積極的な病院は市民講座を毎週・毎月のように開催している。毎回100人レベルで市民を集めているところもあれば、10人にも満たない人数のところまで、規模も頻度も様々だ。
表題の「病棟薬剤師って何?」というタイトル(仮題)は、どこにでもありがちな市民講座のタイトルをイメージしてみた。こんな感じで安易にタイトルをつけていないだろうか。院内にコピーライターを抱えているところなんて皆無だろうが、さすがにこのタイトルで「聞きたい!!!」と思う市民は数少ないのではないだろうか。
そこで、表題のタイトルを少しキャッチーにしてみた。
「今だから話せる、病棟薬剤師○○が遭遇したびっくり患者 ~病棟薬剤師ってこんなことをしています~」
どうだろうか。話す内容はほとんど一緒だとしても、少しは興味を持ってもらえるのではないだろうか。病棟薬剤師のありがたみを医療者目線で伝えるのは、院内勉強会で充分で、市民講座は「市民目線」で考えることが大事だ。
「入院時に家族がダンボール3箱分の持参薬を持ってきた」とか、「自分で点滴を抜いて売店に行ったたくましい高齢者」とか、長年病院で仕事をしているとビックリすることもあるのではないだろうか。そんなエピソードを混ぜながら、持参薬の管理や入院中・退院後の薬物治療の重要性など、メッセージを伝えることができないだろうか。
先日、市民講座も含めたコミュニケーションモデルについて、下記に書いた。
[病院における新しいコミュニケーションモデル]
(http://meditur.blogspot.jp/2014/03/blog-post_27.html)
参加型マーケティングコミュニケーションの一形態である市民講座は、まだまだ磨く余地が大きい領域だ。今回はその一例でタイトルを挙げてみた。(より具体的な取り組み事例等、ご興味があれば弊社までお問い合わせください)