2014/11/27

健康を応援する金融商品

先月、外部セミナーで松本市の取り組みについて聞いた。松本では、松本地域健康産業推進協議会なるものがあり、その取り組み事例として、信金の定期積金が紹介されていた。

松本信用金庫のファミリーサポート定期積金のちらし
この商品は、ライフサポートサービスと健康関連サービスが大きな特徴で、医師・看護師などに電話相談できるとのこと。サービスを受託している会社は、医療相談では定評のある会社で、クレジットカードや医療保険等の付帯サービスも請け負っているところだ。

この2つのサービスをセットにした『ファミリーサポート定期積金』は、全国の信金の共通商品のようで、探せば地元の信金でも扱っている可能性がある(※信金中央金庫2014年ディスクロージャー誌では、2014年4月から提供しているとのことなので、募集口数に達していない限り、全国の信金で販売しているはず)。興味があれば、確認してみると良いだろう。

ちなみに、健康情報誌やがん検診受診者対象の抽選で当たるディズニーランドのチケットは、松本信金独自のサービスのようだ。

信金にこのような商品があると聞いたら、医療機関の広報担当や地域連携担当は、積極的にアプローチしたい!と思うのかもしれない。定期積金がきっかけで、信金と病院が共同でセミナーを、なんてことになるかも!?

2014/11/26

不正受給で困った事態に

これはきつい。

ニュース | KSB瀬戸内海放送



不正受給自体の責任の所在は明らかになり、処罰も決定したものの、病院が破産手続き中で、返還するためのお金がどこにもない状況になったようだ。

住民も後期高齢者広域連合も不正受給の被害者だ。それなのに、お金まで捻出しろというのはあまりにも・・・だ。

金融機関には、セーフティーネットとなる預金者や契約者を守る仕組みが用意されている。医療も同じような仕組みがあって然るべき・・・とこのニュースを聞いた瞬間に思った。

2014/11/25

薬剤師の役割拡大を知っているか

2014年10月の雑誌「病院」では、病院薬剤師の役割をテーマにした特集が組まれていた。

医学書院/雑誌/病院
病院薬剤師会会長の文章で書かれていたとおり、薬剤師の業務は年々拡大し、1970年前後と比較すると、非常に異なっている。文中の説明で用いていた図を引用・再作成したものを下に示す。


薬剤師業務の拡大(クリックすると拡大)
出所:病院薬剤師に求められる役割 (日本病院薬剤師会 会長 北田光一氏、病院73巻10号 2014年10月)を基に作成
薬剤師が、院内薬局から、外来・病棟へ、というのが最近の流れだ。このような役割の拡大は、病院薬剤師の不足を引き起こす。積極的に採用している病院が多いとは言え、うまく薬剤師を確保できない病院は、上記のいずれかの業務のクオリティを下げることとなる。下がったクオリティは、看護師・医師等の他職種がカバーし、それが無理な場合は患者が受ける医療の質が下がる。もちろん、医療の質を下げないために、薬剤師の多くは、日々多忙な業務に追われているのが現状だ。

9月末の日本医療薬学会年会では、病棟業務を効率化し、薬剤師が本来の業務に集中できる体制を作るため、テクニシャンの活用・役割分担の議論がなされたとのこと(出所: 2014/10/1 薬事日報)。上の薬剤師業務の拡大を見れば、その一部をテクニシャン・アシスタントが行っても問題がない内容もある。

ある病院では、生理食塩水や輸液のような重い薬剤を運ぶ業務を薬剤師が行っていたりする。もちろん、その業務だけであれば、薬剤師の資格など何の役にも立たないだろう。患者とて、そのような業務を行う薬剤師に高い給与を払っているつもりはない。

薬事日報では、日本医療薬学会の議論から、デンマークの薬局の事例を記事にしていた。その記事によると、デンマークの薬局の特徴として、以下の点が挙げられるという。

  • オーナー薬剤師は4件まで薬局を開設できる
  • 各薬局に平均1.8人の薬剤師が在籍(オーナー薬剤師以外で)
  • 各薬局にテクニシャンが約8人在籍

テクニシャンの多さは、今後の日本の薬剤師の役割分担を考える上で、興味深い数値だ。


テクニシャンなどの議論は、何も今始まった議論ではない。適切なコストで、医療の質の高さを実現するために、このような議論が展開されている点は重要だ。しかし、この議論は薬剤師の業界団体だけが考えれば良いのではない。患者も積極的に議論に加わるべきだろう。そのためにも、患者がどのような恩恵を受けるか開示されることは不可欠なはずだ。

