2014/09/12

1日10万円の薬(前半)

1日10万円の肝炎の治療薬がバカ売れしているらしい。

1日10万円のC型肝炎薬が人気、米保険会社を圧迫―ギリアド社「ソバルディ」が驚異的売り上げ - WSJ

効果も相当なものらしく、90%の人に効く、という話だ。1日10万円の背景には、莫大な開発費がかかっているというのもあるが、費用対効果の比較で、肝移植などが挙がっていることも気になるところだ。1千万円以上かかる肝移植より安いでしょ、という値段の付け方(合理性の判断)は、暴論のような気がする。


ただ、今後も、ソバルディのような『スペシャリティドラッグ』が増えるだろう、と指摘している記事もある。

Opinion: We all pay for $1,000 a pill drug - CNN.com

今後、混合診療の議論が活発になるだろう。おそらく、こういった超高額な薬は、通常の健康保険ではカバーされず、自由診療になることが想定される。

そのため、金の切れ目が縁の切れ目ならぬ、命の切れ目になってしまう、という懸念の声が上がるのも分かる。一方、保険者は一人でもこういった患者が被保険者から出てしまうと財政的に厳しく、自由診療の選択肢にしてもらうのはありがたい、とも言う。

そこで、民間医療保険を活用すべき、というごもっともな意見も出てくるのだが、お金がない人はそもそも民間医療保険に入るか疑わしい。

では、どうあるべきか。続きは、次回、考えてみたい。