」の3つが挙げられていた。以前から、データ分析のスキル不足は、EXCEL操作のような分析ツールに関するスキル不足(分析の「やり方」)と、課題抽出やデータの意味などを理解するスキル不足(分析の「使い方」)に分けられ、不足を補うには計画的に学んでいくことの重要性を述べてきた。例えば、病院で求められるデータ分析スキルを、下記のように整理している(図)。 

病院で求められるデータ分析スキル

週刊東洋経済の特集において、データ分析の詳細記事では、「データ分析をする立場でなく、データ分析を基に判断をする立場だとしても、それを正しく読み取る力が必要になってくる」と述べられている。これは、データ分析自体に加え、データ分析をどう使うかがいかに重要かを強調しており、上図の「使い方」は分析作業を行う以外の人もスキルとして身につけていくべきだろう。

■何から手をつければ分からない人は、統計局のウェブサイトへ

これまで業務上まったくデータ分析と縁のない人は、初学者向けの簡単な統計やデータ分析の書籍からスタートしてみてはどうだろうか。いきなり書籍を手にするのはハードルが高いようであれば、総務省統計局の「データサイエンス・スクール」をおすすめする。 

総務省統計局 データサイエンス・スクール 統計力向上サイト
総務省統計局 データサイエンス・スクール 統計力向上サイト
https://www.stat.go.jp/dss/index.html

このサイトには、統計に関する基礎的な知識について、ポイントを押さえてくれていることに加え、実践的なオンライン講座などもある。現在、「社会人のためのデータサイエンス演習」が開講中、「誰でも使える統計オープンデータ」が受講者を募集中である。このような講座は、院内システムの操作方法を教えてくれるわけではない。DPCデータ分析やレセプトデータ分析でもない。そのため、明日からの自分の業務に役立つ知識ではないかもしれない。しかし、このような知識の獲得は、基礎体力の増強となり、今まで利用していたBIツール上で、新たな発見が生まれたり、会議での発言に説得力が増したりするかもしれない。

■そもそもなぜデータ分析が必要なのだろう?と思ったときや息抜きにおすすめする本、5選

今からデータ分析を学ぶのは億劫と思う人や、力みすぎて疲れてしまった人に向けて、データ分析に関連する本を紹介する。いままで読んできた書籍と異なるジャンルにチャレンジするのも、新たなスキルを身につける第一歩になるのではないだろう。

FACTFULNESS(ハンス・ロスリング)
言わずとしれたベストセラー。思い込みではなく、データを見ることの重要性を再認識させられる。多くの人が気づきを得るためのデータの見せ方を学ぶこともできる。https://www.amazon.co.jp/dp/4822289605

「原因と結果」の経済学(中室 牧子、津川 友介)
相関関係と因果関係を理解する。ロジカルな考え方を学ぶのに有益な書籍。https://www.amazon.co.jp/dp/447803947X

イシューからはじめよ(安宅和人)
データ分析の前にすべきことは、問題を見極めること。その徹底こそが分析の充実につながることを理解できる。https://www.amazon.co.jp/dp/4862760856

Google流 資料作成術(コール・ヌッスバウマー・ナフリック)
原題は「Storytelling with Data: A Data Visualization Guide for Business Professionals」。Google流とついてしまったせいで、軽い感じの本になってしまっているが、元々はデータによるストーリーテリングのための本。ビジュアライゼーションの本はさまざまあるが、本質的なことを理解するには最適な本。https://www.amazon.co.jp/dp/4534054726

数字力×EXCELで最強のビジネスマンになる本(田中耕比古)
タイトルにはEXCELとあるものの、EXCELではなくデータを活かすことの基本を理解するのに有益な本。 https://www.amazon.co.jp/dp/4798144118

2023/01/04

本年もどうぞよろしくお願いいたします

昨年末は、11年以上使っているキーボードの掃除を。何かをこぼし汚れてしまったせいで、一部のキーの戻りがおかしかったので分解・洗浄。無事、元の感触に戻った。

11年使い込んだキーボードはなかなか手放せない

洗浄しても治らなかったり、分解したものが戻せなかったりしたら大変と思い、同じキーボードを買っておこうとAmazonのサイトを見たのだが、11年前に2000円で買ったキーボード&マウスセットは6000円もしていた(しかも中古品で)。さすがに6000円は出せない。

結局、うまく直って良かった。今年も、この使い込んだ良き相棒とともに、分析に注力していく所存である。