雑誌の名前にもなっている。intensiveが「集中的な」という意味で、intensivistは集中治療医を表す言葉と考えて良いだろう。病院にあるICUはIntensive Care Unitの略だ。
一方で、昨日初めて聞いたのがExtensivist。
extensiveは「広い、広範囲におよぶ」みたいな意味(英語が苦手ゆえ、誤りがあってもご了承願いたい)。だからと言って、Extensivistのイメージはさっぱり湧いてこない。
海外のウェブサイトなどを調べていると、ぴったりと収まる日本語は見つからないのだが、いくつか参考になりそうなサイト・論文を引用しておく。
Hospitalist evolution? "Extensivist" = hospitalist who prevents readmissions by seeing patients after discharge | Medical and Health Blog
New models of care for a local district general hospital
二番目の論文には、次のように書いている文がある。(日本語訳は弊社の意訳)
Such clinicians are often referred to as ‘extensivists’ and bridge the gap between acute hospital specialists and the local primary care doctor. (プライマリケア医を巻き込みながら、複雑な病態の患者を積極的に管理する)そのような臨床医を「extensivist」と呼び、急性期病院の医療者と地域のプライマリケアの医師の間のギャップを埋める役割を果たすプライマリケア医との橋渡しをするようなイメージだ。引用した記事の1つ目には、「再入院を減らすこと」がゴールのひとつといった表現もなされている。興味深い。このextensivistを聞いたきっかけは次のニュースだ。
Art of Aging: Shorter hospital stays | 6abc.com Nazareth Hospital ... |
ニュース動画もあるので、そちらを見た方が良いかもしれない。動画のスクリプトの大部分は、下記のように記事に書かれている。
At Nazareth Hospital in Northeast Philadelphia, that goes to Dr. Genevieve Skalak. She's a new medical specialist - an "extensivist.""I provide that bridge between the inpatient hospital stay and their outpatient path to wellness," she said. (北東フィラデルフィアのナザレス病院で働くジェネヴィーブ スカラック医師は、新しい医療スペシャリスト「extensivist」だ。『私は入院と外来の橋渡しをうまくいくようにしている』)
One study shows 'extensivists' can cut hospital stays by almost half, and re-admission rates by nearly 20%. (あるスタディでは、extensivistにより在院日数はおよそ半分になり、再入院率が20%程度に下がったと言っている)2016年度の診療報酬改定では、退院調整の評価があがり、点数が付くようだ。このようなextensivistsの活躍が海外で増えてきていることを踏まえれば、2018年度以降では、再入院率等のアウトカムの評価指標を設定し、もっと高い報酬が与えられてもいいのかもしれない。