2012/12/18

自民圧勝で医療はどう変わるか

自民が圧勝した。
自民党の政権公約を改めて見ていると、消費税増税をベースにした公費負担で、年金、医療、介護を確立するというのが基本だ。

医療の内容は、処遇改善、適正配置。これは絶対に必要なことだから、国民負担を伴ったとしても構わない。具体的なアクションについて注視していくべきだ。また、健康管理への自主的な取り組みの促進は、1.Personal Health Recordなど仕組みづくり、2.健康管理に対する教育・意識向上、3.運動やセルフメディケーションなど医療保険・介護保険の枠外での自主的な取り組みに対する支援、これら3つが噛み合う必要があると考えている。

自民党 政権公約
社会保障
  • 公的年金制度、医療保険制度、介護保険制度については、「社会保険制度」を基本とするとともに、社会保障給付に要する公費負担の財源は消費税収を中心とする中で、保険料負担を含め国民負担の増大を極力抑制しつつ、国民のニーズに対応した社会保障の確立を目指します。
  • これらの考え方により、自民党主導のもとで取りまとめられた社会保障制度改革推進法に基づき、消費税引上げの実施を判断する来年秋を目途に、高齢化の進展の中で持続可能な社会保障制度を確立するために必要な法案を国会に提出します。
  • 人生100年時代を見据え、高齢者の雇用機会や活躍の場をつくり、生涯現役社会を実現します。
医療
  • 国民皆保険を守ることを基本に、処遇改善などを通じて、医師等の人材や高度医療機器等の医療資源を確保するとともに、その適正配置を図り、地域で必要な医療を確保します。
  • 国民負担の増大を極力抑制する中で、予防医療総合プログラムの策定など、健康管理への自主的取り組みの促進、医療保険制度における財政基盤の安定化、保険料負担の公平の確保、保険給付の対象となる療養の範囲の適正化等により、真に必要な医療の提供を進めます。
  • 患者の利益に適う最先端の医薬品、医療機器及び再生医療等の研究・開発と迅速な導入を進めます。
  • 患者意志(リビングウィル)の尊重と看取りの充実を図ります。
介護
  • 介護サービスへのニーズが急激に増大する中で、現行の介護制度は財政的に危機的な状況にあります。従事者の処遇改善や研修等の支援による介護サービスの質の向上や効率化・重点化に加え、所要の財源確保を前提とした公費負担の引上げ等により、保険料負担の増大を抑制しつつ、真に必要な介護サービスを確保します。




    余談だが、医薬品、医療機器の研究、開発を進める、という項目もあるが、昨日昼時点での日経平均と業種別騰落率で比較すると、医薬品セクター、株価はあまり反応していなかった。自民党に政権が変わったくらいでは、医薬品会社の業績は大差ないということか。一方、電力、鉄鋼、金融が大幅に騰がっていた。電力は言わずもがなか・・・。

    2012/12/17 12:47時点 日経平均騰落率と業種別騰落率

    (2012/12/19追記)
    昨日、医薬品セクター、株価があまり反応しなかったか、と書いたが、自民党の公約には、新薬創出・適応外薬解消等促進加算の恒久化がうたわれていたので、もう少し騰がることを期待していた。織り込み済みだったということか・・・