2016/05/12

「良いグラフ ≠ きれいなグラフ」であり、「良いグラフ ≒ 理解しやすいグラフ」である

昨日、CBnewsのMMオフィス工藤氏との連載にて、効率性係数と複雑性係数は両立するかというテーマの記事を掲載してもらった。

効率性係数と複雑性係数は両立するのか | 医療経営CBnewsマネジメント

効率性係数と複雑性係数について、値自体の状態を捉えた「静態」と値の変動を捉えた「動態」の両面で理解することにより、「両立は難しい」という誤解がある理由を考え、また、両立は可能であることを説明した。

詳しくは上記の記事をお読みいただきたい(有料サイトのため、後半は会員のみ)。

下のグラフは、分析で作成したがボツにしたもの。グラフィカルでぱっと見は華やかなのだが、読み解くことが困難と思われたため、採用しなかった。

病床規模別の効率性・複雑性係数の変動(2014・2015年度間比較)における施設分布状況

大病院ほど、効率性係数も複雑性係数も変動しにくくなることくらいであれば、上の図でも十分なのだが・・・。ふたつの係数の変動が相反していないこともこの図で言える。もし完全に相反していれば、等高線の形は、各病床規模で、左上から右下にかけて斜めの楕円形が広がるはずだが、現実は、そこまでの傾向は見えてこない。

読み手を選ぶグラフになってしまったため、ボツにしたのだが、その結果、採用したグラフはどのようになったのかは、実際の記事で確認いただければと思う。

当然のことだが、良いグラフとは、きれいなグラフではなく、理解しやすいグラフである。