2015/03/10

今後大幅に増えるであろう人工膝関節置換術。費用対効果検証は興味深い

人工関節の置換術は、この10年で大幅に増えている医療のひとつだろう。高齢化が急送に進むこれからの30年間くらいにわたり、どうやってロコモーティブシンドロームと付き合っていくかは大きな課題になると思われる。

専門的な話になるが、膝関節の手術において、年齢を考慮したTKA(全置換術)とUKA(単顆置換術)の費用対効果比較に関する論文が発表されていた。

65歳以上では、UKAは経済的に優れていると述べている。比較的若いタイミングで膝関節を人工関節に置き換えた場合、10~15年で再度手術をする必要が出てくると言われている。このような「人工関節の寿命」を伸ばすことも大事になるだろう。

また、国レベルで医療費を抑えようとするならば、病院各々が「やりたい医療」をやるのではなく、経済性などを考慮した統制も必要だろう。こういった費用対効果の検証は、厚労省でも行われているものの、あまり広がりを見せていない。しかし、今後、こういった検証は当たり前のことになるだろう。