2015/02/23

大学病院の中身の議論をしよう(腎・尿路系疾患及び男性生殖器系疾患)

これまで、眼科系、消化器系の疾患を見てきた。今回は泌尿器科系疾患をテーマにしよう。

大学病院らしさ分析結果(泌尿器科系疾患)

これまで同様、オレンジ点は大学病院本院、緑点はDPC病院Ⅱ群、青はそれ以外である。この診断群においては、大半の大学病院が大学病院らしさを保っており、DPC病院Ⅱ群やそれ以外の病院と異なる右側のエリアに集中している。その大学病院が集中するエリアには緑や青の点も見られるが、数は少ない(混じっている点のいくつかはがんセンターなどの専門病院)。

なお、大学病院の中で、もっとも大学病院らしくなかったところは、先月訪問し地域医療機関からヒアリングしてきた北陸地方にある大学だった。この地域は大学・公立・公的の3病院が近距離圏内にあり、切磋琢磨しあっていることが特徴である。切磋琢磨はいいのだが、客観的に機能的な分担が明確でない。さらにはヒアリングした医療者の実感としても、機能分化していないとのことだったので、おそらく機能分化がうまくできていないのだろう。

昨今、群馬大学や東京女子医大のことをニュースでよく耳にする。これらは、大学に対し透明性を高めるプレッシャーをかける良い機会になるかもしれない。

今回は泌尿器科系を取り上げた。他疾患の分析に限らず、今後も様々な情報の可視化にチャレンジしていきたい。