2015/01/19

ドラッグストア大手も在宅療養支援へ(1/17日経朝刊)

土曜の朝刊に「ドラッグ店、在宅療養支援、ウエルシア、無菌調剤室を倍増、抗がん剤など点滴薬剤。」という記事が載っていた。

最近、至るところで見かけるドラッグストアだが、『無菌調剤室を倍増』といったところで、大局的に見れば、あまり無菌調剤室は増えない。

ウエルシア: 8店舗→20店舗(16年夏目標)
日本調剤: 3店舗→10店舗(16年3月期中)
クオール: 17店舗→年5店舗ペースで増加予定

在宅患者が増える見込みは確実さが増してきた。記事では、2025年に現状の2倍近い29万人に達する見通しとあるが、地域医療構想の議論等を考慮すると、それ以上増えることもあり得るだろう。

この流れについては、以前調剤薬局について書いた弊社レポートでも述べている。2年前のレポートだが、当時の未来予測として、以下のように書いていた。(以下、弊社レポートより抜粋)
① 在宅支援、無菌調剤
2025 年までの社会福祉政策を鑑みて、病院から在宅へという流れは、確実に訪れるであろうことが想像に難くない。現在も、各地域で在宅医療を頑張っている医師や看護師らがいるが、薬剤師・薬局も重要な役割を担っている。すでに、在宅支援に 7 年前から取り組んでいる広島県広島市のすずらん薬局(コラム欄に社長インタビューあり)では、無菌調剤室を備えた薬局もあり、高カロリー輸液やモルヒネなどの薬剤をより安全に届ける体制を備えている。2012 年現在、月 1000 人を超える患者のもとへ薬を届けているとのことで、このような在宅支援の薬局の存在は、益々必要性が増してくるものと思われる。無菌調剤室に関して、小規模な薬局では設備投資などが困難なケースも考えられる。その点については、共同利用の道が開けそうだ。在宅への流れは、今後も加速するはずだ。在宅でのケアをより良くするためにも、薬剤師・薬局の活動を、より質の高いものにしていくことは、非常に重要である。また、病院勤務薬剤師と同様、無菌調剤というレベルの高い調剤技術を身につけることができる薬局は、薬剤師確保の観点からも魅力的な薬局として映るのではないだろうか。
時代の流れは違っていなかったようだ。 上記内容も含め、レポート全体は、下記からダウンロードできる。

Our Reports | 株式会社メディチュア (「Vol.2 調剤薬局の課題と未来」のPDFマークをクリックするとダウンロード可能)