2014/11/24

週刊誌の見出しはいかがなものか、内容は間違っていないが

週刊誌はキャッチーにせざるを得ない事情があるのだろう。

ただ、下の記事。冒頭の文章は、いかがなものか。

30万人の「医療ビッグデータ」がはじき出した 部位別・男女別・ステージ別の計238種類 これがすべての「がん」の5年生存率ナマ数値だ | 賢者の知恵 | 現代ビジネス [講談社]

医者が決して教えてくれなかったというが、ニュースでも新聞でも話題になった内容だ。全がん協の公表数値を基に記事を書かれているのだが、この数値は隠そうとしたりする類のものではない。また、全がん協の会議には、前職でオブザーバー参加した経験もある。その中での議論は、情報を公開することに対し前向きで、いかに情報をより良いものにしようか努力していた印象が残っている。

情報を開示しようと医療者側が歩み寄っているところを、患者側も理解できるよう努力しなければならない。「医者が教えてくれなかった」と何でも医者のせいにしては行けない(そういう論調での記事は好きでない)。

全がん協の数値は32施設の集計結果に過ぎない。たった32施設の数値だが、このような集計がなされたものは他になく貴重だ。がんの生存率データを取るのには、医療者の努力と患者の協力、それに長い年月を必要とする。それだけに32施設から一気に施設数を増やすことは難しいだろう。しかし、がん登録を義務化するなどの動きもあるだけに、今後、充実が期待される点だ。

記事の内容自体は間違っていないだけに、医者の悪を記事が暴く的な見出しや「医者が決して教えてくれなかった」の文言が残念だ。


この内容に関連する記事はこちら
がん対策の指標評価 - 医療、福祉に貢献するために
患者視点が置き去りになったDPC/PDPS制度 Part.4 - 医療、福祉に貢献するために

2014/11/23

医療の機能分化を阻む大きな敵の続き

昨日、機能分化を阻む敵は「患者の意識」であることを書いた。

日経ヘルスケアの9月号を読み直していたら、48ページの記事に示唆に富むコメントが記載されていた。

日経ヘルスケア 2014年9月号 特集記事
今のような曖昧な方法で「ゲートキーパー」を定義していてはうまくいかないと思う。まずは国民的合意を形成すべき。(60歳代男性、産科・婦人科)

かかりつけ医・ゲートキーパーの役割が明確でなく、ただ点数で制約を設けていては、昨日のような「患者の不満」の受け皿はどこにもない。また、制約を回避するための『紹介状書き』を無理強いされるかも、という日経ヘルスケアに書いてあるコメントも、確かに、と頷ける指摘だ。

日経ヘルスケアの9月号の記事、読みなおして改めて色々考えさせられるポイントがあった。

日経ヘルスケア

2014/11/22

医療の機能分化を阻む大きな敵

先日、ある公立病院で掲示されていた「患者からのご意見」を眺めていたところ、まだまだ機能分化の実現は難しいと感じることがあった。

掲載されていた意見は、以下の様なものだった。
「原則紹介制に変わります」とのことですが、それでは市民が簡単に受診できなくなります。市税を使っている病院と言えるのでしょうか。市民のための病院ではありません。『市立病院』の名前をかえるべきです。
「かかりつけ医」「近所の病院」に行って下さいと先生・看護師に言われ、傷つきました。もう来ないで下さいと言われたように感じ、悲しく暗い気持ちになりました。
先生から、クリニックへ行くように言われました。たくさんのクリニックでダメで困ったからこちらに来たのに。たらい回しはやめてください。
どれも患者目線では納得感のある内容だ。また、どこの病院でも多かれ少なかれ、このような批判は受けていることだろう。

昨今、医療機関は機能分化、役割分担を推し進めており、大病院は外来の受け入れを抑制し、入院に必要な患者を中心に診るようにしている。軽症・軽度の患者は、まず地域のかかりつけ医を受診し、そこで必要であれば病院へ紹介してもらうのが一般的な流れだ。

また、病院を退院後、状態が落ち着いたら、地域のクリニックで経過を診るようになっている。いつまでも大病院を受診し続けるのは、医療資源の効率的な活用とは言えない。


医療資源の効率的な活用を考える上で、機能分化は重要な課題だ。ただ、なかなか機能分化が進んでいないのが現状である。行政はなかなか機能分化を推し進めない医療機関に対し、診療報酬等で制約を加えようとしているが、一番の問題は、上記のような意見を素で言ってしまう患者の意識なのではないだろうか。

