2015/10/18

生活習慣の可視化による効果的な治療・処方の選択

血圧が高いから降圧薬を処方される。コレステロール値が高いから高脂血症治療薬を処方される。これらはごくごく当たり前のこと。高血圧については、家庭用の血圧計が普及していて、薬物治療に加え、減塩等の生活習慣の見直しなどの自己管理も大事とされている。

喘息では、喘息手帳といった定性的な記録を医師とのコミュニケーションに使っていたが、現在は、ピークフローメーターがある程度普及し、定量的な評価ができるようになっている。

ピークフローもSPO2もインターネット上に情報が保存される時代へ - 医療、福祉に貢献するために

では、睡眠障害はどうだろうか。

「眠れない」という訴えだけで即治療薬が処方されるわけではないが、定性的な情報を中心に判断することも多いという。おそらく、これからは定量的な情報が必要となるのではないだろうか。例えば、fitbitのアクティビティトラッカーを使って記録した自分の睡眠は、下のように可視化される。

fitbitのリストバンドで計測した結果

このような情報を基に判断することで、より的確な対応・治療に繋がるのではないだろうか。

先日聴いたSleepioの話は興味深かった。
Sleepio | Can't sleep? Get to sleep and stay asleep without pills or potions



SleepioはfitbitやUP、iPhoneなどと連携できるようだ。定量的な情報を得ることは欠かせないだろう。ちなみにHealth2.0のセッションのひとつには、トラッキング ~頭の先からつま先まで~、というテーマもあった。トラッキング・モニタリングにより、これまでの医療が変わる余地は非常に大きいだろう。特に生活習慣の可視化は、医療費をより有効に使うために不可欠だ。これは単純に医療費を抑えるという意味ではない。どうせ薬を使うのであれば、より効果が高いように使うべきと考えている。