2012/11/23

サプリメント特集の2雑誌、ここまで内容が違うのか!?

今週、ちょうど週刊ダイヤモンドTarzanが同時にサプリメント特集をしていた。



どちらもサプリを取り上げているとは言え、その温度差がスゴい!

Tarzanがサプリ販売会社の広告集のような中身になっているのに対し、ダイヤモンドは自己責任ゆえ飲む人がもっと知っておくべきことの説明に重点を置いている。

栄養士などに聞くと、あくまでも1日3度の食事から栄養分を取り、どうしても足りないものをサプリメントで補うべき、というスタンスの答えが帰ってくる事が多く、サプリを取ることで健康になれる、というアグレッシブな意見を聞くことが少ない。
ダイヤモンドの記事に、国立健康・栄養研究所の梅垣敬三・情報センター長のトクホに対するコメントで「乱れた食生活や運動不足を帳消しにしてくれる免罪符としてではなく、今の生活を改善する”きっかけ”として利用するのがベスト」と書いてある。きっかけとして利用・・・にしては、CMでは大きな効果を煽っている気がしてならない。喪黒福造の黒烏龍茶のCMが消費者庁から改善要請されたこと(日経の記事)は、その特徴的な出来事だ。


では、様々な情報があふれている世の中で、何を信じて、何を疑うべきなのだろうか。
まず、大量に流れてくるCMや雑誌の広告などを鵜呑みにしないこと。売る側の心理は、都合が悪いことは説明せず、都合のよいことだけを説明する。さらに、健康食品・サプリメントは、治る、効くといった絶対的な効果は説明できなくても、それっぽい言葉で効くような印象を与える。
「笑顔で歩く毎日に」「立つ、座るをスムーズに」なんて言葉が書かれていたら、関節の痛みが和らぐことを期待しない人はいないのではないだろうか。

これは医者で処方される薬や、薬局で買う薬にも共通していえることだが、特に健康食品・サプリメントは、専門家である医者・薬剤師が関与する機会が少ないため、飲む人自身が客観的な情報を得て、判断する必要がある。買う・買わないの判断だけでなく、飲み続ける・やめるの判断が極めて重要だ。飲むことによる体調変化には敏感になる必要がある。ちょっとした不安や変化を感じた場合には、飲むのを中断したり、専門家に相談したりするべきだ。

週刊ダイヤモンド、様々な視点で良く書かれていると思うが、実は、ほぼ同じ内容が、国立健康・栄養研究所のホームページに詳しく書かれている。

国立健康・栄養研究所 健康食品に関するホームページ

まずは、これを読めば良い、という資料も出来上がっている。⇒健康食品の説明用資料

こういった情報を理解し、食生活・運動といった生活習慣を見直し、正しく健康食品・サプリメントを使っていくことは、医療費増加抑制にも一役買うのではないだろうか。