2014/07/09

臨床試験が医療の質を上げる

先日、臨床試験に関する話を聴いてきた。

アピタル夜間学校 特別授業 もっと知ってほしいがんの臨床試験のこと | NPO法人キャンサーネットジャパン

がんの臨床試験に関する話題とは言え、昨今ニュースを騒がしているディオバンやタシグナのことにまったく触れないのは不自然だろうと思いながら、聴きに行ってきた。

内容は、思ってた以上に分かりやすく、ためになるものだった。臨床試験が患者に取って、どういうメリットがあるか、日本の臨床試験の課題は何か、考えさせられることが多かった。

その中で、特に印象に残ったのは、臨床試験に一生懸命取り組んでいる施設は、プロトコルの遵守や、安全性情報の共有等の徹底が医療者間でなされ、結果的に一般診療の質が向上する、という話だ。(下の模式図を参照)

臨床試験の取り組みは一般診療の質向上につながる
出所: 上記講演で聴いた内容を基に作成
臨床試験は大学病院など特別なところだけではない。様々なところで行われている。それだけに病院側は、もっと積極的に情報を開示した方がいいし、市民もその情報から「この病院は質が高い」と認識するようになるべきかもしれない。

昨今、一般市民が触れるレベルの臨床試験の話題は、ネガティブなことが多い。しかし、医療の進歩には不可欠だし、また、非常に役に立っているということを理解すべきだろう。