有事の際、医療システムが機能不全に陥ることは避けなければならない。例えば、病床には余裕があった方が良い。これも当たり前のことだ。しかし、多くの病院は、赤字の圧縮や黒字化を目指し、稼働率を上げる。満床を目指す。経営的に優れている病院は、高稼働率のことが多い。
これでは有事にうまく対応できない。
その上、地域医療構想では、現状の病床数は将来需要に対し過剰だと指摘されている。でも現状は患者も多い。しかも2月3月は季節的に稼働率が高い。無理にベッドを空ける理由はない。たまたま満床の時期に、有事が起きれば、医療システムは壊れる。
過剰。不足。矛盾だらけ。
しかし、悲観する必要はない。
満床を目指すことにメリットのある「制度」がおかしい。効率的な病床利用を促すべきだ。例えば、在院日数を短くして効率性係数を上げると、収入は減っても利益が増える、つまり経営的にプラスになるような制度にすべきだ。
以前、CBnewsの記事に書いた。
効率性係数の評価を、現状の6.5倍に引き上げれば良い。(相対評価なので、2年目以降も経営が安定化する仕組みにする必要はあるが・・・)
ベッドを空けておくことへの「評価」は不可能ではない。効率性係数の評価にもう少し重きを置くべきなのではないだろうか。