DPC病院群、機能評価係数Ⅱ等が告示されましたね。機能評価係数Ⅱは、これまで、大規模病院のバイアス(カバー率と地域医療係数の定量評価部分)、および、二次医療圏・三次医療圏サイズのバイアス(地域医療係数の定量評価部分)の2つのバイアスを考慮す...
株式会社メディチュア(Meditur Co., Ltd.)さんの投稿 2016年3月17日
機能評価係数Ⅱはインセンティブとして機能していると考えると、努力余地のない指標はそもそも無駄ではないだろうか。
カバー率や地域医療係数の定量評価部分について、facebookの中でコメントしたが、それ以外にも、例えば、複雑性は疾患構成で決まってしまう。複雑性係数であれば、「より複雑なものを入院でなく、外来で実施したことを評価する指標※」にしてみてはどうだろうか。
努力を促すための指標なはずが、その複雑さは年々増している。DPCの包括場合制度を作った理由のひとつに、複雑な診療報酬請求をシンプルにすることがあったはずなのに、出来高時代よりも複雑な制度になっているのでは?と先日MMオフィスの工藤さんがおっしゃっていたが、自分も同感だ。
制度・コーディングの複雑さが増した上に、結局、「出来高と比較して包括収入が少ない場合は損失補てんを・・・」と言い出し、重症度係数を創りだしてしまうのであれば、いっそ出来高でいいのでは?とすら思ってしまう(もちろん、包括払いの理念を理解し、効率的な医療提供を追求している病院が少なくないので、包括払い制度を止めてはいけない)。何だかなぁ・・・。
※新しい複雑性係数とは: 外来EFファイルと入院EFファイル(入院料を除く)で全国平均の医療行為を抽出し、相対的に外来の診療密度が高い医療施設を評価する指標。外来移行をすれば、係数が上がる。疾患・治療内容を考慮した相対評価。例えば、化学療法で、レジメンによってはどの病院も入院で診療しているものは、外来移行していなくても評価は下がらない。一方、ほとんどの病院が外来移行している治療内容を入院で実施している場合、評価が下がる。地域性・高齢者などの配慮が必要と思われるため、補正等はあってよいかも