かかりつけ医の重要性などを説く市民講座などは各地で開催されている。それでもなかなか理解が進まない。どうしたら良いか今後も考えていきたい。

2014/11/19

マリファナでも糖尿病でも、興味を持たせるには、「見せ方」が大事

USのYahoo! HEALTHのトップページ。
Yahoo! HEALTHのスマートフォン画面
画面のハードコピーはスマートフォンのものだが、タブレットやPCで見てもオシャレなデザインになっている。

最近ではantenna(https://antenna.jp/)などがこのようなデザインだが、内容はこれまでと変わらなくても、見せ方次第で、何だかとても興味が湧くものだ。

例えば、上のスマホの画面。内容は、マリファナと糖尿病なのだけど、格好良く見えるから不思議だ。

2014/11/18

ASEAN100に病院グループは3つ

昨日の日経朝刊。
日本経済新聞社は英文媒体「Nikkei AsianReview」(http://asia.nikkei.com/)で成長著しいアジアの企業情報を大幅に拡充します。まず20日から、各国の代表的な上場企業のニュースやデータを重点的に報道する「ASEAN100」を始めます。
 上記のASEAN100。ヘルスケア関連では、シンガポールのRaffles Medical Group(http://www.rafflesmedicalgroup.com/)、タイのBangkok Hospital Group(https://www.bangkokhospital.com/en/)、マレーシアのIHH(http://www.ihh-healthcare.com/index.php)が書かれていた。

日本では医療機関は原則非営利であり、株式上場は考えられない。ただ、質の高い適切な医療を継続的・安定的に供給できるのであれば、そういった形態は問わなくても良いように思う。

かつて保険業の仕事をしていた当時、生命保険会社が相互会社から株式会社への転換を図る議論が活発になされていた。そのときの議論と共通しているように感じるが、誰のための組織の存続なのか。また利益は誰に分配すべきなのか。突き詰めていけば、病院とて、株式会社であっても、うまく運営できるように思う。

アジアで拡大している病院グループは、日本の医療にどのような影響を与えるのか。気にする上で、日経のサイトは役に立つのか、楽しみだ。

2014/11/17

高齢化は世界各国の共通課題

医療費増大には、複合疾患や障害(不能状態といった方が適切か?)が大きな影響を及ぼしているというカナダの調査に基づく記事。

Focusing on comorbidity and disabilities can reduce healthcare costs in aging population

医療費(おそらく介護費用も含むものと思われる)は、高齢者の増加により、構造的な変化が起きていて、増大している理由は、心疾患やがんといった疾患ではなく、認知症や運動機能障害などの日常生活に支障をきたす障害が大きな影響である、といった感じの内容が書かれている。

日本でも高齢化が急激に進んでいるせいで、認知症の増加などは世界の先頭を走っているという話を聞いたことがある。これからは、いかに不能状態を作らないか、不能状態になったとしてもそれを簡易にサポートできる仕組みがあるかが大事になってくるのだろう。

結局のところ、この記事の言わんとしているところは、「健康寿命」の延伸と一致している。日本が高齢化による医療費増大をどうコントロールするかは世界が注目しているに違いない。

2014/11/16

よい患者を育てる『医療の透明性』

先日、日本病院会が2013年度のQI(Quality Indicator: 医療の質を表す指標)プロジェクトの報告資料を公表した。

2013 年度 QI プロジェクト 結果報告 www.hospital.or.jp/pdf/06_20141106_01.pdf

こういった医療の質を比較・公表する姿勢は、もっともっと評価されるべきだ。一般人にはなかなか分かりにくい内容ではあるものの、マスコミなどが騒ぎ立てる「名医」や「スーパードクター」より、よほど大事なことのように思う。

満足度のような定性的な評価だけでなく、周術期の抗生剤管理など、医療の質を評価する項目も多くある。後者はある程度読み手の知識・理解力を問う。このような知識をつけていくためには、一般市民に頑張れ!というだけではなく、このような医療の質の情報が公開される環境を整備することも必要だ。

先日、アメリカの病院の先生の話を聞いたとき、『透明性』という言葉を繰り返していた。病院の透明性向上が、よい病院を作り、よい患者を育てる。そう思う。

上記リンクの資料、内容は盛りだくさんだが、ぜひご覧いただくことをオススメする。

余談だが、患者満足度の比較において、入院患者で満足と答えた人の割合が最大90%超から、最低は10%くらいまで、非常にばらついていた。(設問は「満足、やや満足、どちらともいえない、やや不満、不満」の5段階で回答) 10%しか満足と答えない病院はどこなのだ!?と思ってしまうが、病院名は隠されている。この部分は興味本位で知りたい的な要素が強く、定性的な評価なので病院名を隠してもいいと思う。しかし、脳梗塞の早期リハ実施率のような内容は、病院名を公表しても良いように思う(改善が加速すると思う)。いかがだろうか。

