2016/05/25

葬儀の値付けには市場原理が働いている?

先日、葬儀業における売上高の季節変動をグラフにして、6月が暇な時期であるという話をした。

葬儀屋はそろそろ最も暇な時期に突入するはず・・・ - 医療、福祉に貢献するために

人口動態の死亡者数の季節変動と相関がありそうだったので、売上高=死亡者数×単価で表すことができ、単価は変わっていないと考えた。

今回はその検証だ。

単価の推移(下のグラフの青線。単位は右軸)を見たところ、周期性があるではないか!!
葬儀業における単価と従業者1人あたり取扱争議件数の推移
出所: 経済産業省 特定サービス産業動態統計調査 長期時系列表(2000年1月~2016年3月)
葬儀の単価は夏高く、冬低い。これからの夏の時期に単価は高くなり、冬は単価が下がる。一緒にプロットした赤線は、従業員数1人あたりの月の葬儀件数だ。冬に増え、夏に減っている。単価と1人あたり件数は、逆の動きをしている。

競争原理が働くなら、忙しい時期は、黙っていても仕事が来るのだから値段を高くし、暇な時期は取り合いになるため値段を下げるべきだが、どうやら逆である。穿った見方をするならば、暇な時期は一生懸命に単価を上げ、売上を維持しようと努力しているのかもしれない。

・・・というようなことを考えていたら、夏の葬儀が高いのはドライアイス代が余計にかかるからでは? という意見まで出てきた。

いずれにしても面白い単価の変動である。次回、この上のグラフを分かりやすい形に変えてみたいと思う。