2015/02/24

黄色い矢印の先には、信頼のおけるかかりつけ薬剤師が

今月9日、朝日新聞が報じたくすりの福太郎の薬歴未記載問題。報じた日、ネットのニュースで読んだ自分は、いよいよ組織的な不備が発覚したな、と思い、twitterにつぶやいていた。
かかりつけ薬局という概念が浸透していないことが本質的な問題だとしたら、薬歴やお薬手帳の形骸化はその一面でしかない。この問題、福太郎だけにとどまらず、飛び火しているようだが、問題に対し、前向きな議論がなされ、かかりつけ薬局の意識が高まることを期待したい。

左は、今月名古屋で医療機関や薬局を回っていたときの写真。スギ薬局で見かけた店内の床に書いてあった処方せんコーナーへの誘導矢印。かなり大きく目立つ案内だ。

スギ薬局は、数あるドラッグストアのひとつなのだが、その設立背景や理念からは、地域医療への貢献や調剤重視の姿勢が伝わってくる。このような姿勢は、テレビ番組などでも度々取り上げられているので、ご存じの方も多いのではないだろうか。

それで、この黄色い矢印を見ながら、「もしスギ薬局でも薬歴未記載が出てきたら、本当に終わりだな」と思った次第だ。

しかし、薬歴未記載の問題に対し、患者側から不利益を被った話が出てこない。診療報酬制度に対するインパクトは、未記載自体の問題より、むしろ、不利益の生じない業務であったことが分かってしまったことではないだろうか。