2016/12/10

人口動態から見えてくる医療需要の変化予測

人口は社会保障を考える上での基本的な要素である。言うまでも無いが、医療制度や年金制度を考える時に、将来人口を推計することは必須である。昨年、国勢調査が終わり、将来人口の推計も新しくなるようだ。

人口部会審議会資料 |厚生労働省

下記のグラフは、茨城県の高度急性期・急性期の医療需要推移を予測したものだ。まだ従来の推計データを用いたものだが、医療圏別に見た場合、つくばだけがまったく異なる動きになっていることが分かる。

茨城県 二次医療圏別 高度急性期・急性期医療需要推移予測
出所: 国立社会保障・人口問題研究所の将来人口推移等を参考に作成
町の歴史など背景の違いが、年齢構成の違いとなり、その結果、医療需要推移に大きな違いが生まれる。

こういったエリアでは、病院経営の見通しを立てることが難しい(正確には「複雑」と表現すべきか)。客観的なデータから得られる示唆を経営に反映することが大事だと思う。