2014/11/14

NHKスペシャル医療ビッグデータ患者を救う大革命

今月はじめに放送されたNHKスペシャル。
医療はデータにより革命を起こすことができると信じている。これまでも番組で紹介されてきたような内容について様々ブログで書いてきた。

論文の話はこちらにイメージ化してある。
IBMが描くコンピュータによる医療 - 医療、福祉に貢献するために

インフルエンザについては様々書いているので、この記事の検索リンクからどうぞ。
インフルエンザ、広げない努力、防ぐ努力 - 医療、福祉に貢献するために

ぜんそくの話題は、同じような情報を分析するシステムを作っている。ブログで書いたのは、クリニックの混雑と天候の関係性を調べたものだ。その着想は持病であるぜんそくが台風接近時にひどくなることからヒントを得ている。(もっと膨大な国のデータを使って分析できれば・・・と思うのだが、そういう機会が民間企業にまで広がってくるのには、もう少し時間がかかりそうだ)
湿度低め、気圧高め、風弱め。三拍子揃ったら、激混み!? - 医療、福祉に貢献するために

済生会熊本の事例では、前立腺がんの摘出術で、データ解析により1週間の早期退院につながったとのこと。おそらく多くの視聴者は「ほぉー」と思ったに違いない。実際、日本の水準で考えると短い。ただ、アメリカでは同じ手術を1泊2日で行うのが多くなってきてる、という情報があったら、この印象は変わったに違いない。

医療はデータによって革新が加速できることを一般市民も知り、その取組に協力することが大事だろう。番組を見て、興味を持ってもらえるとうれしい。

2014/11/12

アセトアミノフェン10錠、40円

東南アジアの海外土産として風邪薬をもらった。

アセトアミノフェン500mg、10錠
2種類
アセトアミノフェン500mg、10錠。2種類。

どちらも日本円で40円くらいだったらしい(安上がりな土産だ)。海外土産には、スーパーで見かけた怪しいお菓子か、ドラッグストアで適当なものを、とお願いすることが多い。

このアセトアミノフェン、日本では、タイレノール等の商品名で売られている。そのタイレノールAはアセトアミノフェン300mgなので、写真のものよりも成分が少ない。

製品ラインアップ タイレノール®A

解熱鎮痛薬としては一般的なアセトアミノフェンだからだろう.
、タイレノール以外にも、同じ成分のものがBoots(Boots | Health and Beauty)というショップブランドでも販売されているようだ。
いずれにしても10錠で40円とは驚きの安さだ。

日本では上記タイレノールのホームページに書かれている情報によると、10錠で733円、20錠で1,143円とある。値段は14~18倍、成分量も加味すると20~30倍の違いとなる。

セルフメディケーションが進まない理由に、日本の薬の高さがある、というレポートを以前書いたが、やはり日本はOTC薬が高い。

レポートはこちらから ⇒ Our Reports | 株式会社メディチュア

2014/11/11

TKA(人工膝関節置換術)の在院日数短縮は、再入院率の増加と関係ない(Clin Orthop Relat Res. 2012 Jan;470(1):166-71)

先日聞いたセミナーでTKAやTHAの在院日数は、もはや『日数』ではなく『時間』であると聞いた。そのドクターのいるアメリカの病院では、今年の目標は60時間で、すでにそれを切る水準に達したため、来年は50時間を目指すとのこと。

50時間??

驚くのはそれだけではない。術後、その日の晩御飯の前に歩くらしい。それが基準となっているとのこと。

再入院率が増えたり、後方病床での在院日数が伸びていないのか、という疑問が湧くに違いない。前者はPubMedに載っている論文が参考になる。
上の論文の結論は、TKAの在院日数短縮は再入院率の増加と関係ない。再入院の最も多い理由は心疾患であり、再入院率低下にはそのコントロールが重要と書いてある。

後者の後方病床の件では、Skilled Nursing Homeや、Home Nursingの利用状況について説明していたが、やはり問題となっていなかった。さらには、患者満足度も向上していた。

在院日数短縮を目指すだけではなく、様々な指標を同時に見ることで、適切な医療が行われているか判断できるよう努力している様子が非常に良く理解できた。

日本では短い病院でも1週間、長いところではリハビリテーション目的の入院期間も合わせ1ヶ月以上入院するケースもある。それとアメリカの50時間を比較するのは間違っているのだろうか。あっているか間違っているか正解を探すことは不毛かもしれない。
ただ1つだけハッキリと言えるのは、まだまだ短縮の余地があることは確実だろう。

そして、多面的評価を行い、改善を実行していく病院の取り組みは、非常に参考になることが多かった。

シェアします(疑義解釈 その11)

先日、また疑義解釈が出てきた。今年は、「こういうことは決してあってはならない」ということが続いている。下記のブログが分かりやすいのでシェアする。

疑義解釈その11でICUを持つ病院は怒り心頭|「なんちゃって医療経営学」 ㈱MMオフィス代表 工藤 高のブログ

食品・製造業や小売業で問題があった場合、謝罪はもちろん、返金に応じたりしている。(下記は最近の一例)



疑義解釈で質問自体を修正するような自体に、病院はやり場のない怒りを感じているに違いない。「レシートで返金に応じてくれなければ、暴れるぞ!」と言いたいくらい、金銭的インパクトがあったケースもあったはずだ。いくら怒ったところで返金はされない。そして、誰が責任を取ったかも分からず、うやむやにされてしまう。病院はもっと怒ってもいいのではないだろうか(想定外に儲けちゃったところは黙ってても仕方ないが)。

2014/11/10

(謝罪) Bloggerの障害でアクセスできない時間がありました

先週、土曜から日曜にかけ、ブログにアクセスできない状況がありました。

Googleの提供しているBloggerのサービスを利用しておりますが、下記のとおり、サービスが一時的に利用できない状態でした。
Blogger - Service Details :Apps Status Dashboard

この障害発生の時間帯にアクセスいただきました皆様にはご迷惑をおかけし申し訳ございませんでした。ブログは弊社サービスの根幹に関わるわけではないため、これ以上のサービス向上に務めることはせず、従来通りGoogleのサービスを利用していきます。ブログに費用と時間をかけない分、本業のサービス向上に努めたいと思います。

先月末くらいから、あまりブログを更新できておりませんが、10月・11月と多くの情報をインプットしておりますので、皆様のお役に少しでも立てるよう、アウトプットをしていきたいと思います。

2014/11/08

この情報を多くの人に広めたい!!

先日、Slideshareに勝俣先生が「抗がん剤は効かないの罪」という著書と同名のスライドをアップされたことをfacebookでシェアした。





最近では、下記ウェブサイトが話題だ。

大阪大学医学部産婦人科 |患者様へのご案内

患者には情報を取捨選択する能力が求められているということだろう。本来であれば、掲載した週刊誌・出版社には、それ相応の責任が伴うようにも思うが、白黒付けられる法律なんて無いだろうから、責任を問うことは非現実的だろう。

このような情報、鵜呑みは危険と分かっていても医療の知識を得るのは難しい。悩ましい問題だが、自分で思いつく唯一の解決方法は、知識ある人が上のような情報発信を行うことを応援するだ。なるべく、一生懸命、情報を発信くださる先生方を応援したい。

2014/11/05

海外から患者を呼びこむ前に、海外へ出て行く患者を食い止めよ

世界中で日本でしか受けられない医療に絞り込めば、海外から患者がやってくる可能性はあるのかもしれない。しかし、それ以外の領域では、皆保険で差別化の難しい日本の病院(ハード・ソフトの両面)において、海外から患者を受け入れるだけの投資が出来ている病院なんて、無いのではないだろうか。そもそも『海外からの患者を受け入れること』前提で作った病院は日本では見かけない(一部、海外駐在員向けのクリニック等を除く)。


なので、正直、この記事には半信半疑だ。
すでに粒子線治療などは、日本の優位性はあまりないように感じる。下のリンクに国内とアメリカの施設が紹介されているが、すでに海外患者受け入れ実績のあるアメリカの医療機関が治療施設を積極的に作っていることを考えると、日本が勝てる要素は少ないように思う。


また、記事の海外への『売り込み』であれば、まとめて売ろうとするのではなく、ギラギラした医療機関に対し、売り込みのための人材共有や資金援助をすべきと思う。『ガイアの夜明け』で取り上げるような内容を支援するイメージだ。300病院まとめた時点で、おそらく誰も本気にならないだろう。ガイアの夜明け風に構成するならば、ギラギラした人が中東に出て行って、強引な交渉で、患者を捕まえてくるスキームを作り上げ、成功しだすところでエンディング、といった感じだ。(やはり300病院のカタログを作ったって、このエンディングは見えない・・・・)

それよりは、日本で受けられない医療を受けるために海外へ出てしまっている患者を、日本で受けられるようにすることの方が大事な気がする。特区に期待しているのはそういうことなのではないだろうか。